“大統領令の恩恵期待銘柄とスピンオフ銘柄”
- 1/20に第47代目の米大統領に就任するトランプ氏は就任初日に数多くの大統領令に署名するとみられている。米国株式市場全体としては、一律関税や中国・カナダ・メキシコへの関税がインフレ圧力を通じて長期金利上昇をもたらし、大型ハイテク銘柄を中心とした米国株相場の調整局面に繋がる契機となるのかどうかが焦点だろう。
- 個別銘柄では以下の点が注目される。①「史上最大規模の強制送還を始める」と訴えた不法移民対策に関連して、主に矯正施設・拘置所・居住型再入国施設などの米国の政府機関が使用する不動産を所有・管理する不動産投資信託(REIT)を運用するコアシビック(CXW)や再入国施設の所有・管理・運営に携わるゲオ・グループ(GEO)が注目される。②エネルギー政策について、パリ協定からの再離脱、気候変動対策関連の支援策撤廃、電気自動車(EV)の義務化廃止の一方、化石燃料の生産制限解除や石油採掘拡大、液化天然ガス(LNG)輸出制限撤廃などが行われるかどうかが焦点だ。AI(人工知能)を用いた油田の探査・開発に強みを持つベーカー・ヒューズ(BKR)やハリバートン(HAL)、およびLNGの生産で米国首位・世界2位のシェニエール・エナジー(LNG)が注目を集めそうだ。③連邦政府が暗号資産業界寄りの政策を推進するよう助言を行う組織である「暗号資産評議会」、あるいは、ビットコインの戦略備蓄制度を創設するのかどうかも焦点だ。暗号資産を含むモバイル決済ソリューションのブロック(SQ)や暗号資産に関連するプラットフォームを運営するコインベース・グローバル(COIN)などは恩恵を受けやすいだろう。
- 第1次トランプ政権では、トランプ氏は自らを「タリフマン(関税男)」と呼び、ディール(取引)の一環として協議の妥結に向けて極端な条件を提示する傾向があった。それがブラフ(威嚇)に過ぎないと分かっていても市場参加者による先物売りヘッジとその買戻しにより、株価の変動性が高まってしまう。より安定したリターンを目指す場合、米国企業のスピンオフ(分離・独立)に着目した投資を検討する余地があるだろう。2024年にはゼネラル・エレクトリック(GE)によるGEベルノバ(GEV)のスピンオフ、3M(MMM)によるソルベンタム(SOLV)のスピンオフが市場で注目を集めた。アクティビスト(物言う株主)の圧力もあり、事業の選択と集中に向けてスピンオフに拍車が掛かっている。最近では、複合企業のハネウェル・インターナショナル(HON)が昨年10/8、先端材料部門のスピンオフを発表したほか、物流大手のフェデックス(FDX)も昨年12/19、大口貨物部門を1年半以内にスピンオフする計画を発表。半導体大手のインテル(INTC)も1/14、ベンチャーキャピタル部門を新ファンドとしてスピンオフさせる計画を発表している。(笹木)
- 1/21号は、ASEテクノロジー・ホールディング(ASX)、ハネウェル・インターナショナル(HON)、イノデータ(INOD)、台湾積体電路製造[TSMC](TSM) 、ビザ(V)、バルカン・マテリアルズ(VMC)を取り上げた。
ウィークリーストラテジー
S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(1/17現在)
主要企業の決算発表予定
| 1月21日(火) | ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス、シーゲイト・テクノロジー・ホールディングス、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、ネットフリックス、フィフス・サード・バンコープ、キーコープ、DRホートン、プロロジス、チャールズ・シュワブ、3M |
|---|---|
| 1月22日(水) | スチール・ダイナミクス、ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ、キンダー・モルガン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アンフェノール、プロクター・アンド・ギャンブル、ハリバートン、テキストロン、トラベラーズ、アボットラボラトリーズ、TEコネクティビティ、GEベルノバ、テレダイン・テクノロジーズ |
| 1月23日(木) | CSX、インテュイティブサージカル、テキサス・インスツルメンツ、ユニオン・パシフィック、GEエレクトリック、ノーザン・トラスト、マコーミック、フリーポート・マクモラン、エレバンス・ヘルス |
| 1月24日(金) | アメリカン・エキスプレス、ベライゾン・コミュニケーションズ、HCAヘルスケア、ネクステラ・エナジー |
| 1月27日(月) | ニューコア、ブラウン・アンド・ブラウン、WRバークレー、AT&T |
主要イベントの予定
| 1月20日(月) |
|
|---|---|
| 1月22日(水) |
|
| 1月23日(木) |
|
| 1月24日(金) |
|
| 1月27日(月) |
|
- ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成
銘柄ピックアップ
ASEテクノロジー・ホールディング(ASX)市場:NYSE・・・2025/2/3に2024/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定
![]() |
|
ハネウェル・インターナショナル(HON)市場:NASDAQ・・・2025/2/6に2024/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定
![]() |
|
イノデータ(INOD)市場:NASDAQ・・・2025/2/21に2024/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定
![]() |
|
台湾積体電路製造[TSMC](TSM)市場:NYSE・・・2025/4/18に2025/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定
![]() |
|
ビザ(V)市場:NYSE・・・2025/1/30に2025/9期1Q(10-12月)の決算発表を予定
![]() |
|
バルカン・マテリアルズ(VMC)市場:NYSE・・・2025/1/30に2024/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定
(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。 |
|
- (※)決算発表の予定は現地1/17現在であり、変更される可能性があります。
過去の「銘柄ピックアップ」パフォーマンス検証






