こんにちは、フィスコリサーチレポーター三井智映子です。
今回は優待銘柄選びで、私が「チェックしてほしい」と考える3つのポイントについてお伝えしたいと思います。
1.どのくらい投資できるのか
まずはあなたがどのくらいの投資額を使えるのか、ということをチェックしてください。
というのも、優待投資は基本的に長期投資です。毎年決まった時期に優待を受け取る、という投資スタンスが基本だと思いますし、企業も長期ホルダーを狙って優待を出しているということもあって、最近では一定期間以上保有し続けると優待がアップグレードされる銘柄も出てきています。
もちろん、「1度だけでいいからこの優待をゲットしたい」ということで、「つなぎ売り」などの手法で投資する方法もありますが、それは中上級者向けの優待投資ですし、上記の趣旨とは少し変わってきます(つなぎ売りについてはそのうち詳しくお伝えしますね)。
優待銘柄を買ったけど、権利を得たとたんに値下がり・・・
なんてリスクを株主優待を受け取りながら軽減したいという方に断然オススメなのが株主優待の基本テクニックである『つなぎ売り』です!
※『つなぎ売り』を行うには、信用取引口座の開設が必要になります。
長期間保有することが前提ですから、その投資に、すぐに必要になる可能性のあるお金を使ってしまうことはおススメできません。株価が下がってしまっている時や、もう少し保有できたら優待がもらえたのに!というタイミングなど、自分の思い通りではないタイミングで止むを得ず現金化しなくてはならなくなったということがないように、注意が必要です。また分散投資という意味でも、自分が使える投資可能額を把握しておくべきでしょう。
例えば30万円の投資可能額があった場合、30万円の優待銘柄を1つ買うよりも、10万円の銘柄を3つ買う方が分散投資となり、リスクは軽減すると考えられます。投資できる金額の全体を把握せずに、なんとなく買うと分散投資もしにくいですよね。
2.役に立つ優待かどうか
株主優待は自社の製品やサービス、割引券、優待券、食品などを提供する、という制度です。好みに合わなくて使わない優待や、近くにお店がないなど、使いにくい優待では意味がありません。
株主優待によって生活が彩られたり、家族で楽しめたり…、満足度の高い優待を選ぶことが肝心です。そういう銘柄でしたら、株式を長く保有することで、その銘柄を応援できると思います。
3.決算はチェックすべし
気になる銘柄が見つかったら、ぜひその企業情報をチェックしてみてください。製品やグループ企業、従業員数、企業戦略などをはじめ、投資家情報として決算短信やアニュアルレポートといったものも見ておきたいところです。
自分が投資している、あるいはしようとしている企業が、どのような会社で、どのような業績を上げているのかを知ることは、たとえ優待目当てとはいえ、投資をする上での基本的なポイントだと言えます。
ちなみに企業分析をするアナリストが必ずチェックするポイントとしては、「何をやっている会社で強みは何か?」「その強みを活かして最新の業績数値はどうなっているか?」「今期予想はどうなのか?」「中期的な成長シナリオと株主還元への考え方は?」などが挙げられます。
ただ、そこまで調べるのはハードルが高いという方は、最低限その企業の決算(業績)だけはチェックしてくださいね。あまり決算が悪いと、配当や優待がなくなってしまうこともありますので。
企業の決算、権利付最終日をチェック
情報収集にはネット証券のウェブサイトが便利
投資先となる銘柄の情報収集は、各企業のホームページで行うことができます。でも、気になる企業のページをひとつひとつ探して見ていくというのは、ちょっと面倒ではありますよね。
そこでおすすめなのが、証券会社のウェブサイトを活用することです。
多くのネット証券会社のウェブサイトには上場企業の情報がかなり詳しく掲載されていて、わざわざ各企業のサイトを見にいかなくても情報のチェックが可能です。
またネット証券会社では自社サイトに銘柄検索(スクリーニングとも言います)機能を用意しています。そこで「株主優待検索」を選び、検索項目を指定すれば、条件に合った銘柄が表示されてきますので、とても便利ですし、見ているだけでも楽しめますよ。
こうした企業情報や検索機能は、ネット証券各社とも力を入れていて充実していますが、こと株主優待に関する検索では、配当利回りなどのこだわり条件を加味して優待銘柄を簡単に絞り込むことができる点で、SBI証券のサイトがかなり優れていると思います。
上手に活用して「株主優待ライフ」を楽しんでくださいね!
※本レポートは、フィスコが作成したものです。
三井智映子と始める「株主優待入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。
フィスコリサーチレポーター 三井智映子