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マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “経済シンポジウムとアフガン情勢はドル安材料か?”

“経済シンポジウムとアフガン情勢はドル安材料か?”

2021/8/24
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“経済シンポジウムとアフガン情勢はドル安材料か?”

  • ドルインデックスが大きく動く時期が近づきつつあるのだろうか。それを感じさせるのが以下の2つの要因である。
  • 第1に、カンザスシティー地区連銀によるジャクソンホールの経済シンポジウムが8/27にオンライン形式での開催に変更された点である。当初は8/26-28の3日間にわたる対面形式での開催予定だったが、新型コロナのデルタ変異株拡大に伴い方針転換された。折しも、今年10月の資産購入プログラムのテーパリング(段階的縮小)開始を支持するダラス地区連銀のカプラン総裁が、8/20、「デルタ株が経済に与える影響を注視しており、経済成長が大幅に鈍化するようであれば金融政策に関する自身の見解を『多少』調整することもあり得る」という考えを示した。このため、開催方式変更は、FRB当局者がデルタ変異株による経済への影響を重大視しているという見方から、テーパリング延期に伴うドル安へと繋がりやすくなるだろう。
  • 第2に、アフガニスタン情勢に係る地政学リスクに関して、イスラム主義勢力タリバンに制圧されたアフガニスタンからの米軍撤退期限である8月末を控えて、バイデン大統領が撤退期限の延長を協議している点である。バイデン大統領は、米軍撤退に係る混乱への批判から、ロイター通信が8/17に実施した世論調査でも支持率が就任以来最低の46%に下落するなど国内で苦しい立場に追い込まれている。米国内では今回の混乱をベトナム戦争でのサイゴン陥落になぞらえる向きもある。元来、2020年における世界の外貨準備高に占めるドル比率が59%と、2000年の70%から低下が進む中でも、圧倒的軍事力に担保された米国への信認がドルの基軸通貨性の基盤として機能していた。その信認に傷が付くこととなる事態を金融市場が見逃してくれるのかについて、疑問が投げかけられる面もあろう。
  • ドルインデックスは、2015年以降、概ね90-100ポイントの狭いレンジ内で推移してきたが、リーマンショック前の2008年3月には70ポイント近くまで下落していたことからトレンド転換した場合の下落余地が大きい面もある。上記2点を市場が重く受け止めた場合のドル安には要注意だろう。
  • 今回の 「銘柄ピックアップ」は、mRNAの新型コロナワクチン製造に欠かせない技術を有する企業、巣ごもり特需が剥落する中でも成長に向けた先行投資を積極化する企業、試作品から大量生産へとイノベーションが開花しつつある3Dプリンター業界などが要注目点として挙げられる。(笹木)
  • 8/24号では、ブラックロック(BLK)エッツィ(ETSY)Maravai LifeSciences Holdings(MRVI)Shoals Technologies Group(SHLS)ストラタシス(SSYS)ロブロックス(RBLX)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(8/20現在)

主要企業の決算発表予定

8月24日(火)インテュイット、アドバンス・オート・パーツ、ピンドゥオドゥオ、メドトロニック
8月25日(水)オートデスクセールスフォース・ドットコムスプランク、ネットアップ、アルタ・ビューティ
8月26日(木)ペロトン・インタラクティブ、マーベル・テクノロジー、ワークデイ、HP、ギャップ、JMスマッカー、ダラー・ゼネラル、ダラー・ツリー
8月30日(月)ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、キャタレント

主要イベントの予定

8月24日(火)
  • キャシー・ホークル氏が米ニューヨーク州知事に就任(クオモ氏の後任)
  • 米新築住宅販売件数(7月)
8月25日(水)
  • 国際ゲーム見本市「ゲームズコム」(オンライン、27日まで)
  • 米耐久財受注(7月)
8月26日(木)
  • イスラエル首相が米大統領と会談(ワシントン)
  • 米GDP改定値(2Q)、新規失業保険申請件数 (21日終了週)
8月27日(金)
  • カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール、オンライン形式へ変更)
  • 米個人支出・個人所得(7月)、卸売在庫(7月)、ミシガン大学消費者マインド指数・確報値(8月)
8月30日(月)
  • 米中古住宅販売仮契約(7月)、ダラス連銀製造業活動指数(8月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

ブラックロック(BLK)市場:NYSE・・・2021/10/13に2021/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1995年に投資ファンドのブラックストーンの債券部門が分離独立。資産運用やアドバイザリー業務を提供する世界最大の企業。世界最大のシェアを持つETF「iShares」シリーズを主力商品とする。
  • 2021/12期2Q(4-6月)は、総収益が前年同期比32.1%増の48.20億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同27.6%増の15.49億USD。平均運用資産額が同33.6%増と拡大したなか、主力の投資アドバイザリー・管理報酬が同31.2%増の36.17億USD、技術サービス収入が同13.7%増の3.16億USD。
  • 資産運用業界は同社、バンガード、ステート・ストリート(STT)の寡占状態であり、高い利益率を維持することが期待できよう。また、資産運用についてのニュースやポートフォリオ分析、注文、コンプライアンスチェックなどの最新情報を提供するシステムである「アラディン」を利用する金融機関や機関投資家が増加しており、資産運用業界のプラットフォーマーとしての長期的成長が注目されよう。

