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2024-04-19 13:50:06

マーケット > レポート > 特集レポート > ETFの資金フローから投資資金の流れを探る!!

ETFの資金フローから投資資金の流れを探る!!

2019/1/23
投資情報部 榮 聡

ここ数ヵ月の投資環境の変化に伴い、世界の投資資金の流れにも変化が出ていると考えられます。そこで今回は、世界の投資資金が集まる米国ETF(上場投資信託)の資金フローから投資資金の流れを探ってみました。さらに、資金流入が多いETFを中心に銘柄をご紹介いたします。

図表1:注目銘柄

銘柄 株価(1/22) 52週高値 52週安値
iシェアーズ コア MSCI エマージング ETF(IEMG) 49.14ドル 62.70ドル 45.35ドル
iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF(IEF) 103.79ドル 105.32ドル 99.60ドル
バンガード 米国バリューETF(VTV) 102.84ドル 113.49ドル 91.62ドル
バンガード トータル ワールド ストックETF(VT) 68.70ドル 79.74ドル 62.14ドル
SPDR ゴールド シェア(GLD) 121.45ドル 129.52ドル 111.06ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1ETFの資金フローから投資資金の流れを探る!!

米国株式市場は昨年10月より変調をきたし、昨年12月には月間で9%下落(S&P500指数)と大方の予想を上回る下落となりました。また、世界経済の減速、米中貿易摩擦の継続など投資環境にも大きな変化が見られ、世界の投資資金の流れも変わってきたと見られます。

そこで、今回は米国上場のETF(上場投資信託)の資金フローから世界の投資資金の流れを探ってみました。米国のETF市場は、世界の約7割を占める圧倒的な最大市場で、世界の機関投資家・個人投資家の資金が集まっており、世界的な資金の流れを反映すると考えられます。

どんなETFに資金が流れているかを見る前に、まず、米国ETF全体の資金流出入を確認しておきましょう。

株式ETF(1,579銘柄)については年初来51億ドル(約5,600億円)の流出で、純資産額に対して0.2%相当です。流出超ではあるもののさほど大きくないと言えるでしょう。

一方、株式ETFに加え、債券ETF、コモディティETFなどを含む全ETF(2,269銘柄)では、年初来84億ドルの流入で、純資産額に対しては0.2%に相当します。株式ETFからの資金流出を債券ETFなどへの流入がカバーしてETF市場全体では資金流入が続いています。

さて、図表2は米国に上場する全ETF(2,269銘柄)のうち、1/18(金)時点の資産額が100億ドル超の77銘柄について、年初来の資金流入上位20銘柄、資金流出上位20銘柄をリストアップしたものです。

資金流入上位では、エマージング株式(新興国株式)、各種債券(米国債、エマージング債券、社債など)、世界株式、ミニマムボラティリティ、金などがランクインしています。米国のバリュー株ETFについては、資金流出上位にも出てきており、売り買いが交錯しているようです。

資金流出上位では、S&P500指数連動ETFに大量流出が目立っているほか、米中小型株の投資スタイル、エネルギー、情報技術、一般消費財・サービスなど景気敏感な業種のETFが上位にランクインしています。また、過去3ヵ月の相場下げ局面で相対的に値下がりが小さかった、好配当、不動産、優先株なども流出超となっています。

全体としては、以下の傾向が読み取れるでしょう。

(1)資産クラス間では、株式を減らして債券や安全資産の金を増やす。
(2)株式の地域間では、米国株を減らして、エマージング株、世界株(米国を除く)を増やす。
(3)株式の業種間では、景気敏感業種を減らす。

これを踏まえて次節では、資金が流入している種類のETFを中心に注目ETFをご紹介いたします。

図表2:米国上場ETFの資金流入上位、資金流出上位(1/18(金)時点)

順位

コード

銘柄

資金フロー
(年初来)
(億ドル)

資金フロー
(過去1年)
(億ドル)

資産額
(億ドル)

資金フロー
(年初来)/
資産額
(%)

