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2024-04-28 03:59:59

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中国株 ココがPOINT!  〜ウクライナ情勢、資源関連株〜

2022/2/18
投資情報部 李 燕

2/10-2/17の香港市場は調整しました。ウクライナ情勢をめぐる不透明感が相場の重しとなりました。ただし、ハンセン指数の下落率は0.5%と、世界主要株価指数に比べて小幅にとどまりました。中国のインフレ率の鈍化が相場を下支えました。インフレ率の鈍化を受け、中国人民銀行の利下げ余地が広がったからです。

今回は、ウクライナ情勢を受けた資源関連株の動向を確認してみたいと思います。

図表1 ハンセン指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

注:2/17(木)までのチャートです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成。

図表2 香港市場の業種別指数騰落率(2/17(木)までの騰落率によります)

注:業種別騰落率はハンセン総合指数が母集団です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

図表3 香港市場の個別銘柄の騰落率と関連ニュース等(2/17(木)までの騰落率によります)

ハンセン指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
02269 薬明生物 [ウーシー・バイオロジクス] 11.2% -28.2% -42.4% バイオ医薬品開発受託大手。前週の株価急落を受け、押し目買いが入った。詳細は本文をご参照願います。
06862 海底撈(Haidilao) 8.0% 21.1% 1.7% 火鍋チェーン中国最大手。李国強首相が新型コロナの影響を受けた飲食や小売などのサービス業に対し、新たな企業支援策(減税など)を発表した。
00291 華潤ビール [チャイナリソーシズビール] 7.5% 12.7% -1.6% ビール大手。北京五輪での宣伝広告が高評価を得ている。プレミアムビールの新商品に対する期待も買い材料となった。
00968 信義光能 [シンイー・ソーラー] 6.6% 16.0% -1.9% 太陽光発電ガラスメーカー。1/7にRSIが30を下回った後、「短期的に売られ過ぎ」に着目した投資家による買いが入った。その後は太陽光発電に対する楽観見通しを背景に、上昇基調が続いた。200日移動平均線を突破できるかどうかが注目されている。
01211 比亜迪 [BYD] 5.4% -5.4% -15.1% 中国EV最大手。1/28にRSIが30を下回った後、「短期的に売られ過ぎ」に着目した投資家による買いが入った。EV販売拡大に対する根強い期待も押し目買いを誘った。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
09999 網易 [ネットイース] -3.5% -1.7% -10.0% ゲーム大手。メタバース(仮想空間)関連の商標申請が却下されたとの報道が売り材料となったもよう。
00960 龍湖集団 [ロンフォー・グループ] -3.7% 11.7% 12.8% 中国不動産大手。テクニカル指標(MACD)が上昇モメンタムの鈍化を示し、利益確定売りに押された。
01997 九龍倉置業 [ワーフ・リアルエステート] -3.7% -5.3% -15.0% 香港地場の不動産会社。香港での新型コロナの感染急拡大が業績に影響を与えかねないとし、大手証券会社が目標株価を引き下げた。(SBI証券取り扱いなし)
02628 中国人寿保険 [チャイナ・ライフ] -5.1% 1.9% -0.7% 保険大手。プットオプションの急増を嫌気し、売りが膨らんだ。年初来急上昇したこともあり、軟調地合いのなか利益確定売りが目立った。
03690 美団(Meituan) -5.2% 1.9% -24.5% 中国フードデリバリー最大手。特段材料はなかったもよう。軟調地合いなか、直近で上昇した銘柄が利益確定売りに押された。

