2019/1/22
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」1月21日号より抜粋
企業収益の慎重な見通しが続く
■ 米中貿易摩擦の緩和に期待感
先週の主要国株式市場は総じて堅調、ムニューシン米財務長官が金融市場沈静化のため対中関税引下げを主張との報道(WSJ紙)があり、米中貿易摩擦の緩和期待でリスク資産への選好姿勢が改善しました。また、1月の米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が事前予想を大きく上回り、景気不安も緩和しています。対中関税引下げが具体化すれば企業収益改善への期待から、海外投資家が円売り・日本株買いを進める公算が高まります。
■ 10-12月期の米企業決算は堅調
先週までにS&P500で約1割の10-12月期決算が発表され、一株当たり利益(EPS)は予想比上振れ企業が下振れよりも6割多く、前年比で2割弱の増益を保っています(Bloomberg集計)。一方、今後決算発表が本格化する日本企業は業績の下方修正が続き、減益が予想されています。来期業績についてはS&P500、TOPIXともに1ケタ台後半の増益が予想されていますが、下方修正の方向にあり、今後景気悪化懸念が後退するのか注目されます。
■ 注目は企業決算、中国GDP、日欧金融政策
今週は引き続き米日企業決算、10-12月期中国GDP、日銀と欧州中銀の金融政策会合が注目です。企業決算で業績の下振れ不安が緩和するのかが焦点です。またモスクワで日露首脳会談、スイス・ダボスで世界経済フォーラム年次総会が開かれます。ダボス会議にはトランプ米大統領は欠席予定ですが、WSJ報道の真偽(米財務省は否定)や今月末の劉鶴・中国副首相の訪米を控えて米中通商交渉への思惑が金融市場を左右しそうです。(向吉)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
1/21(月) |
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1/22(火) |
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1/23(水) |
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1/24(木) |
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1/25(金) |
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注)★は特に注目度の高いイベント
(日)は日本、(米)は米国、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(伯)はブラジルを指します。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース。
騰落幅、騰落率ともに2019年1月11日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年1月18日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
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