決算速報(現地10/28寄り前発表)
●決算発表当日の株価:148.14ドル(-4.57%)
●売上高:141.4億ドル(予想138.4億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:-1.39ドル(予想-2.08ドル)〇市場予想よりも良好な結果
●営業キャッシュフロー:-48.2億ドル(予想-49.2億ドル)〇市場予想よりも良好な結果
7-9月期の業績は市場予想を上回ったものの、欧米での新型コロナの感染再拡大が懸念されマーケット全体が下落するなか、株価は売りに押されました。
決算発表当日を含む、過去半年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地10/28までの過去半年間、移動平均線は200日)
決算のポイント
●7-9月期に民間航空機を28機納入しました。
●2021年末の従業員数が約13万人になるとの見通しを示しました(年初の従業員数が約16万人であったことから、自発的な退職などを含む人員削減の規模は3万人規模に拡大する見通し)。
●旅客需要が2019年の水準に戻るまで3年ほどかかる見通しを示しました。
経営陣の主なコメント
●「737MAX」の納入再開に向けた動きは着実で、10-12月期の納入再開に間に合うように承認を得られると考えている。
●来年末までに「737MAX」の在庫の半分ほどは納入できると予想している。
●2021年のキャッシュフローは2020年よりも「大幅に改善」する見通し。
●キャッシュフローがプラスになるのは2022年がより現実的。
●ワクチンが旅客需要を来年回復させると期待している。
決算を受けたマーケットの反応
7-9月期の業績は市場予想ほどは悪化しなかったものの、新型コロナの感染再拡大が懸念されるなか、株価は売りに押されました。
寄り前の決算発表直後は上昇する場面もみられましたが、ドイツやフランスで再度ロックダウンが計画されるなど新型コロナを巡る状況が悪化しマーケット全体が急落するなか、結局5%近い下落となってしまいました。「737MAX」の納入再開が近いというような良いニュースはあったものの、やはり新型コロナの感染が抑え込まれ旅客需要が回復するまでは、引き続き上値の重い展開が続きそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:186.23ドル(10/28時点)