決算速報(現地3/30寄り前発表)
●決算発表当日の株価:104.44ドル(+8.89%)
●売上高:3.45億ユーロと「推測される」(前年同期は0.28億ユーロ、「推測される」というコメントは公式コメント)
●純利益:3.67億ユーロ(前年同期は0.58億ユーロの損失)
●2021年の新型コロナウイルスワクチン生産目標:従来目標の20億回から25億回に引き上げた
ファイザー(PFE)と共同で開発した新型コロナワクチンの生産目標が引き上げられたことなどが好感され、株価は大幅高となりました。
決算発表当日を含む、過去半年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地3/30までの過去半年間、移動平均線は200日)
決算のポイント
●欧州企業のため四半期の業績開示や、アナリストによる市場予想データなどがやや乏しい形となっています。
●2021年の新型コロナウイルスワクチンの生産目標が20億回から25億回に引き上げられました。
●新型コロナワクチン以外のパイプライン(新薬候補)についても開発を進める意向が示されました。
経営陣の主なコメント
●新型コロナワクチンの需要は高まっている。
●新型コロナワクチンについては25億回分の生産体制を整えたが、さらなる増産の余地もある。
●ワクチン接種後6-9月経過した場合、「ブースター」の接種が必要となるかもしれない。
●超低温の冷凍庫ではなく冷蔵庫で保管できるタイプや、備蓄が可能な凍結乾燥タイプの新型コロナワクチンの開発も進めている。
●新型コロナワクチンの販売から得られた利益で、他の分野のパイプライン(新薬候補)の研究を進めていく。
●ファイザー(PFE)とのコラボレーションは素晴らしかったが、他の企業とのコラボレーションや、独自展開も選択肢だ。
決算を受けたマーケットの反応
2021年の新型コロナワクチン生産目標が引き上げられたことなどを受け、株価は大幅高となりました。
寄り付き前の決算発表が行われた直後から買いが優勢となっていましたが、通常取引時間でも右肩上がりの展開となり、マーケットは同社の生産目標引き上げや、経営陣の前向きなコメントなどを素直に好感したようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:112.25ドル(3/30時点)