2Q(4-6月期)決算速報(現地8/2引け後発表)
同社はインタラクティブなリアルタイムの3次元コンテンツを作成・操作するためのプラットフォームを提供する企業。ゲーム・エンジンでは世界最大規模を誇る。
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):43.50ドル(+4.95%)
●売上高:5.3億ドル、前年同期比+80.0%(予想5.2億ドル)〇市場予想を上回った
●予想比較EPS:-0.05ドル(予想0.09ドル)×市場予想より悪かった
●7-9月期売上高見通し:5.40〜5.50億ドル(予想5.44億ドル)〇中間値がわずかに市場予想を上回った
●2023/12期通期売上高見通し:従来予想の20.8〜22.0億ドルから21.2〜22.0億ドルに下限を引上げた(予想21.5億ドル)〇中間値がわずかに市場予想を上回った
●2023/12期通期調整後EBITDA見通し:従来予想の2.5〜3.0億ドルから3.2〜3.4億ドルに引き上げた
決算発表直後は引け後の取引で株価はもたつきましたが、すぐに値を上げました。ただ通常取引で-8.5%下落していたため下げ幅を縮小した格好です。決算内容は好悪、入り混じった内容でした。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●顧客数(契約金額10万ドル以上):1,330社、前四半期は1,322社(予想1,343社)×市場予想を下回った
●クリエイト・ソリューション事業売上高:1.93億ドル、前四半期は1.87億ドル(1.98億ドル)×市場予想を下回った
●グロー・ソリューション事業売上高:3.40億ドル、前四半期は3.12億ドル(予想3.19億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●請求額 (Billing) :5.24億ドル(予想5.40億ドル)×市場予想を下回った
●調整済み粗利益率 81.0%、前四半期は79.0%:(予想78.3%)〇市場予想を大きく上回った
経営陣の主なコメント
●当社の「PolySpatial(ビジョン・プロ向けOSのβ版)」でアップルの*ビジョン・プロ発表のWWDCでステージに立てたことは素晴らしかった。開発者の反響は大きく、関心の高さが伺える。
●Unity クラウドをクローズドβ版として市場に投入した。年後半は一般提供される予定。これは当社のすべてのサービス接続するプラットフォーム。アクセスを簡素化。売上と収益増加につながると期待している。
●2 つの AI 向けサービス。MuseとSentis。顧客の反応良好。ビジネス モデルについて検討していく。
*アップル・ビジョン・プロ:アップルが6月のWWDCで発表した、ゴーグル/ヘッドセット型の空間コンピューター。
決算を受けたマーケットの反応
下期の売上高見通しは慎重な印象、また顧客数の伸びがやや鈍化しつつあるところは気になるところです。ただゲーム向けの開発が主力の同社ですが顧客は、政府系、航空防衛、自動車、家電、ヘルスケア、小売、映画など幅広い業種で採用されております。技術力の高さには定評がある同社。AI活用プラットフォームやクラウドなど新サービスのマネタイズが期待されます。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:41.10ドル
アナリスト・レーティングは5段階評価の3.93
最低投資金額:6,000円(8/2終値、1ドル143円換算)