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米国株の年初来上昇率トップはエヌビディア!騰落率から有望銘柄を探る

2016/11/02
投資調査部 榮 聡

2016年も残り2ヵ月をきりましたが、S&P500指数は年初来で4.0%上昇と小動きです。ただ、個別銘柄、業種では大きく上がったもの下がったものも見られます。そこで今回は、年初来で株価が大きく動いた銘柄に注目できるものがないかを検討しています。大統領選挙を来週に控えて株式市場には不安定感も漂っていますが、トレンドが良い銘柄の買いチャンスになるかもしれません。株価騰落の上位リストから4銘柄、下位リストから1銘柄を選び、注目銘柄としてご紹介いたします。

図表1:注目銘柄リスト

銘柄 株価 (10/31) 52週高値 52週安値
エヌビディア(NVDA) 71.16ドル 72.95ドル 24.75ドル
アプライド マテリアルズ(AMAT) 29.08ドル 31.07ドル 15.44ドル
クアルコム(QCOM) 68.72ドル 71.62ドル 42.24ドル
マーチン マリエッタ マテリアルズ(MLM) 185.38ドル 206.36ドル 108.31ドル
ロイヤル カリビアン クルーズ(RCL) 76.87ドル 103.4ドル 64.21ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
1

年初来騰落率上位・下位リストから有望銘柄を探る

2016年も10ヵ月を過ぎ、あと2ヵ月となりましたが、市場平均のS&P500指数は年初以来4.0%の上昇となっています。年初の急落から年後半は概ね上昇基調となりましたが、年初来では小幅な動きにとどまっています。

一方、セクター間では勝ち組、負け組があり、個別銘柄では大幅な上昇、下落となったものがあります。そこで今回は年初来の株価騰落率上位・下位の銘柄を確認して、今後の有望銘柄を探ってみました。

図表2はS&P500指数採用で時価総額が100億ドル以上の392銘柄について、年初来の株価騰落率の上位、下位20銘柄をリストアップしています。

騰落率上位のリストでは、半導体関連企業とエネルギーセクターの企業が多くランクインしています。

半導体関連については、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、VR(仮想現実)など新技術の波を支える産業として今後は成長が高まることが期待されます。ただ、足元の半導体業界全体の売上は低調な状態が続いており、その中でここにランクインした銘柄は、個別に良い材料を持っているものが多いと言えます。

上昇率のトップはエヌビディアです。主力のゲーム機向けが好調なことに加え、自動車向け、データセンター向けなど同社が得意とするGPU(グラフィックプロセッサ)の用途の広がりから恩恵を受けています。半導体製造装置大手のアプライド マテリアルズは中国の半導体産業の立ち上がりから恩恵を受けています。クアルコムは中国のスマホメーカーとの関係正常化が株価の反発要因と考えられます。

エネルギーセクターは、原油価格が2月に一時30ドル割れまで急落しましたが、足元では40ドル台後半から50ドル台前半まで回復してきたことを受けての株価上昇です。独立系の石油開発企業、オイルサービス企業、パイプライン企業などで、30ドル台や30ドル割れが定着すると破産の可能性も懸念された企業が含まれ、そこからの回復のため株価上昇率も大きくなっています。

ただ、原油価格の上昇には一巡感もあります。価格が戻ったことで米国シェール事業者の生産が回復すると見込まれ、これ自体が原油価格のさらなる上昇を抑制する要因となるためです。尚、エネルギー最大手のエクソンモービルやシェブロンといった会社は、キャッシュフローが厚く配当利回りが株価の下支えとなって、原油価格が下落した際にも株価の落ち込みは小さく、原油価格の上昇に対する反応も限定的となっています。

一方、騰落率下位では、ヘルスケアセクターの銘柄が目立っています。同セクターは、昨年9月にクリントン氏が医薬品価格の引き上げを問題視していることが表面化して株価への打撃となり、今年8月にはマイランの急性アレルギー薬「エピペン」に対して値下げ要請が出たことで懸念が再燃しています。

