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2024-04-28 19:32:33

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中国株 ココがPOINT!  〜4-6月期予想EPSが上方修正された銘柄〜

2022/5/27
投資情報部 李 燕

5/19-5/26の香港市場は好悪材料が混在するなか、もみ合う展開となりました。景気減速や4-6月期の企業業績悪化に対する懸念が高まるなか、中国当局による利下げと包括的な経済支援措置が株式市場を下支えしました。

今回は、足元で景気鈍化と企業業績の悪化に対する懸念が強まっていることを鑑み、4-6月期予想EPSが上方修正された銘柄を確認してみたいと思います。

図表1 ハンセン指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

注:5/26(木)までのチャートです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成。

図表2 香港市場の業種別指数騰落率(5/26(木)までの騰落率)

注:業種別騰落率はハンセン総合指数が母集団です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

図表3 香港市場の個別銘柄の騰落率と関連ニュース等(5/26(木)までの騰落率)

ハンセン指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
00175 吉利汽車 [ジーリー・オートモービル] 7.9% 29.5% -4.4% 大手自動車メーカー。中国当局が乗用車購入税の削減を発表。電気自動車(EV)については既に削減されているため、ガソリン車メーカーが恩恵を受ける可能性が高く、買い材料となった。
00005 HSBC (匯豊控股) 7.7% 3.4% -6.5% 英金融大手。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が7月の利上げを「予告」し、理事会メンバーの一人は0.5%の利上げを排除すべきでないと表明。欧州銀行株が買われた。
00883 中国海洋石油 [CNOOC] 7.2% 18.4% 18.4% 中国石油・天然ガス大手。中国当局による「エネルギー安全保障の確保」表明や原油先物価格の持ち直しが買い材料となった。中国本土に上場したA株のオーバーアロットメントによる売り出しで、計画以上の資金調達ができたことも好感された。
00857 中国石油天然気 [ペトロチャイナ] 5.5% 9.5% -1.5% 中国石油・天然ガス最大手。中国当局による「エネルギー安全保障の確保」表明や原油先物価格の持ち直しが買い材料となった。
09999 網易 [ネットイース] 5.1% 9.6% 6.6% ゲーム大手。1-3月期業績が市場予想を上回った。業界全体がさえないなか、主力のゲーム事業が好調だった。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
01928 金沙中国 [サンズ・チャイナ] -8.1% -17.3% -34.8% カジノ大手。マカオの1-4月のカジノ収入が前年同期比17%減となり、カジノ関連株が売られた。
02313 申洲国際 [シェンジョウインター] -9.0% -10.8% -27.8% ニット衣料メーカー。ナイキやアディダス、ユニクロのサプライヤー。人民元安による恩恵は海外からの仕入れコストの上昇により帳消しされる可能性があると大手証券会社が指摘。
06098 CG SERVICES -11.4% -12.6% -42.6% 不動産大手カントリーガーデン(02007)傘下の不動産サービス会社。大手証券会社が不動産管理サービス業界に対し、慎重な見方を示した。各社の事業モデルは似通っており、今後は競争がさらに激しくなると予想した。(SBI証券取り扱いなし)
00241 阿里健康信息技術 [アリババ・ヘルス] -11.7% -7.5% -30.6% アリババ(09988)傘下のインターネットヘルス大手。2022年3月期通期の業績がさえず、売り材料となった。前期は黒字転換を果たしたが、2022年3月期に再び赤字に転落した。
02331 李寧 [リー・ニン] -13.5% -14.1% -34.1% 中国国産ブランドのスポーツウエア大手。「李寧コーヒー」の商標登録が物議を呼んでいる。ネットの書き込みではコーヒー事業への参入意向とみる向きが強い。中国では競争が激しいコーヒー業界への参入で失敗した企業が多いだけに警戒を誘ったもよう。

