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2024-04-28 06:05:13

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中国株 ココがPOINT!  〜米長期金利の急上昇で投げ売りの様相、その時に買われた銘柄は〜

2022/9/29
投資情報部 李 燕

9/22-9/28の香港市場は調整しました。米長期金利の急上昇やドル高・人民元安を背景に、投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、「キャッシュ・イズ・キング」の状況(資産の現金化)が加速しました。

今回は、米長期金利の急上昇で投げ売りの様相が強まるなか、逆行高を演じた銘柄を確認してみたいと思います。

図表1 ハンセン指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

注:9/28(水)までのチャートです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成。

図表2 香港市場の業種別指数の推移(2021年12月31日=100として指数化)

注:業種別指数はハンセン総合指数のサブ指数です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

図表3 香港市場の個別銘柄の騰落率と関連ニュース等(9/28(水)までの騰落率)

ハンセン指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
01928 金沙中国 [サンズ・チャイナ] 7.7% 19.4% 11.8% カジノ大手。マカオ政府が中国本土からの団体観光客の受け入れを11月にも再開する方針を発表。それを受け、カジノ関連銘柄が買われた。
03692 Hansoh Pharmaceutical 4.3% -26.7% -20.5% 医薬品大手。リスク回避姿勢が強まるなか、ディフェンシブの医薬品銘柄として買われたもよう。(SBI証券取り扱いなし)
06862 海底撈(Haidilao) 3.1% -9.2% -15.0% 火鍋チェーン中国最大手。「中国のハワイ」と呼ばれている海南省三亜市がロックダウンを全面解除すると発表し、買い手掛かりとなった。
01093 石薬集団 [CSPCファーマシュ-ティカル] 2.4% -8.0% -6.3% 医薬品大手。リスク回避姿勢が強まるなか、ディフェンシブの医薬品銘柄として買われたもよう。
00027 銀河娯楽 [ギャラクシー・エンターテインメント] 2.1% 4.2% -3.5% カジノ大手。マカオ政府が中国本土からの団体観光客の受け入れを11月にも再開する方針を発表。それを受け、カジノ関連銘柄が買われた。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
02007 碧桂園 [カントリー・ガーデン] -13.7% -28.1% -60.8% 中国不動産大手。ドル高・人民元安を嫌気した。比較的ドル建て債が多い不動産が売られた。
00669 創科実業 [テクトロニック・インダストリーズ] -14.2% -23.0% -12.9% 大手電動工具メーカー。ドル高が響いた。同社は北米の売上高構成比(2021年)が約8割と高い。
00017 新世界発展[ニューワールト] -14.9% -14.3% -22.6% 香港の不動産会社。米利上げに追随し、ドルペック制を採用している香港政府も利上げを実施している。香港の不動産市場に対する打撃が続く可能性があると予想され、売られた。
00005 HSBC (匯豊控股) -15.6% -18.5% -23.2% 英金融大手。英ポンドが対ドルで史上最安値を更新し、売り材料となった。
01378 中国宏橋集団 -15.6% -25.2% -29.6% アルミニウム製品メーカー。ドル高や世界景気減速懸念を背景としたアルミニウム価格の下落を嫌気した。

