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2018-01-18 16:58:04

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2017年はどんな相場だったのか?

2017/12/27
投資調査部 榮 聡

年の瀬も押し迫り、来年の「投資戦略」について考えておられる方も多いかもしれません。そこで、今回は2017年の世界の株式市場がどんな相場だったのかについて、国別および業種別の動向と、各国市場でどのような銘柄がよく上がったのかをまとめています。「投資戦略」を考える上でヒントになれば幸いです。

1

2017年はどんな相場だったのか

2017年の世界の株式市場をひと言にまとめると、「近年になく安定して、大きく上昇した相場だった」と言えるでしょう。

これが良くわかるのが、バンガードトータルストックETF(VT)のチャートです(図表1)。同ETFは先進国株・新興国株ともに幅広く組入れるため、世界株価指数としても代用可能です。2014年から2016年にかけては、大勢としてもみ合いに終始したのに対して、2017年は年初から安定して大きく上昇しました。

2017年の年初はトランプ大統領の経済政策への強い期待で始まりましたが、実現には時間がかかりそうなことが程なく判明しました。しかし、市場の期待は繋がって大きな調整には至りませんでした。

リスク要因と目された欧州の選挙ではポピュリズムの台頭は限定的となる一方、「世界同時景気回復」が表面化して年央にかけて相場を押し上げました。8月末からは米国の法人税減税を含む税制改革への期待が高まって、年末にかけては米国株が相場の上昇を牽引しました。

国別には(図表2)、世界株価指数の上昇が21.3%に対して、米国が19.9%、日本が20.0%と似た水準となっています。ドイツは14.2%で劣後していますが、通貨ユーロの大幅な上昇を加味すると、実質的には日米よりも価値が高まったことになります。

新興国の上昇率はまちまちですが、香港、インド、ブラジルなど主要な市場は、20%を超える上昇となりました。世界経済のモメンタムが強まる一方で、米欧のインフレ率は上昇せず、米国の政策金利の引き上げは緩やかにとどまるとの見通しが株価の追い風になったとみられます。

業種別には(図表3)、米国市場の動きで代表させると、世界的に景気が回復したことを背景に、「景気敏感」業種の上昇率が高く、「ディフェンシブ」業種が相対的に弱い傾向が読み取れます。

ダントツの上昇率となった「情報技術」は、人工知能、IoTなど新しい技術の普及に加え、半導体の性能向上や通信スピードの上昇などにより、「情報技術」の活躍余地が広がっていることが背景にあるとみられます。

アップルが51.1%、マイクロソフトが37.6%、フェイスブックが54.2%、アルファベットが37.8%など、同業種の大手企業が軒並み大幅な上昇となったことも特徴と言えるでしょう。

「情報技術」が様々な産業で成長をリードする傾向は継続するとみられ、同セクターのパフォーマンスには来年も期待できそうです。

図表1:2017年の世界株式市場は安定的に上昇

  • 注:バンガードトータルストックETF(VT)の5年週足チャートです。
  • ※当社のWEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表2:国別には多くの市場が20%前後の上昇を記録

  • 注:16年末から17年12/21(木)の指数騰落率です。「世界株価指数」は、バンガードトータルストックETF(VT)の騰落率で代用しています。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3:業種では景気敏感が優位で「情報技術」がダントツ

  • 注:S&P500指数の10業種指数です。16年末から17年12/21(木)の指数騰落率です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

米国市場でよく上がった銘柄

米国市場もS&P500指数で年初来19.9%上昇と、例年に比べて大きく上昇した年になりました。

マクロ的にはトランプ大統領の経済政策が注目されましたが、年初来騰落率では「情報技術」の銘柄が多くランクインしています。背景については、(1)でご説明した通りです。その他、ヘルスケア機器、資本財の大手などもランクインしています。

個別では、上昇率トップはマイクロンテクノロジー(MU)でした。株価は2倍になっていますが、EPSはそれ以上に上方修正されたため、予想PERは4倍台まで低下しています。半導体メモリー市況が堅調となると、来年も大幅な株価上昇となる可能性がありそうです。

3番目のボーイング(BA)の大幅な上昇は、個人的にはかなり意外でした。昨年まで低迷していた業績は生産効率の向上で上方修正されましたが、株価がこれほど上がる修正ではない印象です。ただ、同社のライバルであるエアバスの株価も35.1%上昇しています。株式市場は世界的に航空機市場の長期的な成長を織り込みつつある可能性が窺がえます。同市場成長の背景である新興国経済が安定感を増していることも影響しているのかもしれません。

また、エヌビディア(NVDA)は、昨年に続いて今年も騰落率の上位にランクインしました。15年末の株価が32.96ドルですから、2年弱で実に5.9倍になったということになります。人工知能(AI)のトレーニングで独自の地位を築いていること、自動運転向けシステムが今後2〜3年で立ち上がってくるなど中期的な成長期待に加え、足もとではeスポーツ化でゲーム向けの成長が続いていることにも注目できるでしょう。

図表4:米国主要銘柄の年初来騰落率ランキング

コード

銘柄

業種

年初来
株価
騰落率
(%)

