決算速報(現地11/30引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):454.00ドル(-5.09%)
●売上高:7.77億ドル(予想6.93億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:0.99ドル(予想0.75ドル)〇市場予想を上回った
●11-1月期売上高見通し:8.06億〜8.11億ドル(予想7.19億ドル)〇市場予想を上回った
●11-1月期調整後EPS見通し:0.77〜0.79ドル(予想0.62ドル)〇市場予想を上回った
●2021/1期通期売上高見通し:従来予想の23.70億〜23.90億ドルから25.75億〜25.80億ドルへと上方修正(予想24.0億ドル)〇市場予想を上回った
●2021/1期調整後EPS見通し:従来予想の2.40〜2.47ドルから2.85〜2.87ドルへと上方修正(予想2.46ドル)〇市場予想を上回った
8-10月期の業績や通期業績見通しなどは市場予想を上回ったものの、市場の「実際の期待値」はそれ以上だったようで、株価は時間外取引で下落しました。
決算発表直前までの、過去半年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地11/30までの過去半年間、移動平均線は200日)
決算のポイント
●8-10月期の売上高と調整後EPSは共に市場予想を上回り、通期業績見通しも市場予想を上回りました。
●11-1月期の売上高が会社見通しの上限値(8.11億ドル)となった場合、売上高の成長率は前年同期比で+330%になりますが、この成長率は8-10月期の同+367%と比較すると成長ペースがやや減速することになります。
●10人以上の雇用者を持つ顧客数は約433,700となり、前年同期比で約+485%となりました。
●過去12ヵ月間で10万ドル以上ズームのサービスに代金を支払った顧客数は1,289となり、前年同期比で約+136%となりました。
経営陣の主なコメント
●データセンターへの投資により11-1月期の設備投資額は膨らむ見通し。
●「OnZoom(オンラインイベントを開催することができる機能)」の収益化戦略については来年発表する。
●「OnZoom」は来年はそれほど大きな収益源とはならないだろう。
●「Zoom Phone(クラウド電話サービス)」が来年の重要な成長ドライバーになるだろう。
決算を受けたマーケットの反応
決算発表直後に一時10%を超える下落となるなど、決算発表を受け株価は時間外取引で売りに押されました。
8-10月期の業績や通期業績見通しは市場予想を上回ったものの、そうした「市場予想」は各社アナリストの予想をBloombergなどが集計し算出したもので、「実際の投資家が期待していた数字」はさらに高かったようです。決算発表直前の段階で株価が年初来で約7倍となっていたこともあり、来年以降も引き続き高い成長ペースを保てることができると次回以降の決算発表などで示すことができるまでは、やや上値の重い展開が続くかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:462.81ドル(11/30時点)