ハンセンテック指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
00981 中芯国際 [SMIC] 7.4% 14.3% -13.8% 半導体受託生産(ファウンドリー)大手。ハンセン指数入り(6/13から)と自社株買いが好材料となった。
09999 網易 [ネットイース] 5.1% 9.6% 6.6% ゲーム大手。1-3月期業績が市場予想を上回った。業界全体がさえないなか、主力のゲーム事業が好調だった。
00020 SenseTime Group Inc 3.7% 6.7% -28.1% AIソフトウェア大手。5月中旬にRSIが売られ過ぎサインとされる30近くまで下落した後、買い優勢となった。ロックダウン中の上海での段階的な操業再開が買い手掛かりとなったもよう。
00285 比亜迪電子 [BYDエレクトロニック] 2.7% 15.7% -29.4% BYD(01211)傘下のスマートフォン部品・受託製造メーカー。アップルが中国以外での生産拡大を検討していると報じられ、大幅に下落したが、大手投資ファンド数社による押し目買いが株価を支えたもよう。
02382 舜宇光学 [サニーオプチカル] 2.4% 4.9% -40.0% 大手光学機器メーカー。スマートフォン販売の鈍化懸念で売られてきたが、押し目買いが入った。大手証券会社が同社の業績は今年下期から来年にかけて回復する可能性があるとし、投資判断「買い」を維持した。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
00522 ASMパシフィック・テクノロジー(ASMPT) -9.6% -9.1% -22.5% 半導体装置メーカー。ハンセン指数から除外される(6/13から)ことが判明し、売り材料となった。
09626 ビリビリ -9.6% -9.9% -37.8% 動画プラットフォーム大手。大規模なリストラ報道を嫌気した。会社側は一部業務の再編に伴い、人員整理を実施しているが、大規模なリストラではないと説明。(SBI証券取り扱いなし。リンク先は米国上場のBILIとなっています。)
09698 万国数拠服務 -10.6% -8.2% -42.2% データセンターを運営。1-3月期に赤字幅が拡大し、売り材料となった。
09868 小鵬汽車[シャオペン] -10.6% -14.0% -40.3% 新興EVメーカー。1-3月期は売上高が前年同期比153%増(EV販売台数は同159%増)となったが、赤字幅は拡大した。研究開発費や販管費の増加が響いた。4-6月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことも嫌気された。
00241 阿里健康信息技術 [アリババ・ヘルス] -11.7% -7.5% -30.6% アリババ(09988)傘下のインターネットヘルス大手。2022年3月期通期の業績がさえず、売り材料となった。前期は黒字転換を果たしたが、2022年3月期に再び赤字に転落した。

注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

今週の中国株市況

5/19-5/26の香港市場は、ハンセン指数がほぼ横ばい(0.02%下落)、ハンセンテック指数は1.4%下落しました。米国上場のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は、0.6%上昇しました。

好悪材料が混在するなか、全体的にはもみ合う展開となりました。

好材料:中国当局による利下げと包括的な経済支援措置

悪材料:景気減速や4-6月期の企業業績悪化に対する懸念

好材料については、外国株式特集レポート「中国がついに包括的な経済支援に動いた〜その中身と恩恵が期待できる業種・銘柄は〜」を参照願います。今回の経済支援措置は主にインフラ建設や不動産、自動車産業への支援が含まれています。

悪材料については、主に以下3つが挙げられます。

1)北京や天津の大規模なPCR検査をきっかけに、ロックダウンの拡大懸念および一段の景気減速や企業業績悪化に対し、警戒が強まりました。

2)李克強首相が中国経済の「厳しさは幾つかの側面においてパンデミックの打撃を受けた2020年よりも深刻だ」との見方を示し、投資家心理に影を落としました。

3)4-6月期の業績見通しについて慎重な見方を示す企業が増え、これから本格化する企業決算の内容を見極めたいとするムードが強りました。

なお、米バイデン大統領が来日中に表明した「対中関税引き下げの検討」については、相場の反応は「ニュートラル」でした。対中関税の引き下げをめぐっては米国内で意見が分かれており、結論が出るまで時間がかかると報じられています。また、米国が対中強硬姿勢を示すために、対中関税を引き下げる代わりに、他(注1)の対中制裁を実施する可能性もあると指摘されています。したがって、米国の対中関税引き下げに関しては、米国側の進展と最終決断を確認する必要がありそうです。

(注1:ブルームバーグは、たとえば中国監視カメラ大手のハイクビジョン(002415)(中国本土上場)に対する追加制裁がそれに当たる可能性があると報じました。)

業種別では、エネルギー、工業、金融が堅調でした。エネルギーは主に石炭大手のヤンクアン(01171)やチャイナシェンハ(01088)、石油・天然ガス大手のCNOOC(00883)やペトロチャイナ(00857)が上昇しました。中国当局が発表した経済支援措置で「エネルギー安全保障の確保」を挙げたことが買い手掛かりとなりました。また、需要減懸念で調整していた原油先物価格が中国当局の経済支援表明による持ち直したことも支えとなりました。

工業は、主に海運大手のコスコシッピング(01919)やガラスメーカーの信義ガラス(00868)が上昇をけん引しました。コスコシッピングは、5/20の上海コンテナ運賃指数(注2)が前週に続き上昇したことに加え、筆頭株主が今後12カ月間で保有株比率を引き上げると表明したことも好材料となりました。信義ガラスは、中国の利下げ(主に不動産市場への支援となる)と自動車購入税の削減がガラス需要の拡大につながるとの期待から買われました。一方、ハンセン指数からの除外(6/13から)が決まったスマートフォン部品大手の瑞声科技(02018)は急落しました。

(注2:上海コンテナ運賃指数のデータは下記のサイトでご確認いただけます。https://en.sse.net.cn/indices/ccfinew.jsp

金融は、英金融大手のHSBC(00005)や中国建設銀行(00939)、中国工商銀行(01398)などが上昇しました。HSBCは欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測が買い手掛かりとなりました。中国の2大銀行は中国当局による不動産市場や経済支援を受け、不良債権の増加懸念が後退し、買われました。

