2019/3/12
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」3月11日号より抜粋
政治不安後退の裏で着実に進む世界経済減速
■ 昨年来のリスク要因後退を好感した市場
米中通商問題は対中関税引き上げ延期で沈静化、英国EU(欧州連合)離脱問題では英政府が交渉期限延長の意向を示唆、中国全人代では積極財政方針が表明されたことで、昨年来、市場に重圧を与えた国際政治問題や中国景気への懸念が和らぎ、年初来の株高に寄与しました。
■ EU離脱を巡る英議会採決はいよいよ大詰め
そのEU離脱問題は今週山場を迎えます。英与党の離脱強硬派が3月末の交渉期限延長を条件次第で認める姿勢も見せ始め、議会の方向性がまとまる兆しもあります。英国がEUに延長要請した場合、EUも合意なし離脱回避の意向は強いため、柔軟に協議へ応じると期待されます。
■ 景気浮揚期待根強い中国だがその現状は?
ただし、通商・政治問題解決の成否にかかわらず、世界経済が減速基調にある点は要注意です(上図)。特に中国は景気対策が実を結ぶまで時間を要するため、当面の減速は不可避の情勢です。景気指標から減速緩和の兆候が見られれば市場に安心感を与えるとみます。(瀧澤)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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3/13(水) |
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3/14(木) |
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3/15(金) |
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注)★は特に注目度の高いイベント
(日)は日本、(米)は米国、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(伯)はブラジルを指します。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース。
騰落幅、騰落率ともに2019年3月1日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年3月8日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
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