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2024-04-29 11:40:42

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アメリカNOW! 今週の5銘柄 〜S&P500は8週ぶりの反発!当面の戻りをとるための銘柄は何がよい?〜

2022/5/30
投資情報部 榮 聡

先週はサプライズのないFOMC議事要旨やインフレピークアウトを示唆する指標を受けてバリュエーション調整の圧力が後退、さらに小売企業の決算で景気・業績への過度の悲観論が修正され、大幅な反発となりました。今週の株価材料として、米国の経済指標、中国の経済指標、FRBによる量的引き締め開始、などが注目されます。

当面の戻りをとるための銘柄として、1-3月期決算が好調であった銘柄から、インターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)ダウ(DOW)マイクロソフト(MSFT)ビザ A(V)コノコフィリップス(COP)を選んで今週の5銘柄といたします。

図表1 S&P500指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

先週の相場反発は、バリュエーション調整の緩和と景気・企業業績に対する悲観の行き過ぎからの修正によるとみられます。目先は戻りを試す展開となる可能性が高そうです。


※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率

S&P500業種指数騰落 5日 1ヵ月 3ヵ月
一般消費財・サービス 9.2% -5.6% -14.0%
エネルギー 8.1% 16.9% 25.1%
情報技術 8.1% -0.3% -8.5%
金融 8.0% 2.9% -7.7%
S&P500 6.6% 0.6% -4.9%
資本財・サービス 6.3% 0.1% -4.5%
生活必需品 6.2% -4.0% -0.3%
素材 5.9% 2.6% 4.7%
不動産 5.8% -3.8% -0.6%
公益事業 5.0% 5.3% 10.9%
コミュニケーションサービス 3.6% 1.4% -13.8%
ヘルスケア 3.2% 2.7% 3.0%
騰落率上位(5日) 騰落率
シュルンベルジェ 17.2%
テスラ 14.4%
コストコホールセール 13.0%
エヌビディア 12.7%
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー 11.9%
騰落率下位(5日) 騰落率
メドトロニック -3.4%
クラフト・ハインツ -1.4%
アッウ゛ィ -0.7%
メルク -0.5%
ブリストル マイヤーズ スクイブ -0.1%

注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

先週の米国株式市場

S&P500指数は週間で6.6%の大幅反発となりました。4/4(月)に始まる週から先々週まで7週連続の下落となっていましたが、8週連続の下落は回避されました。NYダウは週間で6.2%の上昇、ナスダック指数は6.8%の上昇でした。

相場が反発に転じた理由として、以下が考えられます。

(1)先週公表されたFOMC議事要旨では、市場予想通り6月と7月に0.5%の利上げが行われる見通しとなった一方、その後は一旦利上げが休止されるとの見方も一部に出てきた。

(2)米国のインフレがピークアウトする兆しがみられており、先週発表の4月個人消費支出物価指数でも再度確認された。(1)と併せて年初来続いているバリュエーション調整(PER調整)が緩和しつつある。

(3)ウォルマートやターゲットの決算を受けて強まった景気・企業業績への悲観は、先週発表の百貨店、1ドルショップなどの決算を受けて行き過ぎていたと、過度の悲観が修正された。

業種指数では、景気に対する悲観が修正されたことを受けた「一般消費財・サービス」、インフレピークアウトの指標を受けた「情報技術」、原油価格の堅調を受けた「エネルギー」などが騰落率の上位となりました。個別で上昇率トップのシュルンベルジェ(SLB)は、石油サービスの最大手で、石油の探鉱・掘削などに必要となる各種ハードウェアやサービスを提供します。エネルギー関連企業の中でも原油価格に対する業績のレバレッジが大きい銘柄です。

経済指標では、4月個人消費支出物価指数が前月の前年比6.6%増から同6.3%増に低下、同コア指数も2月の同5.3%増から3月の同5.2%増、4月の同4.9%増へ2ヵ月連続で低下しました。4月の消費者物価指数などで観察されていたインフレピークアウトの兆しが確認されたことで株式市場にはポジティブに効いたとみられます。

今週の米国株式市場

今週の株価材料として、米国の経済指標、中国の経済指標、FRBによる量的引き締め開始、などが注目されます。米国株式市場は目先戻りを試す展開とみられます。この戻りが「ベアマーケットラリー」(弱気相場の中の一時的な上昇)となってしまうのか、持続的な上昇相場に復帰できるのか、まだ判然としません。ただ、GDP統計の企業利益が1-3月期に低下するなど、中期的に警戒すべきデータも出ているため、要注意でしょう(図表3)。

米景気と米企業業績の先行きを占う上で、企業景況感、消費者信頼感とも重要とみられます。6/1(水)の米国の5月ISM製造業景気指数は前月の55.4から54.5に悪化の予想、6/3(金)の5月ISM非製造業景気指数は、前月の57.1から56.5に悪化の予想です。いずれも水準が高く、リセッションを懸念するようなものではありませんが、悪化傾向は続く見込みです。また、5/31(火)の米国の5月コンファレンスボード消費者信頼感も、前月の107.3から103.8に悪化の予想です。