株価は既に大きくアンダーパフォームしているものの、クリントン氏が大統領に当選した場合の影響が懸念されているようです。具体的な政策が見えてきた時点では見直し買いも期待できそうですが、目先はなかなか手を出しにくい状態と言えそうです。

注目銘柄として上位銘柄から、今後も株価の伸びが期待できると考えられる、半導体関連からGPU(グラフィックプロセッサ)のエヌビディア(NVDA)、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)、スマホ向け半導体のクアルコム(QCOM)、米国のインフラ投資拡大で恩恵が期待される建設骨材のマーチン マリエッタ マテリアルズ(MLM)、下位銘柄からは業績改善から株価の反発が期待される、クルーズ船大手のロイヤルカリビアンクルーズ(RCL)をご紹介いたします。

図表2:年初来株価騰落率の上位・下位20銘柄

  • 注:S&P500指数採用で時価総額が100億ドル以上の392銘柄について、年初来10月末までの株価騰落率の上位20銘柄、下位20銘柄をリストアップしています。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

注目銘柄のご紹介

業種:半導体

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

17.1予

61.1

22%

13.8

77%

2.27

18.1予

65.4

7%

13.5

-3%

2.27

株価(10/31): 71.16ドル

予想PER(18.1期): 31.3倍

  • 画像処理に使われるグラフィック・プロセッサ(GPU)を得意とする半導体メーカーです。
  • ゲーム機向け、プロ用画像処理PC向け、データセンター向け、自動車向けと主力4分野とも好調で5-7期の売上は前年同期比24%増となり、8-10月期の売上ガイダンスは同26〜31%増への加速が見込まれています。GPUの新アーキテクチャ(基本仕様)「Pascal」を採用した新製品の投入が同社製品への需要を押し上げています。また、10/20に発表された任天堂の新型ゲーム機「スイッチ」ではTegraプロセッサーの採用が明らかとなり、来期の売上を押し上げると見込まれます。
  • さらに、中期的には世の中のさまざまな分野で応用が広がると見込まれる人工知能に同社のGPUが使用されることが期待されます。詳しくは10/6掲載の「アメリカNOW!【フラッシュ】〜AI革命の頭脳を担うエヌビディアのGPU(グラフィックプロセッサ)〜」をご参照ください。尚、18年1月の減益が予想されているのは、11年から16年にかけてインテルから受け取っているライセンス料がなくなることが織り込まれているためです。この影響を除くと、同期も増益が見込まれています。

業種:半導体装置

決算期

売上高(億人民元)

(前年比)

純利益(億人民元)

(前年比)

EPS(人民元)

16.10予

108

12%

19.4

35%

1.75

17.10予

123

13%

24.3

25%

2.25

株価(10/31): 29.08ドル

予想PER(17.10期): 12.9倍

  • 世界最大の半導体製造装置メーカーで、半導体、フラットパネルディスプレイ向けを主に手掛けます。
  • 9/11の日経新聞1面に、「中国、国主導で半導体投資5兆円、5年間に基幹産業へ」との記事が掲載されましたが、まさにこれで最も大きい恩恵を受けるのが同社と見込まれます。中国は電子機器の生産大国ですが、半導体の多くを国外からの調達に頼ってきました。これを国内生産で賄おうという目論見です。半導体メーカーにとっては先行き需給悪化も懸念されますが、同社のような半導体製造装置メーカーにとってはリスクのない良い話と言えるでしょう。
  • 足元の業績も好調です。5-7月期決算は、売上が前年同期比13%増、純利益は同53%増で、8-10月期のガイダンスは、売上が前年同期比37%-42%増相当、調整後EPSは前年同期比2.2−2.4倍相当の0.61-0.69ドルと5-7月期から大幅加速が見込まれています。予想PERは12.9倍に過ぎません。17年が売上のピークならこの水準も妥当かもしれませんが、上記の中国の投資を考えるとそうではない可能性が高いでしょう。

