2018/10/23
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」10月22日号より抜粋
米景気は利上げ圧力の高まりに耐えられる?
■ 投資家のリスクテイク意欲はまだ慎重
先週の主要国株式市場は、欧米が概ね値固めに入るも本邦や中国が軟化、米10年国債利回りは3.2%の攻防を演じ、ドルは新興国通貨と歩調を合せ小幅高となりました。投資家のリスクセンチメントは回復半ば、なお米中貿易摩擦や米金融政策を警戒する展開が続きます。今週は、米7-9月期実質GDP(市場予想:前期比年率3.4%)が26日に発表、今回は重要度がひと際高いでしょう。
■ 米景気の先行きを楽観視、株には追い風か
足元、米FRB(連邦準備理事会)は量的金融緩和策の正常化から予防的な金融引締めに姿勢を変化させつつあります。もっとも、その背景は物価加速への懸念より米経済の過熱への警戒のほうが強いようです。経済状況の変化に先手を打ちたい意向です。利上げが後手に回れば、FRBの信認と独立性が傷つく恐れもあるためです。
そして米FRBが先見的に金融引締めを続ける場合、米景気、あるいは世界景気はこの利上げ圧力に耐えられるか、この見極めこそが市場の焦点になるとみています。
当局は楽観的です。NY連銀は1年後の景気後退確率を14.5%と、米経済は利上げ耐久力ありとの見立てです。
我々もNY連銀に同調、特に個人消費の先行きは底堅いと楽観視しています。家計部門の健全な資産構成のほか、特に消費、貯蓄行動の変化(所得の伸び対比で抑制的な消費、高水準の貯蓄率等)は、9年超続く景気拡大期の最長(10年)更新に寄与するとみています。(徳岡)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
10/23(火) |
---|
|
10/24(水) |
|
10/25(木) |
|
10/26(金) |
|
10/28(日) |
|
注)★は特に注目度の高いイベント
(日)は日本、(米)は米国、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(伯)はブラジルを指します。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注) MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース。
騰落幅、騰落率ともに2018年10月12日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注) 上記3図の直近値は2018年10月19日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
当資料に関してご留意頂きたい事項
- 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。
- 当資料に示す意見等は、特に断りのない限り当資料作成日現在の三菱UFJ国際投信経済調査部の見解です。また、三菱UFJ国際投信が設定・運用するファンドにおける投資判断がこれらの見解に基づくものとは限りません。
- 当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
- 本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。