ハンセンテック指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
06618 京東健康(JD Health) 6.7% 0.4% -15.4% JDドットコム(09618)傘下のインターネットヘルス大手。大手医療機器メーカーの藍帆医療と正式に戦略提携を交わし、買い手掛かりとなった。
00285 比亜迪電子 [BYDエレクトロニック] 4.6% -3.9% -16.6% BYD(01211)傘下のスマートフォン部品・受託製造メーカー。1/28にRSIが30近辺まで下落した後、「短期的に売られ過ぎ」に着目した投資家による買いが入った。
01024 快手(Kuaishou Technology) 4.6% 13.4% -2.4% ショート動画大手。同社アプリの一人当たり1日平均利用時間が旧正月連休中に前年同期比2割伸びたと報道され、買い手掛かりとなった。
01347 華虹半導体 [フアホン・セミコンダクター] 3.6% -5.2% -17.1% 半導体受託生産(ファウンドリー)大手。蘇州の半導体会社(中国本土上場)が新型コロナ感染抑制措置を受け、一部の生産ラインを停止したと発表。半導体不足に拍車をかける可能性があることから、関連株が買われた。
06060 衆安在線財産保険 3.5% 5.8% 9.2% オンライン保険大手。1月の保険料収入が前年同月比12%増となった。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
09618 JDドットコム -2.1% 4.1% -11.8% EC大手。年初来、上昇傾向にあったが、100日移動平均線の上値抵抗線の突破できず、調整した。
09999 網易 [ネットイース] -3.5% -1.7% -10.0% ゲーム大手。メタバース(仮想空間)関連の商標申請が却下されたとの報道が売り材料となったもよう。
03690 美団(Meituan) -5.2% 1.9% -24.5% 中国フードデリバリー最大手。特段材料はなかったもよう。軟調地合いなか、直近で上昇した銘柄が利益確定売りに押された。
00772 閲文集団(China Literature) -6.0% -9.4% -23.0% オンライン文学プラットフォームを運営。主力事業が2021年下期に鈍化した可能性があると、大手証券会社が指摘した。
02518 汽車之家 -7.0% -17.6% -23.2% 平安保険(02318)傘下の自動車インターネットプラットフォーム会社。大手証券会社が目標株価を引き下げた。(SBI取り扱いなし。リンク先は米国上場のATHMとなっています。)

注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

今週の中国株市況

2/10-2/17の香港市場は、ハンセン指数が0.5%下落、ハンセンテック指数は0.1%下落しました。米国上場のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は、1.1%下落しました。ウクライナ情勢をめぐる不透明感が相場の重しとなりました。

ただし、ハンセン指数の下落率は世界主要株価指数に比べて小幅にとどまりました。中国の1月のインフレ率が鈍化し、中国人民銀行の利下げ余地が広がったからです。2/16に発表された中国の1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.9%上昇し、伸び率は先月よりさらに低下しました。

業種別では、不動産と通信が軟調でした。両業種はいずれも過去1ヵ月に上昇しましたが、過去1週間ではウクライナ情勢の緊迫化を受け、利益確定売りに押されました。不動産は、ムーディーズによる融創中国(01918)の格下げも響きました。融創中国と同じく比較的財務体質の弱い不動産会社が売られました。

通信は、携帯キャリア大手のチャイナモバイル(00941)が下げを主導しました。チャイナモバイルは1/4に自社株買い計画を発表して以来、急上昇しました。しかし、2/15に自社株買いが実施された後は、下落に転じました。大手証券会社が自社株買いをポジティブと評価し、目標株価を引き上げましたが、軟調地合いのなか、利益確定売りが優勢でした。

一方、ヘルスケアや素材は逆行高となりました。ヘルスケアは、主にバイオ関連株(特に薬明生物(02269))の反発によるものです。薬明生物は米国の制裁懸念で株価が3割下落した後、押し目買いが入りました。米国は先週、自国からの輸出品がどう利用されているかが検証できないとし、薬明生物の傘下子会社を「未検証者リスト(UVL)」に追加しました。UVL入りを受け、大手証券会社数社が薬明生物の目標株価を引き下げましたが、中国本土証券会社1社はUVL入りの影響は限定的とし、買い推奨を維持しました。中国本土投資家による買いが報じられ、薬明生物の株価は下落分の1/3を取り戻しました。上昇時の出来高を確認してみると、縮小傾向にありました。UVL入りの影響懸念が払しょくされたわけではないことを考えると、引き続き警戒が必要かもしれません。

