SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2021-12-02 22:03:36

マーケット >  レポート >  特集レポート > 【中国ハイテク株の反発は続くか!?】 〜ハイテク株をめぐる好材料と懸念材料を点検〜

【中国ハイテク株の反発は続くか!?】 〜ハイテク株をめぐる好材料と懸念材料を点検〜

2021/10/13
投資情報部 李 燕

アリババ(09988)や美団(03690)を筆頭に、中国のハイテク株が足元で反発しました。ハイテク株は今年2月中旬以降、中国当局の規制強化で軟調が続いていました。今回の反発は復調のきっかけとなり得るかどうか、市場で注目を集めています。ハイテク株の上昇要因や先行きを見通すための好材料と懸念材料を確認してみたいと思います。

図表1 主な言及銘柄

銘柄 株価(10/12) 52週高値 52週安値
アリババ(09988) 161.30香港ドル 309.40香港ドル 132.00香港ドル
テンセント(00700) 483.20香港ドル 775.50香港ドル 412.20香港ドル
美団(03690) 269.00香港ドル 460.00香港ドル 183.20香港ドル
JDドットコム(09618) 304.40香港ドル 422.80香港ドル 236.40香港ドル
Tracker Fund香港(02800) 25.60香港ドル 31.34香港ドル 24.14香港ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1中国のハイテク株が足元で反発

香港上場の中国ハイテク株で構成されるハンセンテック指数と、米国上場の中国ADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数が10月6日以降、反発しました。10月12日は短期的な急反発による高値警戒感や前日の米国株調整の影響もあり、利益確定売りに押されました。中国のハイテク株はこれまで下向トレンドが続いたこともあり、今回の反発は復調のきっかけとなり得るかどうか、市場で注目を集めています。そこで今回は、足元の上昇要因や中国ハイテク株をめぐる好材料と懸念材料を確認してみたいと思います。

中国のハイテク株が反発したきっかけは、チャーリー・マンガー氏によるアリババ(BABA)の買い増しです。マンガー氏はウォーレン・バフェット氏の長年の盟友として、米投資会社バークシャー・ハサウェイの副会長を務めており、バフェット氏と同様に著名投資家としても広く知られています。マンガー氏が会長を務めるデイリー・ジャーナル社の開示情報によると、同社が保有しているアリババ(BABA)の株数は7-9月期に4-6月期より約80%増えました。それを受け、アリババ(BABA)を筆頭に、米国および香港に上場している中国のハイテク株はそろって反発しました。

図表2 ハンセンテック指数とナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数の推移(7月1日-10月12日)

ハンセンテック指数とナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数の推移(7月1日-10月12日)
  • ※BloombergをもとにSBI証券が作成
実際、マンガー氏による買いが伝わる前の10月5日、ソロス・ファンドの最高投資責任者(CIO)のドーン・フィッツパトリック氏などは中国株に対し、警戒を示しました。中国当局によるネット大手への規制強化に加え、中国恒大問題をめぐる不透明感もくすぶるなか、全般的に中国株に対し悲観ムードが強まっていました。しかし、マンガー氏による買いが伝わると、投資家心理は大きく改善しました。

10月11日には一段高となりました。主な要因は、中国当局がフードデリバリー大手の美団(03690)に対して課した独禁法違反の罰金が市場予想を下回ったからです。美団への罰金は同社の2020年の国内売上高の3%に相当し、アリババの場合(2019年の国内売上高の4%相当)を下回りました。市場では、美団は“アリババ以上”の多額な罰金が課されると予想されていました。

ハンセンテック指数構成銘柄の10月11日までの過去1週間の騰落率を確認してみると、上位にはアリババや美団などインターネット関連が目立ちます。特にアリババは2割以上も上昇しました。短期的に急騰したことに加え、12日は相場全体が軟調地合いだったこともあり、利益確定売りに押されました。

