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2024-03-29 19:45:08

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アメリカNOW! 今週の5銘柄 〜ゼネラルモーターズ、ボーイング、ユナイテッドレンタルズなど「21年注目銘柄」の中間報告〜

2021/3/22
投資情報部 榮 聡

先週はFOMC後に市場のインフレ期待が高まって、米10年国債利回りが1.7%台に上昇したことから、株価は反落となりました。今週は、米10年国債利回りの行方、ナスダック指数の動き、バイデン大統領の記者会見などが注目されます。

今回は年初の本レポートで取り上げた「21年注目銘柄」のパフォーマンスを検証しました。クアルコム(QCOM)ゼネラル モーターズ(GM) ボーイング(BA)エンフェーズ エナジー(ENPH)ユナイテッド レンタルズ(URI) の5銘柄で、年初来株価騰落率の平均は14.8%の上昇と、市場平均を大きく上回っています。

図表1 S&P500指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率

S&P500業種指数騰落 5日 1ヵ月 3ヵ月
通信サービス 0.5% 2.6% 11.2%
ヘルスケア 0.4% 0.7% 3.2%
生活必需品 0.2% 1.4% -0.8%
一般消費財・サービス -0.1% -0.3% 4.2%
資本財・サービス -0.3% 5.6% 9.9%
公益事業 -0.3% 2.9% 1.3%
S&P500 -0.8% 0.9% 6.1%
素材 -0.8% 3.2% 9.1%
不動産 -1.0% 0.6% 6.9%
情報技術 -1.4% -2.6% 0.0%
金融 -1.7% 4.4% 19.7%
エネルギー -7.7% 3.6% 30.8%
騰落率上位(5日) 騰落率
フェイスブック 8.1%
アムジェン 6.8%
ホーム・デポ 5.9%
ゼネラル・エレクトリック(GE) 5.1%
マクドナルド 4.8%
騰落率下位(5日) 騰落率
イーライリリー -11.4%
コノコフィリップス -11.1%
エクソンモービル -8.8%
ビザ -7.8%
シェブロン -7.3%

注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

先週の米国株式市場

3/17(水)までは景気敏感株を物色する動きが継続してジリ高となり、S&P500指数とNYダウは最高値を更新しました。一方、3/18(木)は米10年国債利回りが1.7%台に乗せたことが嫌気されて反落、特にナスダック指数は3%のきつい下げとなりました。同日開催されていた米中外交当局トップの会談で深刻な対立が目立ったことも影響した可能性がありそうです。

3/17(水)のFOMC結果発表においてFRBは、2021年のGDP成長率を前年比6.5%増とするなど経済見通しを明確に引き上げる一方で(図表3)、政策金利については23年末までゼロ金利を維持、資産購入ペースも現行を維持するとしました。経済が過熱してしまうリスクを承知の上で、経済弱者を救済するための強力な金融緩和を継続する意思が示され、期待物価上昇率の上昇から長期金利上昇につながったとみられます。S&P500指数は週間で0.8%、NYダウは0.5%、ナスダック指数は0.8%の下落でした。

業種指数では、フェイスブックの上昇が効いた「通信サービス」のほか、ディフェンシブな業種が上位でした。一方、上昇過熱感のあった原油価格の反落を受けて「エネルギー」が大幅安となりました。また、このところ物色が続いていた「金融」は、FRBによる大手銀行に対する補完的レバレッジ規制(SLR)の緩和措置が延長されず、3/19(金)に1.2%の下落となって下位に沈みました。

個別銘柄では、フェイスブック A(FB)が上昇率トップでした。ザッカーバーグ氏が音声SNS「クラブハウス」に出演して、アップルの新プライバシー方針の影響について「状況を乗り切ることができると確信している」「ポジションを強化できる可能性さえある」として安心感が広がりました。

経済指標では、2月の小売売上高が前月比3%減となったほか、2月の鉱工業生産、住宅着工・建設許可件数など予想以上に落ち込むものが目立ちました。ただ、小売売上高は政府からの現金支給の反動、鉱工業生産は2月半ばの米中南部の厳しい寒波の影響など一過性のものと考えられます。住宅関連指標の低下は長期金利上昇の影響と考えられます。

今週の米国株式市場

米10年国債利回りの行方、ナスダック指数の動き、バイデン大統領の記者会見などが注目されます。

今週はパウエルFRB議長とイエレン財務長官による米上院銀行委員会での議会証言、米国債入札(2年、5年、7年)、2月のPCEコアデフレータ(個人消費支出をもとに算出される物価上昇率)の発表などが予定され、米10年国債利回りに影響を与える可能性があります。

また、先週の大手銀行を対象にした自己資本規制の補完的レバレッジ比率(SLR)の緩和措置を延長しないとしたことは、広く考えると「テーパリング」(量的緩和の縮小)の第一歩と捉えることもでき、市場での解釈にも注意していく必要がありそうです。

ナスダック指数は週間ではS&P500指数と同程度の下落となりましたが、長期金利が急進した17日(水)には3%下落するなど、株価のボラティリティは高い状態が続いています。テクニカル面でも、ナスダック指数の一目均衡表は「雲」の下限まで到達して要注意の水準です。

