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決算速報(現地10/20引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):495.40ドル(-5.71%)
●売上高:64.4億ドル(予想63.9億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:1.74ドル(予想2.13ドル)×市場予想を下回った
●動画ストリーミングサービスの有料会員数:+220万人(予想+332万人)×市場予想を下回った
●10-12月期売上高見通し:65.7億ドル(予想65.9億ドル)×市場予想を下回った
●10-12月期EPS見通し:1.35ドル(予想0.97ドル)〇市場予想を上回った
●10-12月期動画ストリーミングサービスの有料会員数見通し:+600万人(予想+654万人)×市場予想を下回った
7-9月期の有料会員数の伸びが市場予想を大きく下回り、10-12月期の有料会員数見通しも市場予想を下回ったことから、株価は引け後の時間外取引で急落しています。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地10/20までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●7-9月期の有料会員数の伸びと、10-12月期の有料会員数見通しが共に市場予想を下回りました。
●2020年通期のフリーキャッシュフロー見通しについては、従来予想の「プラスマイナスゼロか、プラスになる」との見通しを約20億ドルのプラスへと上方修正しました。
●2021年についてはフリーキャッシュフローが-10億ドルからプラスマイナスゼロになるとの見通しを示しています。
●今後の資金調達の必要性は薄れてきているとしています。
経営陣の主なコメント
●7-9月期の有料会員数の伸びが会社予想を下回ったことは、「業績見通しに発生するノイズ」が原因だ。
●顧客の獲得動向は引き続き堅調だ。
●コンテンツの作成状況は全世界的にほぼ通常の状況へと戻った。
●インドでは週末の無料アクセスを提供する。
●当社コンテンツを他社にライセンス提供することに関心はない。
●前回の決算発表でコメントした通り、年前半の記録的な有料会員数の伸びは年後半の減速につながるだろう。
決算を受けたマーケットの反応
前回の決算発表で「年前半の有料会員数の伸びは年後半の需要を先食いしたことで達成したものである」などというコメントがありましたが、そうした見通しが悪い形で現実となり、株価は時間外取引で急落しました。
7-9月期の有料会員数の伸びが市場予想の+332万人を大きく下回る+220万人となり、いよいよ成長ペースが鈍化し「成熟した企業」になってきたのではないかという懸念が再燃した形となっています。また、今回の決算発表でも経営陣が引き続き需要の先食いについてコメントしていたこともマーケット関係者のセンチメントを悪化させた可能性があり、当面株価は上値が重い展開が続くかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:541.65ドル(10/20時点)