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4Q(10-12月期)決算速報(現地2/27引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):58.23ドル(-1.24%)
●売上高:82.2億ドル(予想84.7億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:1.61ドル(予想1.79ドル)×市場予想を下回った
●1-3月期生産見通し:116〜120万バレル(日量/石油換算)
●2023/12期通期資本的支出(CAPEX):54.0〜62.0億ドル(予想56.6億ドル)×中間値が市場予想より多かった
●2023/12期通期生産見通し:115〜121万バレル(日量/石油換算)
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●資本的支出(CAPEX):15.0億ドル(予想13.0億ドル)×市場予想より多かった
●天然ガス実売価格:3.72ドル、前年同期比-3.6%(千立方フィート)(予想3.89ドル)×市場予想を下回った
●米国天然ガス実売価格:4.45ドル、前四半期は7.06ドル(千立方フィート)(予想4.87ドル)×市場予想を下回った
●NGL実売価格:26.35ドル、前四半期比-28%(バレル)(予想29.86ドル)×市場予想を下回った
●石油実売価格:83.64ドル、前四半期は94.89ドル(バレル)(予想83.46ドル)〇市場予想をわずかに上回った
●グローバル平均生産高:122.7万バレル、前年同期比+2.9%(日量/石油換算)
●22/12期通期に30億ドルの自社株買いを完了。新たに30億ドルの自社株買い計画を承認
●四半期配当を0.13ドルから0.18ドルに増配した
経営陣の主なコメント
カンファレンスコールは2/28の13:00(米国東部時間)に実施予定、以下は会社資料等から抜粋
●4Qも債務の削減を進め11億ドルを返済。通期では105億ドルに達した
●継続事業ベースのフリーキャッシュフローは40億ドルを獲得
●株主還元を重視。23年も新たに30億ドルの自社株買い計画を承認。現金配当は0.13ドルから0.18ドルに38%増配。WTI価格40ドル前提
●バークシャー・ハサウェイが投資する100億ドルの優先株は普通株に転換を計画。株主に対する現金配当、自社株買いの進捗等を鑑みて4ドルに達する水準を目安とする(現在は3.87ドル程度)
決算を受けたマーケットの反応
売上高、調整後EPSとも市場予想を下回った。原油など資源価格の一服が背景。昨年の3月にWTI価格は130ドルを上回る価格となったが、直近は75ドルと4割以上下落。世界景気の後退観測もくすぶっており23年通期の見通しに影を落としている。ただ利益水準は依然高く、稼いだキャッシュを投資家に積極的に還元。株価的には好材料と弱材料が交錯し足元売り買い交錯となっている。
0.18ドルの四半期配当を年率換算すると配当利回りは1.22%。30億ドルの自社株買いは時価総額と比較して約5.6%となる。筆頭株主のバークシャー・ハサウェイの投資戦略なども考慮すると下値不安は少ないかもしれません
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:72.61ドル(2/27時点)