業種: 半導体

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

16.9予

232

-8%

64.3

2%

4.30

17.9予

238

3%

69.0

7%

4.70

株価(10/31): 68.72ドル

予想PER(17.9期): 14.6倍

  • スマホのアプリケーションプロセッサ(パソコンのCPUにあたる半導体)で約4割のシェアを保有し、3G・4Gの通信規格の特許で世界トップシェアをもつ通信用半導体の企業です。
  • 13年末に中国で独占禁止法違反に問われて以降、業績は停滞が続いていましたが、中国メーカーとの新契約にこぎつけ業績は正常化に向かいつつあります。4-6月期決算は市場予想を大きく上回りましたが、7-9月期のガイダンスは業績モメンタムがさらに加速する見通しです。同社CEOは決算後のインタビューで「まだこれは始まりにすぎない」としています。
  • 同社は10/27に半導体業界で過去最高となる470億ドルでオランダのNXPセミコンダクターズを買収することに合意しています。通信に偏っていた事業構成を広げ、また、IoT(モノのインターネット)の成長に対するポジションを築く意味合いもあると考えられます。通常、買収を仕掛ける企業の株価は下落することが多いものですが、このケースでは良いキャッシュの使い方と評価されたと見られ、発表を受けて株価は上昇しています。

業種: 建設資材

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

16.12予

35.7

1%

4.40

42%

6.91

17.12予

40.1

12%

5.79

32%

9.28

株価(10/31): 185.38ドル

予想PER(17.12期): 20.0倍

  • 米国南東部ノースカロライナ州に本社を置く、骨材(砂利、砕石)など建設資材を供給する企業です。南東部、南部、中西部を中心に26州およびカナダなどに事業展開しています。
  • 業績はインフラ市場の回復を受けて14年12月期から大幅な伸びを記録しています。16年12月期も売上が9%増(売却事業の影響を除く基調ベース、上記の業績予想はこれを含んだベースです)、EBITDA(利払い、税金、償却前利益)はガイダンス中央値で27%増と好調の見通しです。11/1(火)に発表された7-9月期決算は雨が多かったことやテキサス州のインフラプロジェクトの遅れで売上・EPSとも市場予想を下回りましたが、株価には織り込まれていたようです。16年の市場別需要見通しは、インフラが1桁台前半、非住宅建設が1桁台半ば、住宅建設が1桁台後半の伸びが見込まれています。17年についても、各市場とも成長が期待できるとしています。
  • 中期的にも期待できます。民主党はインフラ投資の拡大を政策綱領で表明、払いの良い雇用を増やすためにも重要だとしています。これに対抗してトランプ氏もインフラ投資の増大を強調していることから、大統領選挙の結果に関わらず恩恵を受ける銘柄として注目できるでしょう。

業種: ホテル・リゾート・クルーズ

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

16.12予

86.0

4%

13.1

23%

6.05

17.12予

87.3

2%

14.5

11%

6.80

株価(10/31): 76.87ドル

予想PER(17.12期): 11.3倍

  • 1997年設立で、カーニバル (CCL)に次ぐ世界第2位のクルーズ客船会社です。大衆向けから豪華客船まで、幅広い価格帯のクルーズ商品をグローバルに提供しています。世界最大のクルーズ客船「オアシス・オブ・ザ・シーズ」を含む49隻のクルーズ船を保有、さらに13隻を建造中です(関連会社分を含む)。
  • 同社株価は13年から15年にかけて業績回復を受けて上昇となっていましたが、16年の業績見通しが市場予想を下回ったことやジカ熱などへの懸念も影響したと見られ、16年は年初に急落して最近まで横ばい圏となっていました。しかし、10/28(金)発表の7-9月期決算で、(1)7-9月期は北米での需要堅調やイールド(旅客1人に対する距離当たりの収入)の改善でEPSが市場予想を3%上回り、(2)「Empress of the Seas」の就航ずれ込みでも通期のEPSガイダンスが維持され、収益改善が10-12月期も続いているとみられる、(3)17年の予約状況は、価格・数量とも前年の同時期を上回っている、としたことから株価が動意付いています。
  • 同社は中国でも事業展開しており、日本のインバウンドにも関わりのある企業です。クルーズ・バケーションの中間所得層への広がりや中国事業の拡大などが成長要因として期待されます。予想PERは11倍台と低く、投資妙味のある水準と考えられます。
  • ※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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