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2Q(4-6月期)決算速報(現地7/28寄り前発表)
●決算発表当日の株価:104.161ドル(-1.20%)
●予想比較売上高:829.1億ドル(予想823.1億ドル)〇市場予想を上回った
●予想比較調整後EPS:1.94ドル(予想2.00ドル)×市場予想を下回った
決算発表当日のチャート
決算のポイント
●予想比較フリーキャッシュフロー:40.2億ドル(予想66.1億ドル)×市場予想を下回った
●川上事業の調整純利益:45.9億ドル(予想47.9億ドル)×市場予想を下回った
●エネルギー製品調整純利益:22.9億ドル(予想29.4億ドル)×市場予想を下回った
●化学製品調整純利益:8.3億ドル(予想8.3億ドル)△市場予想と一致した
●特産品(スペシャリティー)調整純利益:6.7 億ドル(予想6.0億ドル)〇市場予想を上回った
●構造的コスト削減は19年比較で90億ドルに達した
●ギアナとパーミアン盆地は生産好調、前年比20%増だった
●2Qの株主還元は80億ドル、うち約37億ドルは配当金により支払い、43億ドルを自社株買いにて実施した
経営陣の主なコメント
●パーミアン盆地の生産量は過去最高だった。今年、トータル生産量の 10% 増加に向けて順調に進んでいる。
●ギアナは四半期ベースでは過去最高となる日量38万バレルを達成した。引き続き操業/環境/安全に配慮しつつ生産の最適化に取組日量40万バレルも可能とみている。
●デンベリーの買収で合意した。買収により当社は米国最大の二酸化炭素輸送のパイプライン・ネットワークを有することになる。またデンベリーの資産と経験と当社の能力を組合わせ、顧客の排出量削減を収益的に支援することが可能になろう。
決算を受けたマーケットの反応
事業別の利益が市場予想を下回るものが多く、全体的に冴えない決算だった。WTI原油価格は22年3月から6月にかけてピークをつけ、その後はじり安。現在は80ドル近辺で推移しており、昨年のような圧倒的な利益を計上する決算は期待できそうにない。
そんな中、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)プロジェクトに注力する同社はデンベリー(DEN)買収を決断。デンベリーはCO2を使い古い油井から石油を抽出する事業を柱とし、国内に総延長1300マイル(約2100km)のCO2回収パイプライン網を持つ。エクソンは、CO2回収の事業化を加速させている。同事業は米国のインフレ削減法にも沿ったものであり、今後の収益エンジンに育つか注目である。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:120.84ドル
アナリスト・レーティングは5段階評価の3.76
税前配当利回り3.5%
最低投資金額:14,700円(7/26終値、1ドル141円換算)