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注目高まる「スマートスピーカー」、スマホの次の覇権争い!?

2017/05/24
投資調査部 榮 聡

米国の家庭で「スマートスピーカー」が急速に普及しつつあります。スピーカーに音声で指示すると、人工知能を利用した技術で応答して、いろいろな用事を片付けてくれるというものです。ホームオートメーションの「かなめ」になる可能性から、消費者向けITサービスにおいて、スマホの次の覇権争いのポイントとして競争がヒートアップしそうです。要注目でしょう。

図表1:取り上げた銘柄

銘柄 株価 (5/23) 52週高値 52週安値
アマゾン ドットコム(AMZN) 971.54ドル 975.20ドル 682.12ドル
アルファベット C(GOOG) 948.82ドル 951.47ドル 663.28ドル
LINE Corp ADR(LN) 34.60ドル 51.48ドル 30.90ドル
マイクロソフト(MSFT) 68.68ドル 69.71ドル 48.04ドル
アップル(AAPL) 153.80ドル 156.65ドル 91.50ドル
IBM(IBM) 152.03ドル 182.79ドル 142.50ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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注目高まる「スマートスピーカー」、スマホの次の覇権争い!?

人工知能を利用した「スマートスピーカー」への注目がにわかに高まっています。

スマートスピーカーは、アマゾンが「Echo」(エコー)を14年秋に発売して開拓した市場です。「Echo」は人工知能を利用した音声応答システム「Alexa」(アレクサ)を搭載しており、同スピーカーに話しかけることで、いろいろな用事を片付けてくれます。

「きょうのトップニュースは?」と言えば、該当のニュースを読み上げてくれ、「明かりをつけて」と言えば、つけてくれ、「お気に入りの音楽をかけて」と言えば、曲を流してくれ、「ミネラルウォーターを買っておいて」と言えば、アマゾンのサイトで注文してくれる、といった具合です。食事の準備をしながらでも、NYダウの終値を確認することもできます(図表2)。

パソコンやスマホに向かって文字を入力する必要がなく、音声だけで指示ができる便利さが受けているようです。人工知能の進化によって自然言語による応答が実用レベルまで高まったことが普及の背景と考えられます。まだ製品が発売されていないため日本での認知度は低いものの、米国の家庭では普及が進んでいるようです。

モルガン・スタンレー社による17年1月の推計では、アマゾンが販売した「Echo」は累計で1,100万台を超えるとしています。米国の世帯数は117百万世帯ですから、普及率は9%を超える計算です。また、「Echo」を含むスマートスピーカーのブロードバンド世帯での普及率は、15年10-12月期の5%から16年10-12月期に12%に上昇したとの調査もあり、急速な普及が窺えます。

スマートスピーカーが株式市場で注目されるのは、ホームオートメーションの「かなめ」の役割を果たしているため、家庭向けITサービスのOS(オペレーティング・システム)的なものになる可能性があり、今後の消費者向けサービスの競争上、非常に重要と考えられるためです。

スマホのケースでは、OS(オペレーティング・システム)はグーグル(アルファベットが親会社)が「アンドロイド」で制したわけですが、「アンドロイド」自体は無料でスマホメーカーに配布されたため、直接的にはグーグルの収益に貢献はしていません。

しかし、「アンドロイド」でスマホのOSを押さえたことで、グーグルはパソコンに続いてスマホの検索でもトップシェアを確保することに成功し、また、「グーグルプレイ」では有料アプリやコンテンツのダウンロードに対してインフラの使用料を徴収して同社収益に大きな貢献をしています。

ですから、スマートスピーカー自体ではさほど儲からなくとも、その市場で覇権を握ることが、現在の事業ポジションを確固たるものにする、あるいは、新しい収益源を構築するために重要な役割を果たす可能性があると考えられます。

米国の調査会社イーマーケッター社の調査では、米国のスマートスピーカー市場のシェアは、アマゾン「Echo」が71%、グーグルの「Google Home」が24%、その他が5%となっています(日本経済新聞17年5月19日付記事)。

さらに、主要IT企業から同市場への新規参入の意向が続々と表明されています。3年後に誰がこの市場を制しているのか、要注目でしょう。

図表2:音声だけで株価の確認もできる

  • ※各種報道よりSBI証券が作成

図表3:スマートスピーカーで先行する「Echo」(エコー)と「Google Home」(グーグル ホーム)

  • 注:「Echo」の写真はFrmorrison氏、「Google Home」はDaniel.Cardenas氏の著作です。
  • ※いずれもWikipediaからの引用
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「スマートスピーカー」に対する主要各社の取り組み