当社
取扱

資金流入上位

1

IEMG

iシェアーズ・コアMSCIエマージング・マーケットETF

24.7

159.0

538.0

4.6

2

IEF

iシェアーズ米国債7-10年ETF

17.6

40.0

118.8

14.8

3

EMB

iシェアーズJPモルガン・米ドル建てエマージング債券ETF

11.7

29.9

156.9

7.5

4

HYG

iシェアーズiBoxxハイイールド社債ETF

11.4

-14.8

148.2

7.7

5

MBB

iシェアーズ米国MBS ETF

11.2

15.6

134.4

8.3

6

LQD

iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF

11.1

-43.2

310.0

3.6

7

VTV

バンガード・バリューETF

9.5

94.4

443.7

2.1

8

VTI

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF

9.1

103.2

1,008.9

0.9

9

VOO

バンガードS&P500ETF

8.2

136.7

961.0

0.9

10

USMV

iシェアーズ・エッジMSCIミニマム・ボラティリティ

7.9

50.0

203.2

3.9

×

11

VT

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF

6.1

33.9

131.0

4.7

12

IJR

iシェアーズS&P小型株ETF

5.5

61.9

410.6

1.3

13

ITOT

iシェアーズ・コアS&Pトータル米国株市場 ETF

5.4

42.6

166.1

3.2

×

14

VCIT

バンガード米国中期社債ETF

5.1

7.6

188.0

2.7

15

EEM

iシェアーズMSCIエマージング・マーケットETF

4.8

-48.5

311.2

1.6

16

IVV

iシェアーズS&P500 ETF

4.6

154.9

1,577.0

0.3

17

GLD

SPDR・ゴールド・シェア

4.2

-10.2

331.0

1.3

18

IXUS

iシェアーズ・コアMSCI トータル・インターナショナル・ストックETF

3.8

56.6

129.1

2.9

×

19

IAU

iシェアーズ・ゴールド・トラスト

3.4

16.3

119.7

2.9

20

VXUS

バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF

3.4

17.5

110.0

3.1

資金流出上位

1

SPY

SPDR S&P500 ETF

-81.4

-295.6

2,443.7

-3.3

2

IWM

iシェアーズ・ラッセル2000 ETF

-22.4

18.1

411.4

-5.5

3

IWD

iシェアーズ・ラッセル1000バリューETF

-13.4

17.1

382.6

-3.5

×

4

VGT

バンガード 情報技術ETF

-12.1

-16.2

168.8

-7.2

5

EFA

iシェアーズMSCI EAFE ETF

-11.7

-120.2

634.1

-1.9

6

IVE

iシェアーズS&P500バリューETF

-8.2

4.8

148.7

-5.5

×

7

BSV

バンガード短期債ETF

-7.1

33.2

272.4

-2.6

8

XLE

エナジー・セレクト・セクターSPDRファンド

-7.0

-28.3

139.5

-5.0

9

IWF

iシェアーズ・ラッセル1000グロースETF

-7.0

-6.3

401.7

-1.7

×

10

XLY

一般消費財セレクト・セクターSPDRファンド

-6.9

-19.2

117.9

-5.9

11

QQQ

インベスコQQQトラスト・シリーズ1

-5.4

46.8

643.3

-0.8

12

FLOT

iシェアーズ・フローティングレート・ボンドETF

-5.0

43.1

108.5

-4.6

×

13

DVY

iシェアーズ好配当株式ETF

-4.4

1.8

169.3

-2.6

14

ACWI

iシェアーズMSCI ACWI ETF

-3.8

25.3

107.6

-3.5

15

VNQ

バンガード不動産ETF

-3.3

-34.9

291.9

-1.1

×

16

GDX

ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF

-2.9

35.8

101.0

-2.8

17

PFF

iシェアーズ米国優先株式ETF

-2.8

-26.5

136.9

-2.1

18

IEFA

iシェアーズ・コアMSCI EAFE ETF

-2.7

190.5

541.0

-0.5

×

19

XLF

ファイナンシャル・セレクト・セクターSPDRファンド

-2.7

