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2024-04-28 07:34:28

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中国株 ココがPOINT!  〜アリババやテンセントなどネット大手、二番底形成なるか〜

2022/5/6
投資情報部 李 燕

4/27-5/5の香港市場は反発しました。中国共産党の最高意思決定機関である中央政治局が経済支援を表明し、買い安心感につながりました。経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を再度示唆したことを受け、アリババやテンセントなどネット大手が急反発しました。

今回は、アリババやテンセントなどネット大手の二番底形成の可能性を探ってみたいと思います。

図表1 ハンセン指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

注:5/6(金)11:00までのチャートです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成。

図表2 香港市場の業種別指数騰落率(5/5(木)までの騰落率)

注:業種別騰落率はハンセン総合指数が母集団です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

図表3 香港市場の個別銘柄の騰落率と関連ニュース等(5/5(木)までの騰落率)

ハンセン指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
09988 アリババ・グループ 14.4% -15.0% -19.7% EC・フィンテック大手。中国当局が経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を示唆したことを受け、ネット大手が反発した。
03690 美団(Meituan) 11.4% -1.4% -27.4% 中国フードデリバリー最大手。中国当局が経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を示唆したことを受け、ネット大手が反発した。
09618 JDドットコム 9.9% -2.0% -15.2% EC大手。中国当局が経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を示唆したことを受け、ネット大手が反発した。
00700 騰訊 [テンセント・ホールディングス] 9.4% -6.1% -23.5% ゲーム・フィンテック大手。中国当局が経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を示唆したことを受け、ネット大手が反発した。
00868 信義玻璃控股 [信義ガラス] 7.3% -8.8% -15.2% 大手ガラスメーカー。同社CEOが持ち株比率を引き上げたと報じられ、買い手掛かりとなった。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
02331 李寧 [リー・ニン] -2.3% -11.6% -26.8% 中国国産ブランドのスポーツウエア大手。大手証券会社が目標株価を引き下げた。ロックダウンによる影響が懸念材料に挙げられた。
02319 蒙牛乳業 [モンニュウ・デイリ] -2.8% -2.5% -12.1% 乳業大手。粉ミルク事業の拡大をめぐり、競合の伊利グループ(中国本土上場、乳業最大手)に後れを取っていると報じられ、売り材料となったもよう。
06862 海底撈(Haidilao) -2.9% -4.3% -19.6% 火鍋チェーン中国最大手。ゴールデンウイーク中、中国の主要大都市で行動制限が実施され、売り材料となった。
00669 創科実業 [テクトロニック・インダストリーズ] -5.4% -17.7% -25.5% 大手電動工具メーカー。米国の利上げが米不動産市場にマイナス影響を及ぼし、同社の事業にも影響を与えかねないとの懸念から売られた。同社の地域別売上高構成比は北米が8割弱を占める。
00101 恒隆地産 [ハンルン・プロパティーズ] -6.2% -7.8% -10.9% 香港の不動産会社。ゴールデンウイーク中、中国の主要大都市で行動制限が実際され、売り材料となった。同社は中国本土でもショッピングモールを運営している。

ハンセンテック指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
09988 アリババ・グループ 14.4% -15.0% -19.7% EC・フィンテック大手。中国当局が経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を示唆したことを受け、ネット大手が反発した。
00909 Ming Yuan Cloud Group 13.4% -15.4% -39.8% 不動産会社向けソフトウェア大手。自社株買いが好感された。(SBI証券取り扱いなし)
09698 万国数拠服務 13.2% -26.0% -20.9% データセンターを運営。中国当局の経済支援表明が好感された。ニューインフラ建設が強化されることへの期待で買われたもよう。
00268 金蝶国際軟件 [キングディー・ソフトウエア] 12.7% -15.6% -14.2% ソフトウェア会社。公募ファンドの保有比率トップ10銘柄(1-3月期)のリストに入ったと報じられ、買い手掛かりになった。
06690 海爾智家 [ハイアールスマートホーム] 12.2% 7.3% -9.9% 大手家電メーカー。自社株買い(中国本土上場のA株)を実施したことが好感された。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
01347 華虹半導体 [フアホン・セミコンダクター] 0.3% -9.2% -23.2% 半導体受託生産(ファウンドリー)大手。上海工場はロックダウンの影響はなくほぼフル稼働と報じられ、4/29に買われたが、その後は大手証券会社が目標株価を引き下げたことを嫌気し売られた。同証券会社は引き続き投資判断「買い」を維持するも、ロックダウンの影響を考慮し業績見通しを下方修正した。
02382 舜宇光学 [サニーオプチカル] -1.1% -13.9% -46.7% 大手光学機器メーカー。ロックダウンの影響懸念で、スマートフォン部品関連銘柄が全般的にさえなかった。同社は大手投資ファンドによる持ち株比率の引き下げがみられた。
00285 比亜迪電子 [BYDエレクトロニック] -1.7% -14.1% -37.7% BYD(01211)傘下のスマートフォン部品・受託製造メーカー。大手証券会社が目標株価を引き下げた。ロックダウンの影響懸念で、スマートフォン部品関連銘柄が全般的にさえなかった。
01833 平安健康医療 [ピンアン・ヘルスケア] -1.9% -16.9% -28.7% 平安保険(02318)傘下のインターネットヘルス大手。特段材料はなく、需給要因のもよう。
06618 京東健康(JD Health) -5.1% -16.5% -33.5% JDドットコム(09618)傘下のインターネットヘルス大手。同社CEOが持ち株比率を引き下げたことが嫌気された。