図表3 ハンセンテック指数構成銘柄の騰落率

騰落率上位10位(10月11日までの1週間)
銘柄コード 銘柄名 騰落率
10月11日までの1週間)
騰落率
10月12日)
主な事業 関連分野
09988 アリババ・グループ・ホールディング 22.5% -3.87% EC、クラウド インターネット
09999 網易 19.5% -1.85% ゲーム、音楽配信 インターネット
03690 Meituan 17.2% -3.03% フードデリバリー インターネット
09626 ビリビリ(*) 13.8% -4.84% 動画配信 インターネット
09618 JDドットコム 13.5% -2.31% EC、物流サービス インターネット
09888 百度[バイドゥ] 11.5% -4.00% 検索エンジン インターネット
02518 汽車之家(*) 11.0% -1.30% 自動車情報サイト インターネット
02013 Weimob Inc 9.0% -1.79% クラウドベース インターネット
00700 騰訊控股[テンセント・ホールディングス] 8.5% -2.58% ゲーム、フィンテック インターネット
01024 Kuaishou Technology 8.5% -5.97% 動画配信 インターネット
騰落率下位10位(10月11日までの1週間)
銘柄コード 銘柄名 騰落率
(10月11日までの1週間)
騰落率
(10月12日)
主な事業 関連分野
00909 Ming Yuan Cloud Group(*) 2.6% 1.8% ERP ソフトウェア
00981 中芯国際集成電路製造 [SMIC] 1.6% -1.6% 半導体ファンドリー 半導体
00268 金蝶国際軟件集団[キングディー] 0.8% -3.0% ERP ソフトウェア
06690 海爾智家[ハイアールスマートホーム] 0.4% -1.5% 家電 家電
01347 華虹半導体[フアホン・セミコンダクター] -0.5% -3.7% 半導体ファンドリー 半導体
00780 Tongcheng-Elong Holdings(*) -0.8% 0.2% オンライン旅行 インターネット
00285 比亜迪電子(国際) [BYDエレクトロニックス] -0.9% -3.6% 電子機器受託製造 スマートフォン
00522 ASMパシフィック・テクノロジー(ASMPT) -5.7% -4.1% 半導体装置 半導体
02018 瑞声科技[AACテクノロジーズ] -12.6% -1.4% 音響部品 スマートフォン
00992 聯想集団 [レノボ・グループ] -17.0% -1.3% パソコン・タブレット パソコン・タブレット
  • (*)印が付いている銘柄はSBI証券では取り扱っておりません。米国上場のビリビリ ADR(BILI)と汽車之家 ADR(ATHM)は取り扱い銘柄です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
なお、10月11日までの過去1週間の騰落率下位銘柄は、主に個別要因によるものです。下落率1位のレノボ(00992)は中国本土A株の上場申請を取りやめたと発表し、失望売りに押されました。下落率2位の瑞声科技(02018)は減益見通しが響きました。全般的にはスマートフォンや半導体関連がさえませんでした。主な理由として、中国の電力不足によるサプライチェーンの乱れ(一部のアップルサプライヤーは操業停止になっていると報じられています)に加え、米半導体大手のマイクロン・テクノロジーの予想を下回った売上高見通しが挙げられます。

2中国ハイテク株の上昇要因

上記で確認したように、足元の中国ハイテク株の上昇要因は、主に以下2点が挙げられます。
1)著名投資家のマンガー氏がアリババ(BABA)を買い増した。
2)美団に対する独禁法違反の罰金が市場予想を下回った。

1)については、8月下旬の反発時と状況が似ています(図表2参照)。8月下旬、米著名投資家のキャシー・ウッド氏がJDドットコム(JD)などを買い戻したことを受け、中国のハイテク株は上昇しました。しかしその後、インフレや米利上げに対する懸念を背景に、米ナスダック指数が反落に転じると、中国のハイテク株も調整しました。9月中旬以降は中国恒大問題を嫌気したリスク回避の動きも響きました。

