2019/8/20
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」8月19日号より抜粋
米債券市場の異変
■ 逆イールドにより景気後退リスクを警戒
先週、米国の2年債と10年債利回りが一時逆転し、いわゆる逆イールドとなりました。3ヵ月債と10年債は既に2019年3月に逆イールドとなっていましたが、2年債の逆イールドは2007年6月以来となります。逆イールドの発生により、今後の景気後退入りが懸念され、株安・債券高(利回り低下)の相場展開となりました。
■ 低金利環境下でREITが選好されている
NY連銀が算出する12ヵ月後の景気後退確率も足元で31.48%と1年前の13.60%から上昇を続けています。今後の景気後退が意識される中、債券投資への需要はあるものの、先進国を中心に低金利環境にあり、運用環境も悪化しています。こうした環境下で、高い配当利回りが期待されるREIT(不動産投資信託)が債券の代替資産として選好されています。東証REIT指数は2019年7月11日に節目の2,000ptを突破。8月は日経平均が5.12%下落しているのに対し、東証REIT指数は2.92%の上昇と堅調です(8月16日時点、上図)。リスク回避的な円高リスクも警戒されるなか、日本株より為替の影響を受けにくい日本REITは引き続き選好されやすいとみています。
■ 今週は通商問題と米金融政策に注目
通商問題では、ファーウェイ等への禁輸猶予が11月まで延長されるとの観測もあり、決定されれば株高材料です。米金融政策では、9月のFOMCで69.4%で0.25%pt、30.6%で0.50%ptの利下げが織り込まれています。今週は7月のFOMC議事録(水曜)やジャクソンホール(木曜から土曜)の発言に注目が集まります。(永峯)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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注)(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、(独)ドイツ、(伊)イタリア、(豪)オーストラリア、(中)中国、(他)その他、を指します。日程および内容は変更される可能性があります。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2019年8月9日対比。
出所)MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年8月16日時点。
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