SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2024-03-30 00:15:25

マーケット > レポート > eワラントを極める! >  最終確認!米大統領選の注目ポイントとシナリオ別投資戦略

最終確認!米大統領選の注目ポイントとシナリオ別投資戦略

2016/10/11

今年後半の重大イベントとして注目されているのが11月8日に行われる米国大統領選挙・議会選挙です。選挙戦序盤からクリントン氏が優勢と見られてきましたが、世論調査の動向を見ると支持率は大差になっておらず接戦となる可能性があります。

そこで今回は米国大統領選前の最終確認としてクリントン氏とトランプ氏の主張を比較するとともに、同時に行われる議会選挙を踏まえて想定されるシナリオと投資戦略についてまとめました。

申込後は即時にお取引可能!

eワラント取引 お申し込みはこちら

eワラントとは?

そもそもワラントってなに?3,000円程の少額から始められる「eワラントの魅力」をご紹介いたします。

注目は金融機関への規制か?

クリントン氏とトランプ氏の主張は多岐に亘っていますので、相場への影響が大きそうな経済政策や外交政策に注目すべきでしょう。主要テーマについて過去の発言などを比較表にまとめたのが表1です。

表1:クリントン氏とトランプ氏の経済・外交政策の比較

 

クリントン氏

トランプ氏

所属

民主党

共和党

法人減税

明確なコメントなし

引き下げ35%→15%

石油産業に対する連邦減税・補助金

廃止

廃止

シェールオイル・ガス

環境に配慮して原油から天然ガスの掘削に切替。さらにロシア産天然ガスに依存する欧州に戦略輸出

生産に関する規制緩和を推進

富裕層への課税

富裕層に30%の最低税率を課し、富裕層の実効税率を上げる

労働者の税率をゼロに。所得税の富裕層の減税幅を圧縮する。(最高税率を39.6%→33%)

相続税

(夫婦につき)10億ドル以上の場合には、税率を最大65%に引き上げ

廃止

グラス・スティーガル法の復活

反対

復活(共和党の政策綱領において)

ドット・フランク法

強化

後退

TPP

反対

反対

中国の軍拡の動き

警戒すべきと主張

脅威である

イランとの核合意

支持

反対

インフラ投資

5年間で2,750億ドル

クリントン氏の2倍と主張

日米安全保障政策

堅持

在日米軍撤退などに言及

クリントン氏とトランプ氏が全ての政策で対立しているわけではなく、例えば石油産業に対する連邦税制・補助金については両者とも廃止すべきと主張しており、中国の軍拡の動きについても警戒する向きは同じ方向です。税制面ではトランプ氏が法人税の大幅な引き下げや課税率の引き下げなど、労働者や富裕層の票を狙っているためか少々極端とも言える主張をしています。

また注目したいのは銀行業と証券業の分離を定めたグラス・スティーガル法の復活についてです。クリントン氏の夫のビル・クリントン氏が大統領だった1999年に廃止され、これによって銀行が証券業を兼業することができるようになりました。しかし、2008年の金融危機で金融機関への批判が高まって以降、共和党は同法の復活を求めています。金融機関の規制という面では2010年7月にオバマ政権下で成立したドット・フランク法があります。この法律は政府支援を受ける金融機関がリスクの高い事業を行わないように規制するのが趣旨で、金融機関が自己勘定取引を行うことを原則として禁止するボルカー・ルールも含まれます。ボルカー・ルールは2015年7月21日より適用されていますが、最近の金融機関の収益悪化の原因の一つとも考えられるものです。クリントン氏は金融機関への規制を強化すると主張している一方、トランプ氏はドット・フランク法を見直すと主張しています。

同時に行われる議会選挙も重要

大統領選と同時に米国議会選挙も行われます。現在はオバマ大統領が民主党に属するのに対して、上院も下院も共和党が多数派で、いわゆるねじれ状態にあります。ねじれ状態になると議案の進捗が滞るなど政治の停滞を招くことになりますので、議会選挙の結果にも注目です。

上院の議席数は100、下院の議席数は435です。上院の任期は6年で2年ごとに1/3が改選されます。今回の改選議席は34で、民主党の10議席、共和党の24議席が対象です。仮に改選34議席を民主党と共和党で半分に分けた場合、改選後の上院は民主党が51議席、共和党が47議席となりますが、この場合は民主党は7議席増えることになるので、民主党にとっては楽観的すぎる見通しかもしれません。改選議席数が多い共和党が若干議席を減らすとしても、上院の選挙結果は民主党と共和党の議席数が均衡する可能性が高いと考えられます。