ハンセンテック指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
09961 携程旅行網 [トリップドットコム゚] 3.9% -4.3% -7.1% オンライン旅行サービス大手。「中国のハワイ」と呼ばれている海南省三亜市がロックダウンを全面解除すると発表し、買い手掛かりとなった。(SBI証券取り扱いなし。リンク先は米国上場のTCOMとなっています。)
03690 美団(Meituan) 0.8% -7.2% -18.7% 中国フードデリバリー最大手。「中国のハワイ」と呼ばれている海南省三亜市がロックダウンを全面解除すると発表し、買い手掛かりとなった。
02018 瑞声科技 [AACテクノロジーズ] 0.2% -9.8% -29.8% 音響部品メーカー。テクニカル要因のもよう。RSIが売られ過ぎサイトとされる30に近づいた後、小幅ながら買い優勢となった。
06690 海爾智家 [ハイアールスマートホーム] -1.6% 0.8% -15.4% 大手家電メーカー。エネルギー危機を受け、欧州では電気カーペットやヒートポンプ関連商品が売られているもよう。同社はヒートポンプ関連商品を販売していると報じられ、下げ幅が限定的だった。
00909 Ming Yuan Cloud Group -2.2% -12.5% -56.9% 不動産会社向けソフトウェア大手。軟調地合いのなか、自社株買いが支えとなり、下げ幅は限定的だった。(SBI証券取り扱いなし)
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
06060 衆安在線財産保険 -12.6% -18.1% -30.5% オンライン保険大手。大手証券会社が目標株価を引き下げた。
00772 閲文集団(China Literature) -12.7% -24.8% -38.4% オンライン文学プラットフォームを運営。50日と100日移動平均線をともに下回った後、売りが加速した。
01833 平安健康医療 [ピンアン・ヘルスケア] -13.6% -27.6% -34.9% 平安保険(02318)傘下のインターネットヘルス大手。50日と100日移動平均線をともに下回った後、売りが加速した。
09868 小鵬汽車[シャオペン] -17.0% -31.5% -62.6% 新興EVメーカー。新車種の高価格帯EV「G9」が宣伝内容と違って、追加料金を払う必要があると報じられた。高価格帯EVをめぐっては競争激化懸念もあるなか、今後の売れ行きに対する不安に繋がった。リスク回避姿勢が強い地合いも相まって、売りが膨らんだ。
09866 蔚来汽車 [ニオ] -17.3% -14.7% -30.1% 新興EVメーカー。欧州のエネルギー危機によるエネルギーコストの高騰は同社が欧州で充電ステーションを整備する障害となっていると、同社CEOがコメント。リスク回避姿勢が強い地合いも相まって、売りが膨らんだ。

注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

先週の中国株市況

9/22-9/28の香港市場では、ハンセン指数が6.5%下落、ハンセンテック指数は5.7%下落しました。米国上場のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC指数)は、0.7%下落しました。

米長期金利の急上昇やドル高・人民元安を背景に、投資家のリスク回避姿勢が一段と強まりました。「キャッシュ・イズ・キング(現金は王様)」により、資産現金化の動きが加速しました。香港市場は、特に9/28の下げが顕著でした。主な要因は、以下の3つです。

1)10年債利回りの上昇:米10年債利回りがアジア取引時間帯で4%を突破し、2008年以来の高水準に達しました。米連邦準備制度理事会(FRB)の当局者がインフレ抑制の決意(タカ派的姿勢)を示したことが背景です。それを受け、リスク回避姿勢が一段と高まりました。

2)ドル高・人民元安:ドル指数が20年ぶりの高値を更新するなか、人民元は2018年1月以来の安値を付けました。資金流出懸念を助長し、「有事のドル買い」(株式などリスク資産に投資されていた資金がリスク回避のために流動性のあるドルを買うこと)の動きが加速しました。

3)アップルの中国販売が振るわず:米アップルが新型のiPhone14シリーズの増産計画を断念すると、ブルームバーグが報じました。iPhone14シリーズをめぐっては発売当初、中国での予約販売が堅調と報道されていました。しかし、「ジェフリーズ証券のメモによれば、iPhone14シリーズの発売後3日間の中国国内での購入台数は、昨年9月に発売されたiPhone13の時に比べて11%減少した」と、ブルームバーグが報じました。中国経済の先行きへの懸念につながる材料となりました。

上記を受け、リスク回避の換金売りが進み、全業種が売られました。

そのうち、特に素材の下げが顕著でした。前週に続き、商品価格の下落が響きました。商品価格の下落は、世界的なリセッション懸念やドル高が背景です。ドル指数が20年ぶりの高値を更新するなか、ドル建てで取引されている商品価格に下押し圧力となりました。

不動産やコングロマリットも、大幅に下落しました。不動産は、ドル高・人民元安を嫌気しました。中国企業のうち、過去数年間で最もドル建て債の発行が多い業種が不動産です。コングロマリットは、主に英国で事業を展開している企業が売られました。英ポンドが対ドルで史上最安値を更新し、売り材料となりました。

