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コロナ後はインフレ到来?!〜コモディティ価格上昇の恩恵を受ける香港株〜

2021/5/12
投資情報部 李 燕

世界主要国でのワクチン接種が進むにつれ、経済活動の本格的な再開と需要回復に対する期待が高まっています。足元ではそれを織り込む形でコモディティ価格が上昇しており、インフレ関連株に注目が集まっています。コモディティ市況の動向と香港のインフレ関連株についてご紹介します。

図表1:主な言及銘柄

銘柄 株価(5/11) 52週高値 52週安値
アンガンスチール(00347) 5.62香港ドル 6.26香港ドル 1.77香港ドル
コウセイコパー(00358) 21.00香港ドル 23.70香港ドル 6.95香港ドル
ペトロチャイナ(00857) 3.13香港ドル 3.23香港ドル 2.16香港ドル
中国アルミ(02600) 4.95香港ドル 5.27香港ドル 1.40香港ドル
ツージンマイニン(02899) 12.28香港ドル 16.24香港ドル 3.05香港ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1コロナ後はインフレ到来?!足元でコモディティ価格が上昇

インフレの先行指数が上昇

インフレの先行指数とされている国際商品先物指数(CRB指数)が4月中旬以降、再び上昇しています。背景には、世界主要国でのワクチン接種の普及により、経済活動の本格的な再開と需要回復に対する期待があります。
COVID-19対策として米国が大規模な追加経済対策を講じていることも、需要増期待につながっています。

図表2:国際商品先物指数(CRB指数)の推移

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

COVID-19の変異種や感染再拡大に対する懸念はあるものの、世界でワクチン接種の普及が順調に進んでいます。特に経済規模で世界1位と2位の米国と中国でワクチン接種が進んでおり、出遅れていた欧州でも接種が加速しています。

図表3:COVID-19ワクチンの接種回数(累計、百万)

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

それを背景に世界および中国経済は回復しています。4月の中国の貿易統計(ドル建て)をみると、輸出が前年同月比32%増、輸入が同43%増で、いずれも4ヵ月連続で2桁の伸び率を維持しました。中国の内外需要の堅調さが改めて示されました。景気先行指数である中国の財新製造業PMIも、4月は51.9に上昇しました。景気判断の分かれ目となる50を引き続き上回り、製造業の回復基調が続いていると判断されます。

図表4:中国の貿易統計と財新製造業PMI

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2コモディティ価格上昇の恩恵を受ける香港株

個別のコモディティ価格も上昇

経済回復およびさらなる需要増加への期待で、銅をはじめとするコモディティ価格は軒並み上昇しています。COVID-19の世界的感染拡大で2020年に大幅な下落を記録した原油先物の価格も回復しており、足元ではCOVID-19前の水準に戻っています。

図表5:世界のコモディティ先物価格の推移

  • 注)2019年12月31日を100として指数化
  • ※上海証券報のデータをもとにSBI証券が作成

中国国内のコモディティ価格も世界市場と同じ動きをしています。鉄鉱石については需要回復や供給不足懸念に加え、一段の上昇を見込んだ投機筋の買いも、価格を押し上げる要因となっています。投機買いによる短期的な急騰を警戒し、中国の商品取引所は鉄鉱石先物取引の必要証拠金を引き上げる(5月13日より実施)と発表しました。

投機買いやそれに対する抑制措置は、コモディティ価格の短期的な変動をもたらす可能性があります。他方、中長期的はファンダメンタルズを適切に反映した価格の形成につながるとみられます。その意味で今後の価格動向においては、景気の回復度合いや実需の状況がより重要なポイントとなるでしょう。

コモディティ価格上昇の恩恵を受ける香港株

コモディティ価格の上昇を受け、香港市場では関連する銘柄群が注目されています。以下の図表6では、主な分野の代表企業と足元の業績動向についてご紹介します。

全般的にみて、中国の資源大手はCOVID-19の影響から脱却しつつあります。特に2021.12期1-3月期は業績の回復が目立ちました。共通要因として、以下3点が挙げられます。
1)比較対象である前年同期のペースが低い
2)経済の回復により需要が持ち直している
3)コモディティ価格が前年同期より上昇している