表2:現状の議席数の内訳

 

民主党

共和党

その他

欠員

合計

上院 括弧内は改選議席数

44(10)

54(24)

2

0

100

下院

186

246

0

3

435

一方で下院の任期は2年で全議席が改選されます。大統領選と下院の選挙が同じ年の場合、大統領の属する党が下院でも多数派となる傾向が高く、仮にクリントン氏が勝利となれば下院で民主党が議席を伸ばす可能性があります。しかし、現状の民主党の議席数は共和党より大幅に少ないため、クリントン氏が大差をつけてトランプ氏に勝利しない限り、下院での共和党優勢の状況は変わらないかもしれません。ちなみに上院は大統領の高官任命、条約締結への承認権や大統領に対する弾劾の権限を持っており、下院は予算の先議権を持っています。日本の国会のように衆議院の優越のような制度はなく、上院も下院も平等といえます。

シナリオと投資戦略

選挙のシナリオを考える上で、メインシナリオとしては大統領選で優勢と見られているクリントン氏の勝利を軸に3つのシナリオを考えました。上院はどのシナリオでも勢力が均衡するものとしたうえで、シナリオ1はクリントン氏の圧勝によって下院も民主党が多数派となる場合、シナリオ2はクリントン氏が勝利するものの、下院は共和党が多数派のままとなる場合、シナリオ3はトランプ氏が勝利し、下院も共和党が多数派のままとなる場合です。現状、クリントン氏が圧倒的に優位とはいえないため、シナリオ2がメインシナリオです。

シナリオ1 大統領選:クリントン氏勝利、上院:均衡、下院:民主党

民主党が下院でも躍進し、クリントン氏の主張の実現性が高まるシナリオ。
・WTI原油:上昇期待でWTI原油コールの買い。シェール開発規制で原油生産が減り天然ガス生産にシフト。
・米国建設・土木関連株:上昇期待。インフラ投資の拡大が期待。米国における建設工事受注の実績がある三菱重工コールの買い、その仲介役となる商社のコールの買い、重機需要の増加期待でコマツコールの買いなど。
・米国軍事関連株:上昇期待。国務長官時代に中東への積極的な関与を主張。
・石油関連株:下落懸念。原油価格の上昇は追い風だが、優遇政策は受けられなくなる。
・米国製薬株:下落懸念。高額医薬品を批判。日本でも高額な医薬品に対して厚労省が検証対象とする医薬品に小野薬品のオプジーボなどが含まれた。小野薬品プットの買いなど。
・米国金融株:下落懸念。金融機関への規制強化を主張。金融機関の収益が悪化しているなか追い討ちとなる可能性がある。メガバンクのプットの買い。
・日本株全体としては製薬株と金融株の下落懸念と、12月のFOMCにおける利上げが強く意識されて若干の弱含みか。米ドル対円相場は上昇か。日経平均やTOPIXのプットの買い、または、日経平均マイナス3倍トラッカーの買い。

シナリオ2 大統領選:クリントン氏勝利、上院:均衡、下院:共和党

いわゆるねじれが発生。予算の先議権を持つ下院が共和党となることで各種政策の実行性に問題が生じる可能性。短期的に米ドルの下落が発生か。
・WTI原油:ニュートラル。共和党が下院を握ることでエネルギー政策の大転換は難しいか。
・米国建設・土木関連株:共和党もインフラ改善は重要視しているので上昇期待。シナリオ1と同様。
・米国軍事関連株:上昇期待。共和党内も一枚岩ではないが、オバマ外交への批判からタカ派が優勢となると思われる。
・石油関連株:ニュートラル。石油企業は共和党の支持母体ゆえクリントン氏と議会が対立。
・米国製薬株:下落懸念。共和党も高額医薬品を批判。シナリオ1と同様。
・米国金融株:ニュートラル。主張が反対のクリントン氏と議会が対立。
・日本株全体としては円高と製薬株の下落懸念と、12月のFOMCにおける利上げが強く意識されて若干の弱含みか。米ドル対相場は一旦円高に向かうも利上げにより戻すと予想。このシナリオでも日経平均やTOPIXのプットの買い、または、日経平均マイナス3倍トラッカーの買い。