アマゾンドットコム(AMZN)
・同社の「Echo」(エコー)(約180ドル)は14年秋の発売から米国のスマートスピーカー市場を開拓して、同市場で7割を超えるトップシェアを有します。16年までの累計販売台数は1,100万台を超え、スピーカーなしのモデル「ドット」(約50ドル)、画面付きのモデル「ショー」(約230ドル)、カメラ付きのモデル「ルック」(約200ドル)など、先行者らしく既に品揃えも豊富です。

・さらに、本年1月に開催された世界最大の家電見本市CESで、「Echo」に搭載されている音声応答システム「Alexa」(アレクサ)を採用する消費者向け機器やサービスが700以上にのぼり、サードパーティの採用でも市場を大きくリードしていることが判明しています。尚、この点については、17年1月13日掲載の「アメリカNOW! フラッシュ 〜世界最大の家電見本市CESの勝ち組とは?〜」もご参照ください。

・同社は「Alexa」に指示してできることを「Alexa Skills」と呼んでいますが、消費関連各社の採用が進んだことで、12,000個以上に達しています(5/23時点、同社HPより)。

アルファベット(GOOG)
・グーグルの自然言語処理機能「Google Assistant 」(グーグル アシスタント)を搭載したスピーカー「Google Home」(グーグル ホーム)(約130ドル)を16年11月に発売しています。アマゾンの「Echo」に遅れること2年ですが、2割以上のシェアを確保していることから、順調なスタートと言えそうです。17年中の日本での販売開始も表明されています。

・先週開催されたグーグルの開発者会議「Google I/O」では、「Google Home」は個人を識別する能力(家庭内で誰が話しかけているかを認識する)を備えたとしています。これは、個々人のスケジュール、ネットの閲覧履歴、関心・嗜好などグーグルが把握している個々人の情報を踏まえた応答が可能になるため、重要な進展だとしています。

・アルファベットの強みは、スマホの基本ソフトで同社の「アンドロイド」が世界で約7割を占めていることにあると言えるでしょう。家の中でのスマートスピーカーと家の外でのスマホにより、継ぎ目のないサービスが提供できると考えられます。これはアマゾンにない強みと言えるでしょう。

マイクロソフト(MSFT)
・オーディオ機器メーカー、ハーマン社(17年3月からサムスン電子の子会社)のハーマン・カードンブランドのスピーカーにマイクロソフトの音声アシスタント「Cortana」(コルタナ)を搭載した、スマートスピーカー「Invoke」(インボーク)を17年秋に発売予定としています。

・米国のIT大手としては、3番目の製品になる見込みです。マイクロソフト傘下のSkypeによるサービスとの連携が予定されています。

LINE(LN)
・韓国の親会社NAVERと共同でAIプラットフォームの「Clova」(クローバ)を開発しており、これを組み込んだスマートスピーカーの「Wave」(ウェーブ)を、今年の夏に発売意向です。

・同社は、また、スマートデバイス関連事業を行っているソニーモバイルコミュニケーションズ、タカラトミーともパートナーシップの締結を発表しています。

アップル(AAPL)
・11年にiPhoneに音声アシスタント「Siri」(シリ)を搭載して、消費者が機械に話しかける抵抗を取り除いたという意味で、スマートスピーカーの普及に大きく貢献したと見られます。

・スマートスピーカー市場への参入を表明してはいませんが、業界では6/5(月)〜6/9(金)に予定されている同社の世界開発者会議で、「Siri」を搭載したスマートスピーカーが発表される可能性が噂されているようです。

・もし、スマートスピーカーに参入するとすれば、iPhoneと連携させることで、グーグル同様に家の内外でシームレスなサービスを提供することができると考えられます。

IBM(IBM)
・家庭向けスマートスピーカーへの参入は表明されていませんが、同社の「Watson」(ワトソン)は自然言語処理機能を有し、先行きは参入の可能性が考えられるでしょう。

図表4:主要企業の音声応答システムとスマートスピーカー

企業名 音声応答システム スマートスピーカー 発売時期
アマゾンドットコム Alexa
(アレクサ)
Echo
(エコー)
14年秋
アルファベット
(グーグルの親会社)
Google Assistant
(グーグル アシスタント)
Google Home
(グーグル ホーム)
16年11月
ライン Clova
(クローバ)
Wave
(ウェーブ)
17年夏(予定)
マイクロソフト Cortana
(コルタナ)
Invoke
(インボーク)
17年秋(予定)
アップル Siri
(シリ)
IBM Watson
(ワトソン)
  • ※各種報道よりSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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