長期金利の上昇に対して「成長株、高PER銘柄は何でも売る」から「銘柄による選別」に移って全体としては落ち着くと想定していますが、もう少し市場の反応を注視する必要がありそうです。

3/25(木)のバイデン大統領の記者会見は、就任後初の正式なものとなります。先日成立した1.9兆ドルの「米国救済計画法」や意欲を表明しているインフラ投資などの支出を賄うための増税に関する考え方が明らかになることが期待されているようです。また、先週の米中外交当局トップの会談を受けて4月22日前後とされる米中首脳会談に進むかなども注目されます。

経済指標では、3/22(月)に米国の2月中古住宅販売件数(前月比2.9%減の予想)、3/23(火)に米国の2月新築住宅販売件数(前月比5.2%減の予想)、3/24(水)に米国の2月耐久財受注(前月比0.7%増の予想)、3/26(金)に米国の2月個人所得・個人支出(所得は前月比7.2%減、支出は同0.8%減の予想)、2月PCEコアデフレータ(前月比0.1%増の予想)などの発表が予定されています。

企業決算では、アドビ、ゼネラルミルズなどの発表が予定されています。

今週の5銘柄

今回は1/4(月)付の本レポート2021年大展望!注目イベントと注目銘柄」で取り上げた銘柄について、年初来のパフォーマンスを検証し、今後の見通しについても考えてみました。

同レポートで取り上げたのは、クアルコム(QCOM)、ゼネラル モーターズ(GM)、ボーイング(BA)、エンフェーズ エナジー(ENPH)、ユナイテッド レンタルズ(URI)の5銘柄です。

5G(第5世代移動通信システム)、EV(電気自動車)、旅行関連、クリーンエネルギー、インフラ投資を今年の注目投資テーマとしてあげ、それぞれのテーマを代表する銘柄を選んだものです。

年初来の株価騰落率は、S&P500指数の4.2%に対して図表3の通り、3銘柄がこれを大きく上回り、2銘柄はこれを大きく下回って、出入りの激しい結果となりました。5銘柄の平均は14.8%の上昇と、市場平均を大きく上回っています。

ゼネラルモーターズ、ボーイング、ユナイテッドレンタルズは、経済再開銘柄、景気敏感株、バリュー株を物色するいまの相場の流れに乗っていると言えるでしょう。株価が下落したクアルコム、エンフェーズエナジーについても、中期的なファンダメンタルズは良好で引き続き注目できるでしょう。

図表3 FOMCの経済見通し(2021年3月)

※FRBの資料をもとにSBI証券が作成

図表4 年初の注目銘柄の株価推移

  年初来
騰落率
(%)
株価
(3/19)
(ドル)
予想PER
(倍)
目標株価
(3/19)
(ドル)
EPS増加率
(今期予想)
(%)
EPS増加率
(来期予想)
(%)
クアルコム(QCOM) -14.0 131.02 17.9 171.8 72.8 11.2
ゼネラル モーターズ(GM) 43.7 59.82 11.5 64.6 5.6 20.3
ボーイング(BA) 19.5 255.82 509.1 238.9 105.0 1029.0
エンフェーズ エナジー(ENPH) -11.7 154.95 73.8 222.9 84.1 34.2
ユナイテッド レンタルズ(URI) 36.3 316.00 17.1 308.3 6.5 15.1

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

今週の注目銘柄

買付 チャート 銘柄 株価
(3/19)
予想PER
(倍)
ポイント
買付チャートクアルコム(QCOM)131.02ドル18.1

【5G関連のトップピック】

・スマホ向けに通信モデムとCPUを組み込んだチップセットの製造を主力とする企業です。株価は年初来14%下落していますが、1-3月期の売上ガイダンス中央値は前年同期比45%増と20年10-12月期の同62%増から減速の形となることや半導体製造を委託しているTSMCの生産能力ひっ迫から影響を受ける可能性が懸念されているとみられます。

・しかし、半導体不足の影響は4-6月期以降は改善する見通しで、中期的な業績拡大への影響は限定的とみられます。5Gの普及が進むにつれ、(1)スマホ向けチップセット売価の上昇、(2)スマホ卸値に連動する特許料の増加、(3)高周波部品の拡充、(4)自動車の通信機能強化、などが増収要因となって業績拡大が続く見通しです。

買付チャートゼネラル モーターズ(GM)59.82ドル11.5

【独自開発のEVバッテリー「アルティウム」を擁する】

・フォードと並んで米国最大級、キャデラック、シボレー、ビュイック、GMCブランドの中・大型車、SUV、トラックを展開します。2035年までにすべての乗用車モデルをEVにするとして、25年までに270億ドルを投じて全世界で30モデルのEVを投入する計画です。21年のGMC「ハマー」、22年のキャデラック「リリック」などが注目されています。

