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ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数が底堅い、騰落率上位銘柄は?!

2022/8/31
投資情報部 李 燕

米FRBのパウエル議長がインフレ抑制まで利上げを継続すると表明したことを受け、米国株式市場は再び波乱の展開となっています。S&P500指数およびナスダック指数は8/30まで3日続落しました。一方、米国上場の中国ADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC指数)は比較的底堅い動きとなっています。今回は、その背景とHXC指数の上昇率上位銘柄を確認してみたいと思います。

図表1 主な言及銘柄

銘柄 株価(8/30) 52週高値 52週安値
ピン多多 ADR(PDD) 66.50米ドル 109.79米ドル 23.21米ドル
ニューオリエンタル エデュケーション ADR(EDU) 28.54米ドル 29.73米ドル 8.40米ドル
JDドットコム ADR(JD) 61.51米ドル 90.41米ドル 40.54米ドル
アリババADR(BABA) 93.84米ドル 182.09米ドル 73.28米ドル
百度(バイドゥ)ADR(BIDU) 137.69米ドル 182.60米ドル 101.62米ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1 足元でHXC指数が底堅い

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が8/26に行われたジャクソンホール会合で、インフレ抑制まで利上げを継続すると表明しました。それを受け、米国株式市場は再び波乱の展開となり、S&P500指数およびナスダック指数は8/30まで3日続落しました。一方、米国上場の中国ADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC指数)は比較的底堅い動きとなっています。

HXC指数とナスダック指数の年初来推移を確認してみると、両指数は5月中旬まである程度連動していましたが、それ以降は逆相関の動きとなっています。たとえば、5月中旬から6月上旬にかけて(図表2の(1))、HXC指数は上昇しましたが、ナスダック指数は調整しましたた。その後、8月上旬にかけては(図表2の(2))、ナスダック指数が反発する一方、HXC指数は下落しました。8月中旬からは(図表2の(3))、ナスダック指数が再び調整しましたが、HXC指数は反発を試しています。

両指数の逆相関の背景として、まず、米中の金融・財政政策の違いが挙げられます。図表2の(1)と(2)の局面を確認してみると、「米国の利上げ懸念」+「中国の金融緩和・景気支援」の組み合わせ((1))では、「ナスダック指数の調整」と「HXC指数の上昇」、逆に「米利下げ期待」+「中国の景気支援なし」((2))では、「ナスダック指数の上昇」と「HXC指数の下落」となっています。足元((3))の局面は、(1)と似ていると言えます。

図表2 ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数とナスダック指数

※Bloombergおよび各種資料をもとにSBI証券が作成

次に、HXC指数をめぐっては、中国ADRの上場廃止回避に向けた米中交渉の進展も、株価パフォーマンスを左右する要因となっています。たとえば、HXC指数が3月中旬に年初来安値を付けた後、反発したのは、中国当局が中国ADRの上場廃止回避に向け、米国と積極的に交渉を進めていると表明したからです。8/25にHXC指数が急反発したのは、中国ADRの上場廃止問題を巡り、解決に向けて米中が合意に近づいていると報じられたためです。

その後8/26に、米中両国は中国企業の監査を米当局が検証するのを容認することで暫定合意に達した、と発表しました。それによると、中国は米当局による監査状況の検査を認め、米当局の監査官は9月中旬までに作業を開始する予定です。これで中国ADRの上場廃止リスクが完全になくなったわけではありませんが、上場廃止リスクは大きく低下したと言えそうです。なお、この問題は依然として流動的であるため、今後の動向には引き続き、注意を払う必要があります。

2 HXC指数構成銘柄の上昇率上位銘柄

上記で示したように、足元の状況(図表2の(3))は、図表2の(1)の上昇局面と似ていると言えます。それはつまり、「米国の利上げ懸念」+「中国の金融緩和・景気支援」の組み合わせといった状況です。この状況が図表2の(1)時のように続けば、HXC指数の持ち直しも続くかもしれません。

そこで、(1)の局面でHXC指数構成銘柄のうち、どのような銘柄が買われたのか、確認してみたいと思います。HXC指数が5/13-6/9に上昇した際の構成銘柄騰落率は、図表3の通りです。eコマース大手3社(アリババ グループADR(BABA)、JD ドットコムADR(JD)、ピン多多ADR(PDD))がそろって買われたほか、新興EV(電気自動車)3社(ニオADR(NIO)、リーオートADR(LI)、シャオペン(XPEV))、オンライン教育関連銘柄なども上昇しました。個別銘柄や業種に差異があったというよりも、全般的に買われたと言えます。

図表3 図表2の(1)(5/13-6/9)のHXC指数構成銘柄の上昇率(上位30位)