2)については、8月下旬の反発時にはなかった材料です。中国ハイテク株の軟調が続いた一番の理由は、中国当局の規制強化に対する根強い懸念です。今回の美団に対する中国当局の措置は、規制強化の緩和を意味するものではありません。しかし、規制強化の「度合い」は必ずしも市場予想ほど厳しいとは限らないことを示唆しました。逆にいうと、市場では規制強化を「ある程度十分」織り込んだ可能性があります。その意味でいうと、今回の反発は8月下旬の反発時とは大きく異なります。

3中国ハイテク株をめぐる好材料と懸念材料

中国ハイテク株をめぐる好材料と懸念材料は、以下と考えています。

好材料

1)美団に対する罰金が市場予想を下回ったことで、規制強化に対する過度な警戒がある程度緩んできている。
2)キャシー・ウッド氏やマンガー氏など著名投資家による買いを受け、中国のハイテク株に対する投資家心理は改善している。
3)ハンセンテック指数は2月17日の史上最高値から10月6日の安値まで約46%下落し、バリュエーションは大幅に低下した。規制強化による値幅調整や日柄調整は「ある程度十分」進んだ可能性がある。

懸念材料

1)中国当局の規制強化は続いている。規制強化による業績への影響は今のところ限定的のようだが、今後の業績動向については四半期ごとに確認する必要がある。
2)中国恒大問題が相場全体に与える影響。中国恒大のデフォルトリスクに対する警戒は、問題が浮上したばかりの時よりは和らいでいるものの、先行きに注視する必要がある。
3)インフレや米利上げに対する懸念を受け、世界株式市場が大幅に調整した場合、中国のハイテク株もリスク回避の影響を受ける可能性がある。

上記の懸念材料については、それぞれの動向に留意する必要があります。中国当局が予想外にネット大手に対して一段と厳しい規制を実施した場合や、中国恒大問題が「ハードランディング」シナリオになる場合は警戒が必要です。なお、中国恒大問題については「ソフトランディング」のシナリオを予想しています。詳細は「【中国恒大の"再編シナリオ"と不動産・株式市場への影響】&中国の電力不足」を参照願います。足元ではインフレや米利上げに対する懸念が世界株式市場で注目を集めています。米国をはじめ世界株式市場が急落した場合、中国のハイテク株も影響を受けるでしょう。

他方、上記の好材料からすると、中国のハイテク株は再び調整したとしても、下げ幅は限定的なものにとどまる可能性があります。また上記の好材料は、中国のハイテク株に対し投資を再考するきっかけにもなりそうです。インターネット産業は中長期的にみて依然として成長産業であることを考えると、関連企業は今後も安定的な業績拡大が期待できそうです。中国当局も中長期的にはインターネットやクラウド、AIなどを活用した産業のグレードアップを目指しています。ネット大手はこれらの分野で豊富な経験と実績を積んでいます。たとえば、中国のクラウド市場でシェア1位と2位は、アリババとテンセントです。したがって、今後の業績期待を考えると、大幅に売り込まれてきた中国のハイテク株はバリュエーション面で投資妙味があると考えます。

下記の図表は、ハンセンテック指数構成銘柄で時価総額ベース上位10銘柄の株価水準や業績見通しのデータです。香港市場に上場して5年未満の場合は、過去5年平均PERのデータはありません。ご参考までに米国市場に上場しているADRのデータも載せました(香港上場株とADRではカバーしているアナリストの違いによって業績予想が異なる場合もあります)。

図表4 ハンセンテック指数構成銘柄の株価水準と業績見通し(*)

