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2021-12-02 22:20:30

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米国株式市場のバリュエーションを再点検

米国株式市場のバリュエーションを
再点検

2021/9/22

1中国発の不安材料でNY市場が急落

9月20日(月)は中国の大手不動産開発会社が経営危機に瀕しているというニュースを受け米国株が−1.70%急落しました。S&P500指数は高値から−4.1%調整したことになります。

新型コロナで世界経済が大混乱した2020年3月以降、米国株はほぼ一本調子で上昇してきました。投資家としては安い値段で仕込む機会がありませんでした。

その関係で(もうそろそろ出動できるか?)ということが気になる市場参加者も多いでしょう。

結論から言えばこれを書いている9月20日(月)の引け後の段階では未だ米国株に値ごろ感は出ていません。もう少しの辛抱が必要です。

そこで今日は米国株式市場のバリュエーションを再点検します。

1S&P500指数の一株当たり利益

向こう4四半期、すなわち2021年第3四半期から2022年第2四半期にかけての四半期EPSを合計し、向こう12ヵ月のEPSを求めると$206.92になります。

この数字のことをフォーワード・アーニングスと言います。

■S&P500指数の株価収益率

今日のS&P500の引け値は4357.73です。この数字を先ほどの206.92で割算したものがS&P500指数の株価収益率(PER)になります。現在のPERは21倍です。

過去5年間の平均値が18.2倍、過去10年間の平均値が16.3倍であったことを考えると現在のバリュエーションは高いと言わざるを得ません。

ちなみにドットコムバブルの頂点、2000年3月の時点でのS&P500のPERは25倍でした。

参考のため現在、米国で最も時価総額が大きい5銘柄の平均PERを弾き出すと29.4倍になります。ドットコムバブルの頂点で最も時価総額の大きい5銘柄の平均PERは60倍でした。

ここからも今は割高には違いないけれど、ドットコムバブルが弾けた時ほど過熱してないことがわかると思います。

過去の歴史を紐解けば、割高なバリュエーションが暫く続くということもしばしばありました。だから割高=すぐにマーケットが急落と言う風に断言することは出来ません。

その反面、10年という長い期間で物事を見た場合、現在割高に取引されているのなら、長期のリターンが芳しくないものになるということも事実です。つまり今後の米国株投資から得られるリターンの期待値は、やや低目に考えた方が無難だという事です。

■業績の変化率はピークをつけた

S&P500の四半期EPSが前年同期に比べてどのくらい増えたか? という尺度では2021年第2四半期に変化率のピーク(+86.9%)をつけ、次の第3四半期以降は成長率が漸減してゆく予想になっています。

普通、こんな風に成長の変化率が鈍化してゆく局面では投資家は株式のバリュエーションに辛い点をつけるものです。この面からも次に来る株価の上昇局面では今までと同じような楽勝な展開は期待しないほうが良いかもしれません。

3まとめ

米国株式市場は久しぶりにザックリとした調整局面を迎えています。まだ調整は始まったばかりでありバリュエーション的にまだ割高感は払拭されてないと思います。しばらく様子を見たいと思います。

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著者

広瀬 隆雄(ひろせたかお)

コンテクスチュアル・インベストメンツLLC マネージング・ディレクター

グローバル投資に精通している米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
1982年 慶応大学法学部政治学科卒業。 三洋証券、SGウォーバーグ証券(現UBS証券)を経て、2003年からハンブレクト&クィスト証券(現JPモルガン証券)に在籍。

広瀬 隆雄

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