上昇率
順位
銘柄コード 銘柄名 上昇率 上昇率
順位
銘柄コード 銘柄名 上昇率
1 PDD ピン多多[ピンドゥオドゥオ] 71.5% 16 DADA Dada Nexus Ltd 36.6%
2 IQ アイチーイー 65.7% 17 BABA アリババグループ・ホールディング 35.5%
3 DQ 大全新能源[ダコニューエナジー] 57.2% 18 BIDU 百度[バイドゥ] 34.9%
4 TIGR Up Fintech Holding Ltd 55.5% 19 BILI ビリビリ 33.9%
5 YSG Yatsen Holding Ltd 52.9% 20 BZ Kanzhun Ltd 33.3%
6 BZUN 宝尊電商[バオズン] 52.8% 21 JKS 晶科能源控股 31.1%
7 KC Kingsoft Cloud Holdings Ltd 52.5% 22 BEKE KE Holdings Inc 29.9%
8 CSIQ カナディアン・ソーラー 50.9% 23 CAN Canaan Inc 29.7%
9 EDU ニュー・オリエンタル・エデュケーション 50.5% 24 TAL 好未来教育集団 29.2%
10 LI 理想汽車[リーオート] 46.6% 25 XPEV 小鵬汽車[シャオペン] 26.9%
11 ATHM 汽車之家 44.7% 26 KNDI カンディ・テクノロジーズ・グループ 26.2%
12 NIO 蔚来汽車[ニオ] 43.7% 27 WIMI WiMi Hologram Cloud Inc 26.2%
13 VIPS 唯品会[ビップショップホールディングス] 41.1% 28 JD JDドットコム 26.2%
14 EH EHang Holdings Ltd 39.2% 29 SOL レネソーラー 25.6%
15 QFIN 360 DigiTech Inc 36.8% 30 HTHT 華住集団[Hワールド・グループ] 23.9%

※Bloombergおよび各種資料をもとにSBI証券が作成

他方、足元(図表2の(3)、8/22-8/30)のHXC指数の上昇を支えた銘柄を確認してみると(図表4)、個別銘柄による差異が比較的大きい印象です。上昇期間が短いことに加え、時期が決算発表期と重なったことが要因と考えられます。騰落率上位の銘柄の特徴は、4-6月期の決算内容が市場予想を上回ったことでした。たとえば、ピン多多ADR(PDD)やTAL エデュケーショ ADR(TAL)、ニューオリエンタル エデュケーションADR(EDU)の上昇が目立ちますが、これらの銘柄はいずれも決算内容が市場予想を大きく上回りました。

図表4 図表2の(3)(8/22-8/30)のHXC指数構成銘柄の上昇率上位銘柄(注1)

銘柄コード 銘柄名 上昇率 関連分野 4-6月期決算の対市場予想比(注2) 決算発表日
PDD ピン多多[ピンドゥオドゥオ] 45.3% Eコマース 8/29
TAL 好未来教育集団 43.4% オンライン教育 7/29
EDU ニュー・オリエンタル・エデュケーション 20.1% オンライン教育 7/27
BEKE KE Holdings Inc 15.8% オンライン住宅取引と関連サービス 8/23
CD Chindata Group Holdings Ltd 13.4% データセンターソリューション 8/25
JD JDドットコム 12.5% Eコマース・物流サービス 8/23
MNSO MINISO Group Holding Ltd 11.7% 小売り 8/25
KC Kingsoft Cloud Holdings Ltd 11.5% クラウドサービス - 9/6の予定
VIPS 唯品会[ビップショップホールディングス] 9.1% Eコマース 8/19
MOMO 陌陌科技 8.3% オンラインソーシャルおよびエンターテインメント - 9/1の予定
BZ Kanzhun Ltd 8.0% オンライン採用プラットフォーム 8/23
WB 微博 7.9% ソーシャルプラットフォーム - 9/1の予定
TME Tencent Music Entertainment 7.9% オンライン・ミュージックおよびエンターテイメント 8/15
BIDU 百度[バイドゥ] 6.6% 検索エンジン 8/30
BABA アリババグループ・ホールディング 4.7% EC大手 8/4
NIO 蔚来汽車[ニオ] 4.1% 電気自動車(EV) - 9/7の予定
LU Lufax Holding Ltd 3.5% 金融サービスプラットフォーム × 8/4
NTES 網易 2.7% ゲーム 8/18
JKS 晶科能源控股 2.6% 太陽光発電 8/26

注:1)カバーしているアナリストが10人に満たない企業は除外しました。
2))売上高と調整後EPS(あるいは調整後純利益)がともに市場予想を上回った場合は「〇」、うち一つが市場用を上回った場合は「△」、ともに市場予想を下回った場合は「×」としています。
3)銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※Bloombergおよび各種資料をもとにSBI証券が作成

今後、図表2で示したように、中国の金融緩和・景気支援の状況が(1)局面のように続いた場合、HXC指数は一段高を試す可能性がありそうです。その際、比較的決算内容の良好な銘柄により関心が集まるかもしれません。ただし、留意点としては中国ADRの場合はボラティリティ(株価変動)が比較的高いです。また、上場廃止回避に向けた米中交渉の動向にも目を配る必要があります。

 

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