銘柄
コード
銘柄名 株価(10/12)
(香港ドル)
52週高値
(香港ドル)
52週安値
(香港ドル)
予想PER
(倍)
過去5年平均PER
(倍)
来期予想増収率
(%)
来期予想増益率
(%)
00700 騰訊控股[テンセント・ホールディングス] 483.20 775.50 412.20 28.44 35.72 18.87% 20.89%
09988 アリババ・グループ・ホールディング 161.30 309.40 132.00 18.06 - 20.00% 14.96%
03690 Meituan 269.00 460.00 183.20 - - 38.03% -94.04%
09618 JDドットコム 304.40 422.80 236.40 50.47 - 22.55% 41.98%
01810 小米集団[シャオミ] 21.10 35.90 19.86 20.82 - 22.14% 20.71%
09999 網易 148.80 207.80 117.20 23.34 - 15.63% 55.43%
09888 百度[バイドゥ] 156.20 256.60 133.00 18.75 - 14.96% 18.52%
01024 Kuaishou Technology 82.75 417.80 64.50 - - 37.00% -48.10%
06690 海爾智家[ハイアールスマートホーム] 26.75 38.45 22.60 15.68 17.55 9.75% 21.71%
00981 中芯国際集成電路製造 [SMIC] 21.60 31.95 18.08 15.86 38.51 12.68% -24.00%
銘柄
コード
銘柄名 株価(10/12)
(米ドル)
52週高値
(米ドル)
52週安値
(米ドル)
予想PER
(倍)
過去5年平均PER
(倍)
来期予想増収率
(%)
来期予想増益率
(%)
BABA アリババ・グループ・ホールディング 163.00 319.32 138.43 17.75 49.29 20.00% 14.96%
JD JDドットコム 78.41 108.29 61.65 59.15 162.90 22.69% 55.09%
BIDU 百度[バイドゥ] 159.47 354.82 126.38 18.62 29.29 14.96% 18.51%
  • (注)「業績予想」はBloombergが集計した市場コンセンサスで、増益率は調整後EPSベースです。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
なお、ハイテク株の場合、株価変動が大きいのが特徴です。リスク許容度が比較的低い場合は、分散投資を活用することができます。実際、中国当局の規制強化を受け、中国のハイテク株だけでなく中国株は全般的に世界主要国の株価上昇に出遅れています。中国のハイテク株への見直しが進んだ場合、中国株全体にも波及していく可能性があります。中国株主要指数のバリュエーションが歴史的低水準にあることを考えると、株価指数に連動するETFは中長期の観点から投資妙味があると考えます。

図表5 中国株に関連するEFTの概要・特徴

銘柄コード 銘柄名 概要・特徴
02800 トラッカー ファンド オブ ホンコン 香港市場の代表的な株価指数であるハンセン指数に連動。香港証券取引所に上場する中国株に加え、HSBCなどグローバル企業を含め、約60銘柄に分散投資。主な組み入れ銘柄は美団、テンセント、AIAなど。
02828 ハンセンH株指数ETF 香港市場のハンセンH株指数に連動。香港証券取引所に上場する中国企業(H株)約50銘柄に分散投資。主な組み入れ銘柄は美団、テンセント、AIAなど。
FXI iシェアーズ 中国大型株 ETF(*) 香港証券取引所に上場する中国株約50銘柄に分散投資。業種は一般消費財・サービス、金融、通信で全体の約7割。主な組み入れ銘柄はアリババ、美団、テンセントなど。
02801 iシェアーズ・コア MSCI・チャイナETF(*) 香港証券取引所上場の中国株および上海または深セン証券取引所上場の約600銘柄に分散投資。業種は、金融、生活必需品、情報技術、ヘルスケア、資本財・サービスで全体の約7割。主な組み入れ銘柄はiシェアーズ 中国大型株 ETF(FXI)の全銘柄に加え、ニーオ、バイドゥ、ピン多多など。
02823 iシェアーズ・FTSE・チャイナ・A50(*) 上海証券取引所または深セン証券取引所に上場の中国の大手企業50社に分散投資。業種は金融、生活必需品、一般消費財・サービスで全体の約7割。主な組み入れ銘柄は貴州茅台酒、招商銀行、中国平安保険。
02846 iシェアーズ・コア CSI300 ETF(*) 上海または深セン証券取引所上場のA株、約300銘柄に分散投資。業種は金融、生活必需品、情報技術、ヘルスケア、資本財・サービスで全体の約7割。主な組み入れ銘柄は貴州茅台酒、中国平安保険、招商銀行など。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。

お客様サイトへログイン

  • オンラインセミナー
  • 不動産STO

SBI証券はお客様の声を大切にしています


ページトップへ

入金・出金・振替

ご利用にあたって

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.