今週はエヌビディア、阿里巴巴集団(アリババ グループ)ADRが決算発表を予定しています!
これまでに決算発表を行ったS&P500指数構成銘柄454社の動向をみると、売上高が市場予想を上回った企業は270社(59.5%)、調整後EPS(1株当たり利益)が市場予想を上回った企業は297社(65.4%)となっています(5/17時点、Bloombergのデータより、SBI証券調べ)。当社売買代金ランキング上位銘柄(2019/10/1〜2020/3/31)のうち、今週決算発表を予定しているのは以下の銘柄です。
エヌビディア(NVDA) 5/21 引け後
クラウドサービスの需要が高まるなかで、データセンター向けの売上高は堅調なものになると市場では予想されています。ゲーム向けは中国市場が軟調となる一方で、「ニンテンドースイッチ」の好調な販売動向が押し上げ要因となる可能性があります。
エヌビディアはAI(人工知能)の学習や推論能力が従来製品比で最大20倍向上したとする新型GPU(画像処理用半導体)「A100」を5/14に発表しアナリストの間から前向きなコメントも相次いで出ていますが、そうした新製品による業績押し上げ効果や、直近買収を完了したメラノックス・テクノロジーズとのシナジー効果などについて何らかのコメントがあるか注目したいと思います。
阿里巴巴集団(アリババ グループ)ADR(BABA) 5/22 寄り前
中国は新型コロナの影響から想定よりも早く回復した可能性があるといったコメントが一部アナリストから出ているほか、新型コロナがクラウドの需要を押し上げており、その需要に対応するため280億ドルを超える投資を今後3年間で行っていくというアリババ自身の発表もあり、同社の業績は市場で恐れられているよりも良好な結果となる可能性があります。
一方、米中関係が悪化するなかで、トランプ大統領が米国に上場している中国企業に米国会計基準の採用を義務付けることに言及し、さらには米中の「断交」までもが示唆されるなかで、何らかの悪材料が出ないかということについてはやや注意が必要かもしれません。また、ソフトバンクグループ(9984)がアリババの株式を売却するとの観測も一部で出ていますが、そうしたことについてコメントが出ないかということも注目点の1つとなるかもしれません。
主要企業の四半期決算発表予定(5/18〜5/29)
発表予定 (現地時間) |
ティッカー | 銘柄名 | 予想売上高 (億ドル) |
予想EPS (ドル) |
株価(5/15) (ドル) |
目標株価(5/17) (ドル) |
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05/19 | 寄り前 | HD | ホーム・デポ | 276.3 | 2.25 | 239.33 | 231.89 |
05/19 | 寄り前 | WMT | ウォルマート | 1317.2 | 1.13 | 125.94 | 130.36 |
05/20 | 寄り前 | LOW | ロウズ | 182.9 | 1.29 | 113.78 | 119.92 |
05/20 | 寄り前 | TGT | ターゲット | 190.0 | 0.56 | 120.94 | 122.58 |
05/21 | 寄り前 | MDT | メドトロニック | 62.9 | 0.82 | 93.89 | 113.24 |
05/21 | 引け後 | NVDA | エヌビディア | 29.9 | 1.67 | 339.63 | 314.09 |
05/22 | 寄り前 | BABA | アリババ・グループ・ホールディング | 1070.4 | 6.03 | 203.68 | 258.61 |
05/28 | 引け後 | COST | コストコホールセール | 371.2 | 1.94 | 299.21 | 316.92 |
※Bloombergのデータを基にSBI証券が作成。
※上記「主要企業」とはS&P100指数に採用されている企業に当社内売買代金上位銘柄30社(2019/10/1〜2020/3/31)を加えたものを指します。「予想EPS」は多くの場合一時損益を除いた調整後EPSです。予想売上高・予想EPSについて、一部ADR銘柄などはユーロや人民元ベースのものがあります。「目標株価」は、Bloombergが集計した各アナリストの目標株価の平均値です。「銘柄名」はBloombergのデータを用いて表示しているため、当社WEBサイト上の表記と異なることがあります(銘柄検索の際は「ティッカー」をご利用ください)。Bloomberg上にデータがないものなどは「-」と表示しています。決算予定日はあくまで作成日時点の予定・推定日であり、予告なく変更される場合があります。