注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

今週の中国株市況

4/27-5/5の香港市場は、ハンセン指数が4.3%上昇、ハンセンテック指数は7.0%上昇しました。米国上場のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は、0.8%上昇しました。

中国共産党の最高意思決定機関である中央政治局が経済支援を表明し、買い安心感につながりました。経済支援の一環としてネット大手に対する締め付けの「早期終了」を再度示唆したことを受け、アリババ(09988)やテンセント(00700)などネット大手が急反発しました。

業種別では、情報テクノロジーとエネルギーが上昇を主導しました。情報テクノロジーは中国当局が「プラットフォーム経済の健全な発展を推進」すると示したことで、規制強化の最悪局面は過ぎたとの期待が高まりました(5/3以降は調整、「今回のトピックス」参照)。中国ネット大手の代表格であるアリババやテンセント、JDドットコム(09618)、美団(03690)などがそろって反発しました。

エネルギーは中国のロックダウンによる需要減懸念がやや後退し、買い戻されました。上海と北京の新型コロナ新規感染者数が足元で減少傾向にあることが背景にあります。1-3月期の決算内容が市場予想を上回ったペトロチャイナ(00857)をはじめ、中国海洋石油(00883)や中海油田服務(02883)なども上昇しました。

一方、ヘルスケアは逆行安となりました。主に米利上げ加速懸念を背景としたグロース株への売りが響きました。百済神州(06160)などバイオ関連銘柄が売られました。JDヘルス(06618)は同社CEOが持ち株比率を引き下げたことが嫌気されました。

今回のトピックス

今回は、アリババやテンセントなどネット大手の二番底形成の可能性を探ってみたいと思います。ここ1-2年、アリババやテンセントなどネット大手の株価はおおむねハンセンテック指数と同じ動きをしておりますので、ここでは主にハンセンテック指数で相場環境や調整・上昇要因を確認してみたいと思います。

ハンセンテック指数の動きを確認してみると(図表4)、3/16に過去最安値を付けてから上昇しました。中国当局が相場支援を表明したからです。具体的には、以下の3点です。
1)一段の金融緩和を示唆
2)ネット大手に対する締め付けの「早期終了」を示唆
3)中国ADRの上場廃止問題をめぐっては米当局と前向きに協議すると表明

そのうち、「ネット大手への締め付け」と「中国ADRの上場廃止リスク」は、ネット大手の株価を抑えてきた2つの重石でした。この2つの重石が取れる可能性が出できたことで、アリババやテンセントなどは大幅に反発しました。しかし、その後は中国当局が4月の利下げを見送り、上記の1)の「約束」を破ったとみられたため、市場では失望売りが広がりました。

4/26に中国当局が経済支援を表明したことを受け、ハンセンテック指数は下げ止まり、再び反発しました。4/29に中国当局がネット大手に対する締め付けの「早期終了」を再表明したこと受け、ハンセンテック指数はハンセン指数を上回る回復力をみせました。

しかし、5/3以降は再び利益確定売りに押されました。きっかけは、杭州市国家安全局が「馬某氏」を調査していると報じられたからです。杭州市はいわばアリババの本拠地です。またアリババの会長は「馬雲」氏です。したがって、ネットでは「アリババの会長が調査されている?」との噂が流れ、アリババを筆頭にハンセンテック指数は調整しました。

ただし、中国当局の影のスポークスマンと言われている人民日報傘下の環球時報の前編集長・胡錫進氏が、調査を受けているのは「馬某某」氏であり、「馬某氏」ではないとSNSに投稿しました。それを受け、アリババは5/3場中で下げ幅を縮めました。しかし、株価水準が100香港ドルの節目だったこともあり、100香港ドルを割り込むとその後は売り優勢でした。

また、中国ADRの上場廃止リスクが再燃したことも、アリババを初めてネット大手が売られた要因です。米証券取引委員会(SEC)は5/4に「上場廃止リスクのある企業リスト」にJDドットコムADR(JD)やピン多多 ADR(PDD)、ビリビリ ADR(BILI)、ネットイースADR(NTES)、ニオADR(NIO)など88社を追加しました。実際、SECに通期決算報告書を提出することで“リスト入り”する企業が増えることは市場の予想の範囲内でしたが、米株乱高下で軟調地合いのなか、売りが優勢でした。

5/5に中国当局がテクノロジー・プラットフォーム企業の支援を含めた経済支援措置を検討していると報じられました。しかし、ハンセンテック指数の反発にはつながりませんでした。その理由は、投資家は「検討中」といったニュースよりも、「具体策」の発表と実施を求めているからと考えられます。

他方、「中国当局は経済成長をてこ入れするためより多くの政策を近く公表する見通し」と報じられています。したがって、投資家の政策期待も根強いといえます。その証拠に5/3以降の下落は3/16までの下落時ほど出来高は膨らんでいないことが挙げられます。したがって、まず下値として意識されやすいのは4/26に中国当局が2度目の支援を表明した日の株価水準、次は3/16に中国当局が1度目の支援を表明した日の株価水準となりそうです。4/26の株価水準が強い下値目途として機能した場合、二番底形成の可能性が高いかもしれません。

図表4 ハンセン指数とハンセンテック指数の推移(年初来、5/5まで)

※Bloombergおよび各種報道をもとにSBI証券が作成。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
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