2020/2/12
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」2月10日号より抜粋
世界経済の柱である米景気は予想以上に強い
■ 中国当局の資金供給と米経済指標を好感
先週は新型肺炎への懸念が後退しました。各国の感染拡大防止策の強化や、感染拡大ペースの鈍化などが背景です。また、中国人民銀行の大規模な資金供給に加え、米ISM製造業景気指数や同非製造業、雇用統計などの予想を上回る米経済指標も市場に安心感を与えました。
■ 新型肺炎への懸念再燃に要警戒
足元で堅調な米景気や各国中央銀行の緩和的な金融政策は、引き続き株価の下支えになるとみています。その一方、市場の新型肺炎への楽観がやや先行している感は否めません。WHO(世界保健機関)は6日、感染拡大は鈍化傾向にあるものの、ピークを脱したとの観測は時期尚早と釘を刺しました。また、中国の内需減速の程度や本格的な工場の稼動再開、交通網の回復なども依然不透明です。中国当局の景気刺激策についても、自律的な反動を更に押し上げるほどの規模でない可能性もあります。先週は新型肺炎への懸念が後退したものの、景気下振れリスクは依然大きく、懸念再燃による一時的な株価調整には今後も要警戒とみています。今週も新型肺炎に関する報道、中国当局の政策対応に注目が集まるでしょう。
そのほか、今週は11日の米ニューハンプシャー州民主党予備選挙が注目され、アイオワ州党員集会でのブティジェッジ氏の躍進から混戦が予想されます。11-12日のパウエルFRB(連邦準備理事会)議長の議会証言では、新型肺炎の影響を受け景気認識に変化がないか、経済指標では14日の1月米小売売上高や、新型肺炎の影響を反映した2月ミシガン大学消費者信頼感が注目されます。(今井)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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2/12(水) |
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2/13(木) |
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2/14(金) |
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2/16(日) |
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注)(日)日本、(米)米国、(英)英国、
(中)中国、(他)その他、を指します。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年1月31日対比。
上海総合指数は1月31日休場のため騰落率・騰落幅のデータなし。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年2月7日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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