中国の企業景況感は、景気拡大・後退の分かれ目となる50を下回って水準が低いながら改善が予想されており、実現すれば好感されそうです。5/30(月)の中国5月製造業PMIは前月の47.4から48.9に改善の予想、非製造業PMIは前月の41.9から44.8に改善の予想です。また、中国では上海以外での行動制限の動向も注目されるでしょう。

FRBによる量的引き締め(QT)が6/1(水)に開始されます。毎月の減額ペースは6〜8月に国債を300億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を175億ドル、9月からは国債を600億ドル、MBSを350億ドルとし、合計で月950億ドルを上限に保有資産を減らしていきます。前回QTを実施した17〜19年の減額上限は500億ドルでしたので、2倍近いペースでの資産縮小となります。

市場はQTに関して数ヵ月前から「観念」としては織り込んでいるはずですが、実際のお金の流れにどのような影響が出るか、また、どれくらいの影響が出るかは不透明な部分が残るため、注意する必要があるでしょう。

経済指標では上記のほか、6/2(木)に米国の5月ADP雇用統計(前月比30.0万人増の予想)、6/3(金)に米国の5月雇用統計(非農業部門雇用者数前月比32.5万人増の予想、平均時給は前年比5.2%増の予想、前月は同5.5%増)、などの発表が予定されています。雇用は引き続き堅調な拡大が見込まれています。

企業イベントでは、セールスフォースドットコム、ニオ(E)、シースリーエーアイ、クラウドストライクホールディングス、ブロードコム、などの決算発表が予定されています。

今週の5銘柄

米国市場は戻りを試す可能性が高く、この戻りをとるためにどのような銘柄が良いかということになりますが、中期的には「ベアマーケットラリー」(弱気相場の中の一時的な上昇)となってしまう可能性も考えると、業績の裏付けのある優良銘柄が良いと考えます。

そこで今回は、下掲の通り当レポートでご紹介してきた1-3月期の好決算銘柄からご紹介いたします。

4/25(月)号:インターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)、テスラ(TSLA)、ダウ(DOW)、アメリカン エアラインズ グループ(AAL)、プロクター & ギャンブル(PG)

5/2(月)号:マイクロソフト(MSFT)、クアルコム(QCOM)、ビザ A(V)、コカ-コーラ(KO)、メタ プラットフォームズ A(FB)

5/9(月)号: アドバンストマイクロデバイシズ(AMD)、コノコフィリップス(COP)、ブッキング ホールディングス(BKNG)、CVSヘルス(CVS)、ファイザー(PFE)

5/16(月)号:アルベマール(ALB)、WW グレインジャー(GWW)、ユナイテッド レンタルズ(URI)、ウエイスト マネジメント(WM)、コーニング(GLW)

これら銘柄について最近の株価動向も考慮して、インターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)、ダウ(DOW)、マイクロソフト(MSFT)、ビザ A(V)、コノコフィリップス(COP)を選んでご紹介いたします。

図表3 5/26(木)に発表されたGDP統計の企業利益(税前利益)は2022年1-3月期に低下

注:上記のデータは「税前利益」ですが、「税引利益」でも同様の減少となっています。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

今週の注目銘柄

買付 チャート 銘柄 株価
(5/27)
予想PER
(倍)
ポイント
買付チャートインターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)139.27ドル14.3

【企業のIT投資は堅調】

・1-3月期決算は、2021年11月に分離したキンドリルを除いたベースで、売上が前年同期比8%増(為替の影響を除いて同11%増)と市場予想を3%ポイント上回り、調整後EPSは同25%増と好調でした。ハイブリッドクラウドとAIへの需要拡大を背景に、ソフトウェアが前年同期比12%増、コンサルティングが同13%増とけん引して、インフラストラクチャーの同2%減をカバーしました。

・2022年通年について、売上は前年比で「一桁台半ばの高いほう」の伸びが想定されています。同社はレガシーシステムの大手であったことから、なかなか売上が伸びない時期が続きましたが、インフラサービス事業をキンドリルとして分離したことで売上が期待通りに伸びたことが好感されています。また、企業のIT投資が堅調であり、今年の需要分野で貴重な安定拡大分野であることが確認できたと言えるでしょう。株価は年初来120ドルから140ドル前後のレンジで推移しており、年初来高値の更新が期待されます。

買付チャートダウ(DOW)69.06ドル8.6

【大幅な値上げが通っている】

・1-3月期決算は、パンデミックによる落ち込みからの反動もあって大幅な増収・増益となり、また、市場予想を上回って好調でした。インフレの事業環境下で製品の平均価格は現地通貨ベースで前年同期比28%増と大幅な値上げが通っており、10-12月期比でも2%増となっています。平均数量は前年同期比3%増、10-12月期比では5%増と回復軌道に乗っています。業績回復を受けて新たに30億ドルの自社株買いの計画を発表しています。