予想
PER
(倍)

MU

マイクロン・テクノロジー

情報技術

102.6

4.6

VRTX

バーテックス・ファーマシューティカルズ

ヘルスケア

102.0

78.6

BA

ボーイング

資本財・サービス

89.5

29.0

PYPL

ペイパル・ホールディングス

情報技術

87.5

39.8

NVDA

エヌビディア

情報技術

83.5

43.6

ATVI

アクティビジョン・ブリザード

情報技術

80.2

29.0

RHT

レッド・ハット

情報技術

76.7

42.8

LRCX

ラムリサーチ

情報技術

75.6

12.7

ISRG

インテューイティブ・サージカル

ヘルスケア

70.9

41.6

ADBE

アドビシステムズ

情報技術

69.6

31.4

ILMN

イルミナ

ヘルスケア

67.6

57.2

EL

エスティローダー

生活必需品

66.8

30.4

CAT

キャタピラー

資本財・サービス

66.7

24.0

MAR

マリオット・インターナショナル

一般消費財・サービス

62.0

31.6

AMAT

アプライド・マテリアルズ

情報技術

60.8

12.9

PGR

プログレッシブ・コープ

金融

57.2

23.3

SPGI

S&Pグローバル

金融

56.9

25.4

AMZN

アマゾン・ドット・コム

一般消費財・サービス

56.7

100.5

ANTM

アンセム

ヘルスケア

56.6

18.8

MCO

ムーディーズ

金融

56.4

25.0

  • 注:S&P500指数採用企業のうち、時価総額が200億ドル以上の278銘柄を母集団としています。株価騰落率は、17年12月21日(木)時点です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

中国市場でよく上がった銘柄

中国市場では、「情報技術」の銘柄が上昇したほか、「不動産」、「一般消費財・サービス」、「金融」など景気敏感業種の銘柄が幅広くランクインしています。また、製薬企業が3つ入っているのも目立っています。

「情報技術」では、スマホ用の高性能カメラレンズモジュールを提供する舜宇光学(02382)、通信設備および通信端末を製造する中興通訊( ZTE )(00763)、中国最大のインターネット企業であるテンセント(騰訊)(00700)、音声信号処理の半導体を主力とする企業で瑞声科技(02018)は、両社とも中国のスマホメーカーの台頭とともに成長しています。

また、「素材」の洛陽モリブデン(03993)は、リチウムイオン電池の正極材料に使用されるコバルトの世界シェアが高い点が注目されています。

「不動産」では、中国の不動産価格の上昇が続く中、開発用土地の積極的な取得を行ったり、他社の資産を買収した企業が評価されました。「一般消費財・サービス」では、自動車、ホテル、カジノなど、景気動向に対する感応度が高い銘柄が上昇しています。

尚、米国市場に上場している中国のネット通販大手、アリババグループ(BABA)は99.7%の上昇で、16位にランクインする位置にあります。

図表5:中国主要銘柄の年初来騰落率ランキング

コード

銘柄

業種

年初来
株価
騰落率
(%)

予想
PER
(倍)

03333

中国恒大集団[チャイナ・エバーグランデ]

不動産

413.5

8.9

01918

融創中国控股[サナック・チャイナ・ホールディングス]

不動産

366.7

22.5

00175

吉利汽車控股 [ジーリー・オートモービル]

一般消費財・サービス

244.1

20.4

02007

碧桂園控股 [カントリー・ガーデン・ホールディングス]

不動産

208.3

13.3

02382

舜宇光学科技(集団)[サニーオプチカル]

情報技術

193.7

34.9

03993

洛陽欒川钼業集団 [チャイナ・モリブデン]

素材

150.8

27.4

01177

中国生物製薬 [シノ・バイオファーマシューティカル]

ヘルスケア

138.1

39.3

01031

金利豊金融集団[キングストン・フィナンシャル]

金融

128.7

-

00763

深セン市中興通訊 [ZTE]

情報技術

114.8

21.9

02318

中国平安保険(集団) [ピンアン・インシュランス]

金融

113.5

17.0

00700

騰訊[テンセント・ホールディングス]

情報技術

112.9

49.1

00384

中国燃気控股

公益事業

110.6

18.2

01055

中国南方航空 [チャイナ・サザン・エアライン]

資本財・サービス

103.2

11.8

02018

瑞声科技[AACテクノロジーズ・ホールディングス]

情報技術

102.0

27.4

02196

上海復星医薬(集団)

ヘルスケア

101.7

30.2

00069

香格里拉(亜洲) [シャングリラ・アジア]

一般消費財・サービス

98.8

40.8

01128

永利澳門 [ウィン・マカオ]

一般消費財・サービス

95.3

32.9

00960

龍湖地産[ロンフォー・プロパティーズ]

不動産

94.1

9.6

01093

石薬集団

ヘルスケア

92.5

35.3

02238

広州汽車集団[コウシュウキシャ]

一般消費財・サービス

91.3

9.4

  • 注:当社が取り扱う香港上場企業のうち、時価総額が500億香港ドル以上の149銘柄を母集団としています。株価騰落率は、17年12月21日(木)時点です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