シナリオ3 大統領選:トランプ氏勝利、上院:均衡、下院:共和党

可能性は低いシナリオですが、このシナリオが発生すると短期的な相場の急変動を招く可能性が高いと思われます。一旦は米国株、米国債、米ドルのトリプル安などリスク性資産が全て売られるかもしれません。トランプ氏は米国の不干渉主義を復活させる見込みで、地政学リスクが高まる懸念から金は買い戻される可能性もあります。12月のFOMCでの利上げも見送られるかもしれません。
・金:上昇期待。金コールの買い。
・米国株全般:短期的に急落。ダウプットの買い。
・米国建設・土木関連株:その規模には疑問符がつくものの、トランプ氏も共和党もインフラ改善は重要視しているので上昇期待。下落したところ買い。
・米国軍事関連株:上昇期待。日本や韓国などで米国製装備品の需要が増加する可能性。下落したところで買い。
・石油関連株:ニュートラル。石油企業は共和党の支持母体。
・米国製薬株:下落懸念。共和党も高額医薬品を批判。シナリオ1、2と同様。
・米国金融株:仮にボルカー・ルールの撤廃の動きが出てくると金融株にはプラス。短期的に売られたところでメガバンクのコール買い。
・日本株全体としては円高と米国株安で急落。このシナリオでも日経平均やTOPIXのプットの買い、または、日経平均マイナス3倍トラッカーの買い。

以上を踏まえると、どのシナリオでも株価が弱含む可能性があるので、米国大統領選挙・議会選挙の前に日経平均やTOPIXのプットの買い、または、日経平均マイナス3倍トラッカーの買いで下落に備えて保険を掛けておくという投資戦略になるかと思います。製薬株も弱含みそうです。その一方でインフラ関連投資や軍事関連株には追い風となるかもしれません。クリントン氏勝利であれば12月のFOMCでは利上げの可能性が意識されるため米ドルのコールの買い、シナリオ3であれば、金のコールの買いと可能性は大きくありませんが金融規制緩和を期待してメガバンクのコールの買いも一手かもしれません。

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)

eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎(おのだ まこと)

 eワラントの関連コンテンツ

ちょっとe(イー)銘柄の見つけかた

ご注意事項

  • eワラント、ニアピンeワラントおよびトラッカーeワラントは取引時間内であっても取引が停止されることがある等、リスクがあります。詳しい情報はホームページの「新しいウィンドウで開きます。手数料及びリスク説明:必ずお読み下さい」をご参照下さい。
  • 本資料は情報の提供を目的としており、本資料によって何らかの行動を勧誘するものではありません。本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、当社は本資料が正確、完全あるいは/且つ最新のものである事を表明するものではなく、またその責任も負いません。尚、当社及び当社の関連会社、役員、社員その他本資料の作成に携わった関係者が本資料に記された企業の証券または(オプションなどの)派生商品の買い持ちや売り持ち、及び売買を時として行うことがあり得ます。本資料に掲載されている内容の著作権は、原則としてeワラント証券に帰属します。事前に当社の書面による許可なく、本文の一部または全部を第三者へ再配布することを禁じます。
  • eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式(上場投資信託等を含む)・株価指数、預託証券、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。
  • ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
  • トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。
  • SBI証券におけるカバードワラント取引手数料は無料です。また、お客様の購入価格と売却価格には価格差(売買スプレッド)があります。トラッカーeワラントの購入価格には年率で計算された管理コストが予め織り込まれています。管理コストは、計算時点におけるマーケット・メーカーのヘッジコスト(金利水準、ヘッジ対象の流動性、資金調達コスト等を含む)の予想に基づいて設定され、銘柄および購入時点によって異なる可能性があります。

商号等 / eワラント証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号
加入協会 / 日本証券業協会

提供:eワラント証券

ユーザーネーム
パスワード

セキュリティキーボード

ログインにお困りの方

SBI マネーアシスタント

ご案内
・【よりスムーズな解決を実現!】お問い合わせ内容の事前入力サービス

よくあるお問合せ
・証券税制と確定申告について
・NISA関連のお問い合わせ
・パスワード関連のお問い合わせ

HYPER SBI 2 ダウンロード
  • オンラインセミナー
  • クレカ積立 上限金額UPでさらに便利に

SBI証券はお客様の声を大切にしています


ページトップへ

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法等に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会、日本商品先物取引協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.