・今後2年間は、世界的なプラスチック削減から収益に影響が出る可能性がありますが、天然ガスを利用することによるコスト競争力の高さは維持されています。また、豊富なキャッシュフローは、カーボン削減に向けた投資を十分に賄えると考えられ、中期的な業界ポジションは良好と考えられます。株価は年初来、緩やかな上昇基調にあります。

買付チャートマイクロソフト(MSFT)273.24ドル25.4

【クラウドサービスがけん引】

・1-3月期決算は、売上が前年同期比18%増、調整後EPSが同14%増で、いずれも市場予想を上回る好決算でした。部門別の売上は、インテリジェントクラウドが前年同期比26%増、プロダクティビティ&ビジネスプロセスが同17%増、モアパーソナルコンピューティングが同11%増で、いずれも市場予想を上回りました。

・成長をけん引しているアジュールおよびクラウドサービスの売上は同46%増と10-12月期と同レベルの伸びを確保、為替の影響を除くベースでは同49%増と加速しました。一方、4-6月期のガイダンスは為替の影響を除くベースで同47%増と、1-3月期から2%ポイント減速のガイダンスを示していますが、高水準持続と言ってよいでしょう。IBM、アルファベット、同社の決算動向から企業のIT投資が活発であることが確認されており、物色の中心テーマになると期待できそうです。PERは来期予想ベースで25倍台まで調整しています。

買付チャートビザ A(V)212.88ドル29.7

【パンデミックからの回復が順調】

・ 1-3月期決算は売上が前年同期比25%増、EPSが同30%増と好調でした。会社はオミクロン株の影響は短期にとどまり、昨年央から始まった世界的な経済回復の動きが継続したとコメントしています。米国のカード決済額をパンデミックによる凸凹を排除する目的で2019年実績と比較すると、2022年3月、4月1日〜21日とも30%台後半の伸びとなっています。政府による財政支援の剥落などの要因で伸び率は徐々に鈍化しつつありますが、カード利用の基調は強いとみられます。

・株式市場では新興フィンテック企業による新たな支払い手段の普及がビザやマスターカードが提供する電子決済ネットワークをどの程度侵食するか注視していますが、いまのところ大きな影響は出ていないようです。また、新たな決済手段の成長機会に参画するため、スウェーデンの新興フィンテック企業「Tink」(オープン・バンキング・ネットワークの企業)を3月に買収するなど対応を進めています。株価は昨年10月より190ドルから230ドルの大きなレンジで推移しています。

買付チャートコノコフィリップス(COP)114.60ドル8.1

【原油価格上昇を受けて大幅増益】

・1-3月期の調整後EPSは原油価格の上昇を受けて前年同期比4.7倍増、3.27ドルに増加しました。平均販売価格は1バレル当たり76.99ドルで、前年同期に比べて70%増加しています。業績好調を受けて2022年の株主還元見通しを100億ドルへ、20億ドル増やしています。四半期の普通配当として0.46ドル、変動キャッシュリターン(VROC)配当として7月に0.70ドルの支払いを発表しました。

・1-3月期の1日当たり石油換算生産量は前年同期比14%増の1.75百万バレルで、原油資産の買収・売却を調整したベースでは、定期点検などによる稼働停止によって同2%減でした。4-6月期の1日当たり石油換算生産量は1.67〜1.73百万バレル、2022年通年では同1.76百万バレルのガイダンスです。株価は原油価格が上昇基調となっていることから5月に20.5%の上昇となり、最高値を更新しつつあります。

注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、マイクロソフトは2023年6月期、ビザは2022年9月期、その他はいずれも2022年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

主要イベントの予定

  経済指標・イベント 企業決算・イベント
30(月) ・米国休場(メモリアルデー)
・日本鉱工業生産(4月)
・中国製造業・非製造業PMI(5月)
・ユーロ圏景況感(5月)
 
31(火) ・中国財新製造業PMI(5月)
・S&Pコアロジック住宅価格指数(3月)
・コンファレンスボード消費者信頼感(5月)
セールスフォースドットコム、HP
6月
1(水)
・FRBが量的引き締め(QT)を開始
・米ISM製造業景気指数(5月)

・米求人労働異動調査(4月)
・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
シースリーエーアイ
2(木) ・OPECプラス閣僚級会合(オンライン)
・米ADP雇用統計(5月)

・米新規失業保険申請件数(5月28日に終わる週)
・米製造業受注(4月)
クラウドストライクホールディングス
3(金) ・ユーロ圏小売売上高(4月)
・米雇用統計(5月)
・米ISM非製造業景気指数(5月)
 
6(月)    
7(火) ・日本実質GDP(1-3月期、確報値)
・米貿易収支(4月)
・米消費者信用残高(4月)
 
8(水) ・中国資金調達総額(5月、15日までに発表)
・中国貿易統計(5月)
・OECD経済見通し
・ユーロ圏実質GDP(1-3月期、確報値)
キャンベルスープ
9(木) ・中国生産者・消費者物価指数(5月)
・ECB主要政策金利
・米家計純資産変化(1-3月期)
ニオ
10(金) ・ミシガン大学消費者マインド(6月、速報値)  

注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1〜30位、青字のハイライトは31〜50位を示します。 ※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
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