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決算速報(現地2/3引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):1,422.00ドル(-4.09%)
●トラフィック獲得コスト(TAC)を除いた売上高:375.7億ドル(予想384.0億ドル)×市場予想を下回った
●EPS:15.35ドル(予想12.50ドル)〇市場予想を上回った
動画共有サービス「YouTube」やクラウド事業の個別業績が初めて開示され情報開示が進んだものの、10-12月期の売上高が市場予想を下回ったことや、「YouTube」の売上高が市場の期待に応えるようなものでなかったことから、株価は時間外取引で下落しました。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地2月3日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●「YouTube」とクラウド事業の個別業績が開示された一方で、広告のクリック回数やクリック単価などは非開示となりました。
●「YouTube」の2019/12期の通期売上高は151.5億ドルとなり、前年同期比+35.8%増となりました。
●「YouTube」の売上高については一部アナリストが200億ドルを超えていると予想していたこともあり、市場では失望的と受け止められたようです。
●クラウド事業の2019/12期の通期売上高は89.2億ドルとなり、前年同期比+52.8%増となりました。
経営陣の主なコメント
●「YouTube」の有料会員は2,000万人を超えている。
●「Android」のアプリストアを月間20億人が利用している。
●ハードウェア関連の売上は減少した。
●中国などでコロナウイルスの感染が続いた場合、ハードウェア事業に影響が出る可能性がある。
●AI(人工知能)などへの投資は、成長に向けた力強い基盤となっている。
決算を受けたマーケットの反応
CEOがラリー・ペイジ氏からサンダー・ピチャイ氏へと交代して以来初めての決算発表となり、「YouTube」などの個別業績が開示されたものの、開示された業績が市場の期待値に届いていなかったことなどから、株価は時間外取引で下落しているようです。
また、市場はCEOの交代に伴い経営方針が劇的に変化する可能性について注目していたようですが、ピチャイ氏は決算発表後のカンファレンスコールでは引き続き「長期的な目線で、短期的な利益よりも将来の成長を優先する」といったこれまで通りの発言に終始し、当面のところ経営方針が大きく変わることはないようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:1,556.64ドル(2/3時点)