その他市場でよく上がった銘柄

東南アジアでは、VN指数が42.3%も上昇したベトナムの銘柄が6つランクインしているのが目立ちます。ベトナム最大の不動産企業ビングループ(VIC)、食品大手のマサングループ(MSN)、同国最大企業のビナミルク(VNM)など、同国を代表する企業群が大幅に上昇しています。マクロ的な観点から国の成長を買うような性格の資金が流れ込んでいると考えられます。

ベトナム以外では、シンガポール、タイ、インドネシアが3銘柄ずつランクインしています。

騰落率トップのベンチャー コープ(VENM)は、電子機器の受託生産を行うシンガポール企業で、業績の修正とともに株価が上昇しています。顧客企業がIoT(モノのインターネット)関連として成長しているほか、同社が独占供給する遺伝子解析装置のイルミナ向けが伸びているようです。

タイのインドラマ ベンチャーズ(IVL)は石油化学メーカーで、1994年創業ですが積極的な買収でグローバルに事業展開、ペットボトルの原料となるポリエチレンテレフタレート(PET)では世界最大です。世界的な景気回復を背景に利益率が改善して、業績が伸長しています。

韓国市場は、スマホ、半導体、有機ELパネル、電池など、今年投資テーマとして注目された関連銘柄が多くあります。LG電子(066570)は液晶とテレビ向けの有機ELディスプレイ、サムスンSDI(006400)は電気自動車向けの電池、SKハイニックス(000660)は半導体メモリーの関連です。同国で時価総額最大のサムスン電子(005930)も、半導体部門の収益拡大が牽引して37.9%上昇しています。

ロシアは、今年株価指数ではマイナスと不振でした。世界で物色の中心となった「情報技術」の銘柄がなく(ネット検索のヤンデックス A(YNDX)は米国上場です)、上昇率の上位は「素材」銘柄が占めました。

図表6:その他市場主要銘柄の年初来騰落率ランキング

コード

銘柄

業種

年初来
株価
騰落率
(%)

予想
PER
(倍)

東南アジア(上位15銘柄)

シンガポール

VENM

ベンチャー

情報技術

103.1

17.5

タイ

GPSC

グローバル パワー シナジー

公益事業

80.5

33.6

インドネシア

BBNI

バンクネガラインドネシア

金融

78.7

13.9

ベトナム

VIC

ビングループ

不動産

78.6

57.7

ベトナム

MSN

マサングループ

生活必需品

69.0

35.2

ベトナム

HPG

ホアファット グループ

素材

63.9

9.0

インドネシア

BDMN

バンク ダナモン インドネシア

金融

62.4

14.7

タイ

AOT

タイ空港公社

資本財・サービス

62.1

37.1

ベトナム

VNM

ビナミルク(ベトナム乳業)

生活必需品

61.6

29.5

インドネシア

UNTR

ユナイテッド トラクターズ

エネルギー

61.2

17.2

タイ

IVL

インドラマ ベンチャーズ

素材

59.7

19.3

シンガポール

GLPL

グローバル ロジスティック プロパティーズ

不動産

53.2

40.4

ベトナム

GAS

ペトロベトナムガス

公益事業

52.5

21.3

シンガポール

CTDM

シティ デベロップメンツ

不動産

48.6

20.3

ベトナム

CTG

ベトインバンク

金融

47.2

13.0

韓国(上位10銘柄)

韓国

066570

LG電子 [エルジーエレクトロニクス]

一般消費財・サービス

93.8

9.7

韓国

006400

サムスンSDI

情報技術

85.8

20.4

韓国

000660

SKハイニックス

情報技術

71.6

5.1

韓国

086790

ハナ・フィナンシャル・グループ

金融

61.0

7.8

韓国

051910

LG化学 [エルジー・ケミカル]

素材

50.8

13.6

韓国

010950

エス・オイル

エネルギー

47.0

12.4

韓国

003550

LG

資本財・サービス

46.7

7.1

韓国

105560

KBフィナンシャル・グループ

金融

45.6

7.6

韓国

096770

SKイノベーション

エネルギー

39.2

8.0

韓国

005930

サムスン電子

情報技術

37.9

8.4

ロシア(上位5銘柄)

ロシア

MAGN

マグニトゴルスク・アイアン&スチール

素材

29.5

7.9

ロシア

SBER

スベルバンク・オブ・ロシア

金融

28.8

6.6

ロシア

NLMK

ノボリペツク製鉄所

素材

25.7

10.0

ロシア

VSMO

VSMPOアヴィスマ

素材

20.5

-

ロシア

SIBN

ガスプロム・ネフチ

エネルギー

14.3

4.8

  • 注:当社の取扱銘柄で、東南アジアは時価総額が3,000億円以上の115銘柄、韓国は時価総額が10兆ウォン(約1兆円)以上の47銘柄、ロシアは1,000億ルーブル(約1,900億円)以上の19銘柄を、それぞれ母集団としています。株価騰落率は、17年12月21日(木)時点です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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