-53.0

243.1

-1.1

20

MINT

ピムコ・エンハンスト・ショート・マチュリティ・アクティブ

-2.7

40.0

119.5

-2.2

×

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2年初来資金流入ETFのご紹介

  • ※当社のWEBサイトを通じてSBI証券が作成

新興国株式のETF

  • 上位20銘柄に1位のIEMGと15位のEEMと、2つのエマージング株式ETFがランクインしています。どちらもブラックロックのiシェアーズのシリーズで、ポートフォリオの中身も似通っています。主な違いは経費率で、投資対象を絞っているIEMGは0.14%と新興国株式に投資するETFとしては非常に低くなっています。EEMの経費率は0.67%です。
  • 世界経済の成長率が鈍化する局面で、先進国よりもリスクが高い新興国に資金が流入しているというのは、やや意外感がありますが、資金流入の背景としては、(1)米国の長期金利に天井感が出てきた、(2)18年に下落を続けたため割安感が出ている(ポートフォリオのPERは12.4倍)、などが考えられるでしょう。
  • IEMGのポートフォリオ(1/18(金)時点)は、国別に中国28.6%、韓国14.0%、台湾11.6%、インド9.5%、ブラジル7.8%南アフリカ6.3%などとなっています。組入上位は、テンセント、アリババ、サムスン電子、台湾セミコンダクターなどテクノロジー企業が占めています。これらは世界の時価総額上位にランクインする大型株で魅力的な事業を持っていますが、昨年はそれぞれ悪材料が出て株価が調整しました。これら銘柄に対する押し目買いという面もありそうです。
  • ※当社のWEBサイトを通じてSBI証券が作成

債券のETF

  • 債券のETFは、2位から6位と14位と合計6本がランクインしており、カテゴリー別には最も資金流入が目立っています。投資対象は、米国債、エマージング債券、投資適格社債、ハイイールド社債、中期社債と多彩です。
  • 代表例としてあげた上図の米国債に投資するETFでは、世界景気が底入れした16年半ばにピークを付け、世界景気の回復とともに米長期金利が上昇を続けたことから、昨年秋まで下落基調が続きました。しかし、米中貿易摩擦の継続や、減税効果の剥落による米経済の減速見通しなどから、米長期金利は3%を大きく超えて上昇することはなさそうだとの相場観から上昇に転じているようです。
  • 資金流入の背景としては、(1)昨年末の米国株の急落を受けてポートフォリオのリスクを抑える動きがある、(2)米国の長期金利に天井感が出ている(金利の上昇は債券価格の下落に繋がるため)、などが考えられます。
  • ポートフォリオの中身はそれぞれ、IEFは7〜10年物の米国債、EMBは幅広く分散した米ドル建て新興国債券、HYGは高利回りの米国企業社債、MBBは米国の不動産担保証券、LQDは米国企業が発行する投資適格社債、VCITは米国企業が発行する投資適格中期社債になります。
  • ※当社のWEBサイトを通じてSBI証券が作成

バリュー株のETF

  • 米国の大型のバリュー株を投資対象とするETFです。組入の上位銘柄は、マイクロソフト、バークシャーハサウェイ、ジョンソン&ジョンソン、JPモルガンチェース、エクソンモービルなどで、比較的PERは低く、配当利回りが高い傾向のある銘柄群となっています。
  • ただし、バリュー株のETFは資金流出の上位にも顔を出しており、一方的に買われているわけではないようです。昨年10月〜12月にかけての相場調整局面でバリュー株はグロース株に対して相対的に強かったため、“利食い”が出ているという面もありそうです。
  • ※当社のWEBサイトを通じてSBI証券が作成

世界株に分散したETF

  • 昨年12月には米国のS&P500指数が9%を超える突出した下落となったことから、株式ポートフォリオにも分散を強める動きがあると見られます。予想PERが米国株に比べて低い新興国株や他の先進国株を増やしている可能性がありそうです。
  • 米国株を含む世界株に幅広く投資するVTが11位、米国を除く世界株を投資対象とする、IXUS(当社取扱いなし)が18位、VXUSが20位に入っています。
  • ※当社のWEBサイトを通じてSBI証券が作成

ゴールドのETF

  • 金(ゴールド)に投資する2大ETFである、バンガードのGLDが17位、iシェアーズのIAUが19位にランクインしています。
  • 金価格は、米10年国債利回りが上昇を続けた18年10月までは下落基調となりましたが、11月に利回りがダブルトップを形成すると底入れして上昇基調に転じています。コモディティには金利がつかないため、一般に債券利回りの低下は金価格の押し上げ要因になると考えられます。
  • また、世界経済の成長が減速、米中貿易摩擦が継続していること、米国経済も19年後半に鈍化が見込まれることなど、経済のリスク要因が増加していることも金(ゴールド)の投資需要を刺激していると見られます。ポートフォリオのリスクヘッジのための「安全資産」として資金が流入しているようです。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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