一方、ヘルスケア、一般消費財、情報テクノロジーは調整しました。ヘルスケアは、主にインターネットヘルス大手のアリババヘルス(00241)とバイオテクノロジー大手の百済神州(06160)が下げを主導しました。アリババヘルスは2022年3月期に再び赤字に転落し、売りが膨らみました。百済神州(米国上場株はベイジーンADR(BGNE))は大手証券会社による目標株価の引き下げが嫌気されました。

一般消費財は、スポーツ用品大手のリーニン(02331)と新興EV(電気自動車)メーカーのシャオペン(09868)が大きく調整しました。リーニンは、コーヒー事業への参入観測が売り材料となりました。中国では競争が激しいコーヒー業界への参入で失敗した企業が多く、警戒を誘ったもようです。シャオペンは、1-3月期の赤字幅拡大と4-6月期の軟調な売上見通しが嫌気されました。1-3月期のEV販売台数は同159%増となりましたが、研究開発費や販管費の増加が業績を圧迫しました。また、中国当局が乗用車購入税の削減を発表しましたが、EVは既に削減対象となっているため、その恩恵は期待できない可能性があり、EVメーカーが軟調でした。ただし、地方政府レベル(たとえば広東省と湖北省、深セン市)ではEVを含む新エネルギー車の販売促進措置が打ち出されており、今後さらに拡大すればEVメーカーにとってプラス材料となり得ます。

情報テクノロジーは、時価総額の大きいフードデリバリー大手の美団(03690)やEC大手のアリババ(09988)、検索エンジン大手の百度(09888)が下げを主導しました。3社とも1-3月期の決算発表を控えており、決算への警戒感で売られました。米国市場の「スナップ・ショック」(スナップ(SNAP)の4-6月期ガイダンスの下方修正でハイテク株が大幅下落)も、投資家のリスク回避を助長しました。

なお、5/26香港市場引け後(米国市場の取引前)に発表されたアリババと百度の1-3月期決算は、好悪入り混じった内容となりました。いずれも売上高は市場予想を上回りましたが、赤字幅は拡大しました。決算発表後、米国上場のアリババADR(BABA)と百度ADR(BIDU)はいずれも大幅高となりました。市場は決算内容の弱い部分よりも強い部分を評価したようです。このような動向が広がれば、ハイテク株に対する見通し買いにつながる可能性があります。

今回のトピックス

今回は、足元で景気鈍化と企業業績の悪化に対する懸念が強まっていることを鑑み、4-6月期予想EPS(一株当たり純利益)が上方修正された銘柄を確認してみたいと思います。

なお、銘柄の抽出条件は下記の通りです。

1)香港上場株を母集団とする

2)5/26時点で時価総額が300億香港ドル以上

3)5/26時点の過去1カ月間で4-6月期予想EPS変化率>0%(すなわち上方修正)

図表4 4-6月期予想EPSが上方修正された銘柄

銘柄 主な関連分野 予想EPS変化率(%) 予想PER(倍)
BYD(01211) 新エネルギー車 61.8 90.9
洛陽モリブデン(03993) モリブデン 57.1 9.7
ツージンマイニン(02899) 金・銅 31.2 9.6
中国鉄建(01186) 建設 26.0 2.2
快手科技(01024) ショート動画 22.8 -
コウセイコパー(00358) 22.2 5.9
銀河娯楽(00027) カジノ 20.0 90.9
中国中煤能源(01898) 石炭 12.5 4.1
ヤンクアン(01171) 石炭 11.6 4.6
チャイナシェンハ(01088) 石炭 10.1 7.0
中国中鉄(00390) 建設 8.7 3.7
コンチセメント(00914) セメント 8.1 5.6
キングソフト(03888) ソフトウェア 6.3 48.6
中国農業銀行(01288) 銀行 5.9 3.7
交通銀行(03328) 銀行 3.6 3.7
レノボグループ(00992) パソコン 3.3 5.7
中国建設銀行(00939) 銀行 3.2 3.8
チャイナモバイル(00941) 通信 0.5 7.3

注:EPSは一株当たり純利益、PERは株価収益率を指します。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

上記の銘柄リストを確認してみると、石炭のほか、セメントや銅などの素材、および建設が目立ちます。中国当局が5/23に発表した経済支援措置には、主にインフラ建設や不動産、自動車産業への支援が含まれていることが影響している可能性があります。銀行も目立ちますが、中国当局の経済支援が不良債権増加を抑制する可能性があるためと思われます。上記リストで1位となったBYD(01211)は、上海ロックダウン下でも4月に新エネルギー車(NEV)の販売が好調だったことを反映したものとみられます。5/23の経済支援措置ではガソリン車の購入税削減が示されており、ガソリン車の生産を停止したBYDにとってはマイナス材料ですが、地方レベルでNEVに対する販売促進措置が実施されていることが下支え要因となっているようです。なお、カジノ大手の銀河娯楽(00027) の上方修正は意外ですが、上海ロックダウンの解除を見据えた修正かもしれません。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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