2019/1/16
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」1月15日号より抜粋
2018年は減税により高水準、2019年は1桁
■ 懸念は継続も、市場は落ち着きを取り戻す
年末から続く不透明感は払拭されていないものの、徐々に市場は落ち着きを取り戻しつつあります。市場の不安心理を示すVIX指数は12月24日に36.07をつけてからは低下し、1月9日には20を割り込みました。年末からの不透明要因として、①米中貿易摩擦、②米政府機関の閉鎖、③米国の金融政策、④景気や企業業績、⑤英国のEU離脱問題などがありますが、未だ進展はみられません。
■ 貿易摩擦、政府閉鎖、金融政策は不透明
①米中貿易摩擦では、北京で話し合いが行われましたが、具体的な解決には至っていません。トランプ米大統領がダボス会議の出席をキャンセルしたため、米中首脳会談もなくなり、3月1日の交渉期限まで引き続き不透明感が残る結果となりました。②米政府機関の閉鎖は、まだ再開の目処がたっていません。閉鎖2週間でGDPを0.01%押し下げるとの試算もあり、影響が懸念されています。③米金融政策は利上げに慎重な姿勢が示されてきており、株価の押上げに寄与しています。一方、FRBのバランスシート縮小に関しては明言は避けられています。今年6月に金融政策の枠組みを変更する方針が示されており、引き続き不透明感がのこるとみています。
■ 今週は企業決算と英国のEU離脱問題に注目
今週は、米企業決算の本格化(④)、英下院でのEU離脱協提案の採決(⑤)が注目です。好調な企業決算が確認されれば、株価上昇に寄与しますが、様々な不透明感を抱える中では、慎重な見通しが示される可能性が高く、引き続き不安定な展開を警戒しています。(永峯)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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1/16(水) |
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1/17(木) |
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1/18(金) |
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注)★は特に注目度の高いイベント
(日)は日本、(米)は米国、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(伯)はブラジルを指します。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース。
騰落幅、騰落率ともに2019年1月7日対比。
日本の株式と10年国債利回りの直近値は2019年1月11日時点。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年1月14日時点。
日本の株式と10年国債利回りの直近値は2019年1月11日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
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