素材の上昇は、商品価格の先高観によるものです(詳細は「今回のトピックス」をご参照願います)。特にリチウム価格はEV化を背景に一段高となる可能性があると指摘されています。それを受け、高バリュエーション懸念で調整が続いたガンフォンリチウム(01772)が反発しました。アルミニウム先物価格の上昇により、ロシアのアルミニウム大手ルサール(00486)が買われ、金先物価格の上昇を受け、ツージンマイニン(02899)も上昇しました。

今回のトピックス

香港市場の業種別年初来騰落率を確認してみると、エネルギーが18%、素材が14%となっており、資源関連株の上昇が目立ちました。主に、下記の1)と2)の要因で商品価格の上昇が続いたことに加え、足元では3)のウクライナ情勢の緊迫化で先高観も強まったからです。

1)需要拡大:ウィズコロナにより世界主要国では生産活動が拡大しており、原材料や電力への需要が高まっている。
2)供給混乱:新型コロナの影響や脱炭素の進行により、世界では原材料の供給混乱が生じており、需要拡大への対応が遅れている。脱炭素への移行初期において、再生可能エネルギーだけで急な需要拡大へ対応することは難しいことが浮き彫りになった。(天然ガスに関しては、ロシアがウクライナを経由しないパイプライン「ノルドストリーム2」の必要性を正当化するために、“意図的に”欧州への供給を減らしたことも指摘されている)
3)一段の供給混乱の可能性:ロシアがウクライナ侵攻を実施した場合、欧米はロシアへの経済制裁を課すと予想されている。資源国であるロシアへの制裁により、原材料の供給は一段と混乱(不足)する恐れがあるため、商品価格の先高観を助長した。

このようにみると、商品価格の上昇は、「新型コロナ」と「脱炭素」の影響で需要ひっ迫が生じたなか、「ウクライナ情勢」の緊迫化が重なったためと解釈できそうです。足元ではウクライナ情勢が最も重要な注目ポイントとなるでしょう。ウクライナ情勢をめぐっては、ロシアがウクライナを「侵攻するor侵攻しない」、侵攻した場合は「部分侵攻or全面侵攻」の違いによって、ロシアへの制裁(内容も)や商品市況への影響も変わってくると思われます。しかしながら、ロシアの動きを予測することは難しく、ウクライナ情勢に鎮静化の兆しが見えるまで、商品市況の先高観は続きそうです。ただし、不透明感もあることからボラティリティは高くなるかもしれません。

図表4 香港上場のエネルギーや素材関連銘柄

銘柄 主要関連分野 年初来騰落率 予想PER 過去5年平均PER PBR 過去5年平均PBR
中国宏橋(01378) アルミニウム 29.3 4.2 6.8 1.0 0.8
中海油田服務(02883) 油田サービス 28.7 15.0 - 0.9 0.9
ツージンマイニン(02899) 金・銅 28.4 15.8 20.7 4.1 2.1
中国アルミ(02600) アルミニウム 25.8 11.4 81.7 1.4 1.0
ヤンクアン(01171) 石炭 24.8 4.8 5.9 1.4 0.6
CNOOC(00883) 石油・天然ガス 22.4 5.0 182.7 0.8 1.0
チャイナシェンハ(01088) 石炭 20.9 6.5 7.7 1.0 0.9
ルサール(00486)
(注:ロシア企業)
アルミニウム 19.2 4.8 6.8 1.9 1.5
五砿資源(MMG)(01208) 総合資源 19.2 5.2 - 2.0 2.8
ペトロチャイナ(00857) 石油・天然ガス 18.7 6.7 43.2 0.5 0.6
コウセイコパー(00358) 17.5 7.2 20.6 0.6 0.7
洛陽モリブデン(03993) モリブデン 14.6 16.0 28.4 2.1 1.8
シノペック(00386) 石油・石油化学製品 12.7 5.4 10.7 0.5 0.7
中国中煤能源(01898) 石炭 10.7 3.4 11.2 0.5 0.4
ガンフォン(01772) リチウム 10.3 38.0 - 8.2 -

注:PERは株価収益率、PBRは株価純資産倍率です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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