一方、生活必需品は下げ幅が限定的でした。中国および世界経済の先行きに不透明感が高まるなか、ディフェンシブ業種として意識されました。

今回のトピックス

今回は、米長期金利の急上昇で投げ売りの様相が強まるなか、逆行高を演じた銘柄を確認してみたいと思います。

9/21-9/28の香港市場は、一言でいうと「投げ売りの様相」でした。市場では米10年国債利回りが3.5%近辺でやや落ち着きを取り戻すだろうとの見方が主流でしたが、9/21-9/28は米10年国債利回りがわずか5日間で4.0%超まで上昇しました。それを受け、ドル指数も20年ぶりの高値更新が続きました。リスク回避姿勢が一気に高まり、「キャッシュ・イズ・キング」の状況(資産の現金化)が加速しました。

なお、米10年債利回りとドル指数は、英中央銀行が9/28(香港市場引け後)に英国債相場の急落を受け、市場への介入に動いた後は、いずれも下落しました。しかしながら、これで世界金融市場が安定すると予想することは難しいかもしれません。FRBがインフレ抑制の決意(タカ派的姿勢)を崩していない点からすると、米10年債利回りとドル指数は引き続き、上昇圧力にさらされていると言えます。

したがって、香港を含む世界株式市場は、今後も警戒を続けることとなりそうです。そうであるならば、米長期金利の急上昇で投げ売り様相が強まったなかで、どのような銘柄が買われたのか、考察する価値があると思います。

ハンセン指数とハンセンテック指数の構成銘柄のうち、9/21-9/28に逆行高となった銘柄は、図表4の通りです。そのうち、最も買われた銘柄はマカオでカジノを運営する金沙中国(01928)で、次いで医薬品メーカーのHansoh Pharmaceutical(03692)(SBI証券取扱なし)、旅行予約サービスを手掛けるトリップドットコム(09961)(SBI証券取扱なし、米国上場のADR(TCOM)は取扱銘柄)が買われました。中国の火鍋チェーン最大手の海底撈國際(06862)やビール大手の華潤ビール(00291)、フードデリバリーの美団(03690)も買い優勢でした。

全般的にみて、投資家のリスク回避姿勢が強まるなか、消費関連や医薬品が買われた印象です。ただし、消費関連を具体的に確認してみると、「リオープン銘柄」が目立ちました。香港に続いてマカオがインバウンド再開に向けて動き出したほか、「中国のハワイ」と呼ばれている海南省三亜市も、経済再開を発表したためです。

中国でのリオープンの動きはまだ始まったばかりであることを考えると、波乱相場のなか「リオープン銘柄」の堅調さは続く可能性があります。リオープンに関する動向は、下記の2つのレポートでまとめてありますので、詳細は下記をご参照願います。

1)9/14の外国株特集レポート:「香港:入境者の隔離措置を緩和へ、インバウンド関連銘柄に恩恵

2)9/28の外国株特集レポート:「波乱相場で逆行高の「リオープン銘柄」、香港・マカオ・「中国のハワイ」のリオープンで堅調さ続く可能性

図表4 9/21-9/28に逆行高となった銘柄(ハンセン指数とハンセンテック指数の構成銘柄)

銘柄名 騰落率 主要業務 関連分野
金沙中国(01928) 7.7% カジノ 消費(リオープン)
Hansoh Pharmaceutical(03692)(注1) 4.3% 医薬品 医薬品
トリップドットコム(09961)(注2) 3.9% 旅行予約 消費(リオープン)
海底撈國際(06862) 3.1% レストラン 消費(リオープン)
石薬集団(01093) 2.4% 医薬品 医薬品
銀河娯楽(00027) 2.1% カジノ 消費(リオープン)
華潤ビール(00291) 2.0% ビール 消費(リオープン)
美団W(03690) 0.8% フードデリバリー 消費(リオープン)
中升集団(00881) 0.5% 自動車ディーラー 消費(自動車)
瑞声科技(02018) 0.2% 音響部品 消費(スマートフォン)
ハンセン指数 -6.5% - -
ハンセンテック指数の騰落率 -5.7% - -

注:1)SBI証券では取り扱っておりません。
2)香港上場銘柄はSBI証券では取り扱っておりません。リンク先は取扱銘柄の米国上場のADRです。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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