2021.12期通期の見通しについては、COVID-19の影響で世界経済の先行きに不透明感は残るものの、中国経済の回復基調は続くと見込んでいる企業が多いです。事業リスクには経済回復の不確実性やコモディティ価格の大幅変動が共通項として目立ちました。

図表6:コモディティ関連の香港株の業績動向

銘柄 主分野 業績動向等
アンガンスチール(00347) 鉄鋼
  • 中国4位の鉄鋼メーカーです。世界では7位です。
  • 2020.12期通期は売上高が前年比4%減となるも、純利益は同11%増でした。減収のなかコスト削減が奏功し、粗利益率が改善しました。
  • 2021.12期1-3期は売上高が前年同期比57%増、純利益は前年同期の5倍でした。販売が回復しているなか、粗利益率の改善が続き、業績の急回復につながりました。
コウセイコパー(00358)
  • 銅生産で中国最大手です。
  • 2020.12期通期は売上高が前年比33%増、純利益は同6%減でした。主に商品先物のヘッジ損失の影響で減益となりました。
  • 2021.12期1-3期は売上高が前年同期比82%増、純利益は前年同期の5倍と、6年ぶりの高水準となりました。生産量の拡大と銅の価格上昇が業績の急回復に貢献しました。
ペトロチャイナ(00857) 石油・天然ガス
  • 石油・天然ガス中国最大手です。
  • 2020.12期通期は売上高が前年比23%減、純利益が同58%減でした。COVID-19による需要急減と原油価格の大幅下落がダブルパンチとなりました。
  • 2021.12期1-3期は売上高が前年同期比8%増、純利益は前年同期の赤字から回復し、黒字転換を果たしました。経済回復を背景とした需要の持ち直しと原油価格の上昇が業績回復を支えました。
中国アルミ(02600) アルミニウム
  • 中国最大のアルミメーカー。アルミナ(酸化アルミニウム)の生産能力は世界首位です。
  • 2020.12期通期は売上高が前年比2%減、純利益が同13%減でした。減収のなか金融資産評価損が響き、2桁減益となりました。
  • 2021.12期1-3期は売上高が前年同期比33%増、純利益は前年同期の31倍になりました。原材料価格の低下と製品価格の上昇により粗利益率が大幅に改善しました。
ツージンマイニン(02899) 金・銅
  • 金と銅の採掘で中国最大手です。世界企業番付のフォーブス・グローバル2000社(2020年)に産金企業で3位、非鉄金属採掘業で7位にランクインしています。
  • 2020.12期通期は売上高が前年比26%増、純利益が同52%増と好調でした。主力の採掘業務で金が同17%増収、銅精鉱が同24%増収と堅調だったほか、粗利益率の改善も業績拡大に寄与しました。
  • 2021.12期1-3月期は売上高が前年同期比31%増、純利益が同141%増となりました。銅精鉱をはじめとした鉱山生産量の拡大と採掘コストの低下、販売価格の上昇が業績を押し上げました。
  • ※各社資料をもとにSBI証券が作成

図表7:世界的な半導体不足の主な要因

銘柄 株価
5/11
(香港ドル)
52週高値
(香港ドル)
52週安値
(香港ドル)
PBR
(倍)
予想
PER
(倍)
過去5年
平均PER
(倍)
来期
予想
増収率
(%)
来期
予想
増益率
(%)
アンガンスチール(00347) 5.62 6.26 1.77 0.80 8.66 11.44 -3.36% 11.36%
コウセイコパー(00358) 21.00 23.70 6.95 0.98 13.32 20.63 0.64% 7.28%
ペトロチャイナ(00857) 3.13 3.23 2.16 0.38 7.04 43.22 4.21% -8.97%
中国アルミ(02600) 4.95 5.27 1.40 1.37 21.33 81.74 1.55% 29.69%
ツージンマイニン(02899) 12.28 16.24 3.05 4.74 21.13 20.71 11.04% 38.05%
  • 注)増益率はEPSベース
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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