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2Q(4-6月期)決算速報(現地7/28引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):138.94ドル(+13.62%)
●売上高:1,212.3億ドル(予想1,195.3億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:-0.20ドル(予想0.52ドル)×市場予想を下回った
●7-9月期売上高見通し:1,250〜1,300億ドル(予想1,269.7億ドル)〇市場予想を上回った
●7-9月期営業利益見通し:0〜35.0億ドル(予想38.3億ドル)×市場予想を下回った
売上高は市場予想を上回りましたが調整後EPSは市場予想を下回りました。7-9月期に関しても売上高予想中間値は市場予想を上回りましたが、営業利益は市場予想を下回りました。見通しの下限は収支均衡の可能性もあるとしております
引け後の時間外取引のチャート

決算のポイント
セグメント売上高
●北米売上:744.0億ドル(予想704.5億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●海外売上 :270.7億ドル(予想288.0億ドル)X市場予想を下回った
●AWS売上 :197.4億ドル(予想194.1億ドル)〇市場予想を上回った
事業別売上高等
●オンライン売上:508.6億ドル(予想518.1億ドル)X市場予想を下回った
●実店舗売上:47.2億ドル(予想44.2億ドル)〇市場予想を上回った
●サードパーティーセラー売上:273.8億ドル(予想260.5億ドル)〇市場予想を上回った
●サブスクリプション売上:87.2億ドル(予想88.1億ドル)X市場予想を下回った
●広告サービス売上:87.6億ドル(予想85.9億ドル)〇市場予想を上回った
●配送等営業費用:203.4億ドル(予想211.4億ドル)〇市場予想を上回った
財務面
●保有しているリビアン(RIVN)の税前評価損の計上分は39億ドルだった
経営陣の主なコメント
●当社の売上は良好な状況が続いている。2Qの売上高は1,212億ドルで市場予想を上回り、かつ1Qで発表した当社予想の上限(1,210億ドル)も上回るものだ
●AWSは引き続きブライト・スポットだ。売上高は197億ドルでこちらも市場予想を上回った。下期も投資を継続、特にクラウド事業向けデータセンターに注力する。需要は強く成長は初期段階、大きな可能性を秘めていると考えている
●燃料、エネルギー、輸送コストの上昇圧力が続いているが前四半期より費用削減がすすむ、特に配送ネットワークの生産性向上が著しい
●アマゾン・プライムは価格引き上げにもかかわらず加入者は増加、サービスの改善により収益への貢献度が増している
●プライムの改善は購入商品の配達敏速化への投資、グラブハブの1年間フードデリバリー無料配達やNFLサーズデーナイト・フットボールの独占配信、ゲーム「ロードオブザリング:リングオブパワー」など、アマゾン・オンリーのサービスを追求していく
決算を受けたマーケットの反応
売上高は市場予想を上回りましたが調整後EPSは市場予想を下回りました。7-9月期に関しても売上高予想中間値は市場予想を上回りましたが、営業利益は市場予想を下回りました。見通しの下限は収支均衡の可能性もあるとしております
決算発表を受けた引け後の取引で株価は大きく上昇しております。市場は売上高の伸び、強気な7-9月期の見通しから景気減速の懸念を吹き飛ばすものだったと評価しているようです。株価は138ドル近辺で取引され、100日移動平均線の129ドルを大きく上回ってきました。3月末から続く下落トレンドから上ばなれた可能性を感じさせます
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:168.14ドル(7/28時点)