・注目点は、独自開発のパウチ型セルによるEVバッテリー「アルティウム」を擁することです。パウチ型セルは車両のデザインに応じてレイアウトできる柔軟さがあり、投入予定のすべてのEV車に採用することができます。また、バッテリーの電子回路がモジュール内に組み込まれているため、バッテリーパックの配線が90%削減されていることも競争力の源泉とみられます。業績はピックアップトラックやSUVなど市場の売れ筋と合致していることから好調で、21年12月期は前年比11%増収、EPSは5.22ドルへ同5%増の予想です。

買付チャートボーイング(BA)255.82ドル510.0

【COVID-19克服なら上昇余地大きい】

・COVID-19のパンデミックによって世界の旅客機需要は蒸発し、20年12月期は赤字に転落の見込みです。株価は20年3月の安値から倍以上となっていますが、19年末比では30%以上下落した水準にとどまっています。一方、2件の墜落事故を起こして運航停止となっていた「737MAX」は11/18(水)に運航停止措置が解除され、12月に入って運航を再開する航空会社が出ています。また、事故後初の受注が入るなど、正常化に向けて動き出しています。

・「737MAX」の墜落事故が起こる前、2019年3月に付けた上場来高値は444ドルです。2〜3年はかかるかもしれませんが、COVID-19を克服して航空機需要が従来の成長軌道に戻ると考えれば、株価の上値余地は大きいと考えられます。21年12月期は、コンセンサス予想で売上が810億ドル、純利益が10億ドル、調整後EPSが0.50ドルと黒字転換が見込まれています。

買付チャートエンフェーズ エナジー(ENPH)154.95ドル77.1

【太陽光パネルの価格下落、設置拡大から恩恵】

・2006年にカリフォルニアで創業した家庭用の太陽光発電向けに直流を交流に変換する「マイクロ・インバータ」を主力製品とする企業です。株価は年初来6%下落して、アナリスト目標株価平均との乖離は35%に拡大しました。環境関連銘柄として買い上げられた後に反落した形ですが、業績の裏付けのある銘柄として見直しが入る可能性が高いとみられます。

・マイクロ・インバータは、小型化することで個々の太陽光パネルの裏に取り付けることができるインバータで、従来の複数の太陽光パネルを束ねて一つのインバータで変換する方式に比べて発電パフォーマンスを効率化できるものです。太陽光パネルの設置面積の伸び以上に需要が拡大すると期待されます。1-3月期の売上ガイダンス中央値は前年同期比41%増と、20年10-12月期の同26%増から加速が見込まれています。

買付チャートユナイテッド レンタルズ(URI)316.00ドル17.0

【建機レンタルの最大手】

・米国最大の建機レンタルの会社で、全米にネットワークを保有しています。架空リフト、空気圧縮機、圧縮機、コンクリート機器、地ならし機、フォークリフト、発電機などを提供しています。2019年の米国市場のシェアは13%で、2位のサンベルトの7%を大きく引き離して最大です。顧客別の売上は、非住宅建設(インフラ建設を含む)が49%、産業その他が46%、住宅建設が5%となっています。

・2020年12月期はCOVID-19の影響もあって売上が前年比9%減、調整後EBITDAが同10%減となりましたが、2021年12月期はそれぞれ1〜6%増、0〜5%増へ改善する見通しです。バイデン大統領はインフラ投資に対する意欲を示しており、政策が実現すれば恩恵を受ける可能性が高い企業と考えられます。

注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、クアルコムが21年9月期、その他は21年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成

主要イベントの予定

  経済指標・イベント 企業決算・イベント
22(月) ・シカゴ連銀全米活動指数(2月)
・米中古住宅販売件数(2月)
 
23(火) ・米2年国債入札
・米新築住宅販売件数(2月)
アドビ
24(水) ・じぶん銀行日本製造業PMI(3月)
・マークイットユーロ圏製造業PMI(3月)
・パウエルFRB議長とイエレン財務長官の議会証言
(米上院銀行委員会)

・米5年国債入札
・米耐久財受注(2月)
・マークイット米国製造業PMI(3月)
ゼネラルミルズ
25(木) ・ユーロ圏消費者信頼感(3月)
・バイデン大統領の就任後初の正式な記者会見
・米7年国債入札
・米新規失業保険申請件数(3月20日に終わる週)
・米実質GDP(10-12月期、確報値)
 
26(金) ・ドイツIFO企業景況感(3月)
・米個人所得・個人支出(2月)
・米PCEコアデフレータ(2月)

・ミシガン大学消費者マインド(3月、確報値)
 
27(土) ・中国工業部門利益(2月)  
29(月)    
30(火) ・米S&Pコアロジック住宅価格(1月)
・米コンファレンスボード消費者信頼感(3月)
バイオエヌテック
31(水) ・中国製造業・非製造業PMI(3月)
・ユーロ圏消費者物価指数(3月)
・米ADP雇用統計(3月)
・米中古住宅販売成約(2月)
マイクロンテクノロジー
4月
1(木)
・日銀短観(1-3月期)
・財新中国製造業PMI(3月)
・米新規失業保険申請件数(3月27日に終わる週)
・ISM製造業景気指数(3月)
・米自動車販売台数(3月、2日までに発表)
 
2(金) ・米雇用統計(3月)  

注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1〜30位、青字のハイライトは31〜50位を示します。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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