エッツィ(ETSY)市場:NASDAQ・・・2021/10/28に2021/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 2005年設立。ハンドメイド作品、ヴィンテージ商品等の出品や購入が可能な米電子商取引サイトのEtsy.comとReverb.comを運営。決済サービスや広告プラットフォームその他のツールも提供する。
  • 8/4発表の2021/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比23.4%増の5.28億USD、Non-GAAPの調整後EBITDAが同7.4%減の1.39億USD。流通総額(GMS)が同13.1%増と拡大したが、米英独でのキャンペーン拡大などマーケティング費用が46.0%増の1.67億USDと嵩んだことが利益面で響いた。
  • 通期会社計画は、コロナ禍の影響が不透明として開示を見送ったが、3Q(7-9月)会社予想はGMS(仲値)が前年同期比12.5%増。前年の巣ごもり特需からの反動減による成長減速が懸念されるなか、ブランド向上に向けた国内外でのマーケティング強化のほか、1ユーザー当たり売上増を目指したプラットフォーム機能追加への投資など、先行投資を強化。現在は成長への踊り場とみられよう。

MaravaiLifeSciencesHoldings(MRVI)市場:NASDAQ・・・2021/11/3に2021/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 2020年設立の生命科学企業。核酸生産、生物化学的安全性、タンパク質検出の主要3市場セグメントで製品を開発。mRNA研究に焦点を当て、コロナウイルス向けワクチン開発会社に製品を提供。
  • 8/10発表の2021/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比4.6倍の2.17億USD、純利益が同34.5倍の4,907万USD。Non-GAAPの調整後EBITDAが同9.4倍の1.64億USD。新型コロナワクチン生産拡大やmRNA製品開発への需要増を受けて主要3市場セグメントの全てが高い増収率を示した。
  • 通期会社計画は、売上高が前期比2.6-2.7倍の7.45-7.70億USD、調整後EBITDAが同3.0-3.2倍の5.15-5.35億USD。売上構成比88%の核酸生産事業において、同社保有の特許技術「CleanCap」は、元々不安定な物質のmRNAに係る安定性、およびその後のタンパク質合成を手助けするものであり、米ファイザー(PFE)と独ビオンテック(BNTX)も同社の顧客としてこの特許技術を利用している。

ShoalsTechnologiesGroup(SHLS)市場:NASDAQ・・・2021/11/10に2021/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1996年設立の太陽光発電向け部品メーカー。太陽光発電設備の心臓部となるケーブルアセンブリ、コンビナ、外付けヒューズ等の製造を通じて電気バランスシステム(EBOS)ソリューションを提供。
  • 8/10発表の2021/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比37.5%増の5,972万USD、Non-GAAPの調整後EBITDAが同33.9%増の2,063万USD。高利益率のシステム・ソリューション事業は同62%増収、売上構成比が同13ポイント上昇。これを受けて全体の粗利率が同5ポイント上昇の43.8%。
  • 通期会社計画は、売上高が前期比31-37%増の2.30-2.40億USD、調整後EBITDAが同23.2-31.4%増の75-80百万USD。同社は低価格で攻勢をかける中国企業と競合するなか、安全性と信頼性、設置しやすさなどで支持を得ている。米議会上院で可決した超党派インフラ投資法案における5年間で約5,500億ドルの新規支出の内、電力グリッド網整備への予算730億ドルの追い風が期待される。

ストラタシス(SSYS)市場:NASDAQ・・・2021/11/12に2021/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1989年に設立され、2012年にイスラエル同業大手オブジェクトと合併。世界最大の3Dプリンター製造会社。顧客提供のCADファイルデータから顧客向けプロトタイプと最終用途部品を作成する。
  • 8/5発表の2021/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比25.0%増の1.47億USD、Non-GAAPの調整後EBITDAが前年同期の▲160万USDから350万USDへ黒字転換。全地域セグメント、全製品ラインが増収。医療・歯科などヘルスケア向け医療用3Dプリンター新製品「J5 MediJet」が浸透し始めた。
  • 2021/12期2H(7-12月)の会社売上高予想は、3Q(7-9月)が前年同期比17-18%増、4Q(10-12月)が前四半期比で増加としている。3Dプリンティング市場は試作品プロトタイプの製造から大量生産へ移行の過渡期にあり、同社は樹脂3Dプリンティングのリーダーとしてのポジションを構築しつつある。また、日本でも3Dプリンティング大手JMC(5704)と提携し、樹脂3Dプリンター装置販売を推進中。

ロブロックス(RBLX)市場:NYSE・・・2021/11/18に2021/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 2004年設立。様々な遊び方ができるゲーミング・プラットフォームを提供。他のユーザーが作ったゲームで遊ぶだけでなく、自分でゲームを開発・公開して、アイテム購入などの課金設定もできる。
  • 8/16発表の2021/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比2.3倍の4.54億USD、純利益は、総営業費用が同2.2倍の5.97億USDと嵩んだことが響いて前年同期の▲7,152万USDから▲1.40億USDへ赤字幅拡大。一方で、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)は同70%増の1.68億USDと堅調に推移した。
  • 今年7月の営業指標は、日次稼働ユーザー数が前月比8%増の46.6百万人と伸長。Robloxは米国の16歳未満の子どもの約半数がプレイすると伝えられるほか、プログラミング学習需要から日本の小学生の間でも流行し始めた。ソーシャル機能やゲーム内通貨のRobuxを集めて収益化が可能なことも流行の要因。また、仮想空間を意味する「メタバース」の先導企業としても期待が高まっている。
  • (※)決算発表の予定は8/20現在であり、変更される可能性があります。
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