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第二のそーせいグループは!? 福の神流 東証マザーズ・バイオベンチャー投資術 徹底指南

2016/04/15

東証マザーズ上場のバイオベンチャー銘柄の株価が、2/12(金)の日経平均株価が一時15,000円を割ったあたりから、急伸しています。もっとも投資家の注目を集めていると考えられるのが、そーせいグループ(4565)です。1/18(月)の年初来安値9,080円から4/11(月)の高値21,050円まで2倍以上も値上がりしています。そーせいグループは時価総額も3,265億円もあり、東証マザーズ上場銘柄では、CYBERDYNE(7779)に次ぐ2位の時価総額となっており、東証マザーズ指数の寄与度も非常に大きくなっています。

今回は、福の神流 東証マザーズ・バイオベンチャー投資術を徹底指南してみましょう。

1

バイオベンチャー銘柄が牽引して、東証マザーズ指数が堅調

図1でわかるように東証マザーズ指数が、2/12(金)の安値664.92から、4/12(火)の高値1,089.12まで63%以上の急騰となっています。東証マザーズ指数は、東証株価指数(TOPIX)と同じ、浮動株ベースの時価総額加重平均の指数なので、時価総額の大きい銘柄の寄与度の高い指数になります。

4/13(水)現在の時価総額トップ3は、CYBERDYNE(7779)4,533億円、そーせいグループ(4565)3,260億円、ミクシィ(2121)3,161億円です。この中で、東証マザーズ指数の上昇を牽引したのがそーせいグループ(4565)です。図2のそーせいグループ 日足チャート 6ヶ月でわかるように、約5倍となっているのです。

4/9(土)付日本経済新聞は、「創薬ベンチャーのそーせいグループ(4565)など主力のバイオ関連銘柄で収益のメドが立ち始めたことを好感。機関投資家の買いも加わり、相場を引っ張っている」と解説していますが、確かに今回の東証マザーズ市場活況の要因の一つはバイオベンチャー株の活躍でしょう。

図1:東証マザーズ指数 日足チャート 6ヶ月

図2:そーせいグループ(4565) 日足チャート 6ヶ月

  • ※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成
2

東証マザーズ ・バイオベンチャー 20銘柄

東証マザーズ上場銘柄で東洋経済業種(細分類)においてバイオベンチャーに分類されているのは、そーせいグループなど20銘柄あります。創薬ベンチャーは、投資家から集めた資金をもとに新薬を研究・開発し、最終的に新薬として認可されれば、大きな売上・利益になる可能性があります。

通常の企業であれば、売上や利益の伸びなどの企業業績の見通しを考えて投資を行うのですが、創薬ベンチャーは、最終的な新薬の成功の可能性が高くなれば買われ、逆に低くなれば売られる傾向が強くなっています。新薬の承認はいくつかの段階を経ますが、新薬承認に近づけば、治験のコストなどが増大して赤字が膨らむ可能性があります。

ゆえに、バイオベンチャーのファンダメンタル分析は、個人投資家にとっては非常に難しいので、福の神流 バイオベンチャー投資術は、テクニカル分析に絞った投資手法です。表1が、4/13(水)終値時点の、東証マザーズ ・バイオベンチャー 20銘柄のテクニカルポイントです。

表1:東証マザーズ ・バイオベンチャー 20銘柄

コード

銘柄名

株価

年初来高値

年初来安値

年初来高値
/現在値

移動平均乖離率(%)

時価総額
(億円)

高値

高値日

安値

安値日

5日

25日

2342

トランスジェニック

778

890

2016/4/12

500

2016/1/21

87%

-0.77

-0.86

112

4585

UMNファーマ

2,272

2,755

2016/4/11

1,407

2016/2/12

82%

-7.62

-0.28

217

4564

オンコセラピーS

318

343

2016/3/22

226

2016/2/12

93%

2.85

2.3

465

6090

Hメタボロームテク

870

920

2016/3/31

695

2016/2/15

95%

1.87

2.74

47

7707

PSS

475

598

2016/1/4

300

2016/2/12

79%

5.09

2.95

99

4575

キャンバス

881

945

2016/4/11

588

2016/1/21

93%

-0.59

3.49

43

4584

ジーンテクノS

2,989

3,160

2016/3/29

1,450

2016/2/12

95%

0.07

6.9

111

2370

メディネット

173

201

2016/4/11

109

2016/2/12

86%

3.97

8.81

160

4591

リボミック

935

1,258

2016/1/4

508

2016/2/12

74%

-1.62

10.47

125

4583

カイオムバイオS

860

960

2016/4/12

440

2016/2/15

90%

6.07

14.26

183

4593

ヘリオス

1,717

1,748

2016/4/12

897

2016/2/12

98%

5.52

15.54

637

2160

GNIグループ

282

395

2016/4/12

117

2016/2/12

71%

-10.31

17.81

341

4565

そーせいグループ

19,950

21,050

2016/4/11

9,080

2016/1/18

95%

9.78

18.06

3,260

2369

メディビックグルプ

234

252

2016/4/12

118

2016/1/22

93%

9.65

19.9

64

4563

アンジェス MG

635

825

2016/4/11

209

2016/1/29

77%

-11.76

20.74

395

4571

ナノキャリア

1,563

1,748

2016/4/12

760

2016/2/12

89%

0.41

22.12

650

2385

総医研HLD

234

245

2016/4/12

112

2016/2/12

96%

19.39

25.46

64

4592

サンバイオ

1,896

1,925

2016/4/13

684

2016/2/12

98%

8.77

36.17

801

4586

メドレックス

855

945

2016/4/11

341

2016/2/12

90%

9.95

39.07

58

4594

グリーンペプタイド

1,220

1,260

2016/4/13

255

2016/1/4

97%

43.9

85.42

321

3

福の神流 東証マザーズ・バイオベンチャー投資術

バイオベンチャー銘柄の大きな特徴は、他の銘柄に比べて値動きが荒いことです。特に創薬ベンチャーは、ほとんど売上のない会社も多く、通常のファンダメンタルの分析も難しいです。また、値動きの最大の材料はその企業からの新薬に関するプレスリリースと、外資系証券や大手証券からのアナリストレポートです。その材料をもとに、個人投資家を中心とした投機的資金が、一気に集中して株価が急騰することが多いです。

福の神流 東証マザーズ・バイオベンチャー投資術としては、スイングトレードとデイトレードの2つの手法があります。スイングトレードでは、25日移動平均線を使います。単純に株価が終値ベースで25日移動平均線を上抜けたら翌営業日に成行買いで入り、逆に終値ベースで25日移動平均線を下抜けたら、翌営業日に成行売りで手仕舞いを行います。レンジ相場が続くと、損失となりますが、大きなトレンドが出れば、大きな収益となる可能性があります。

日足チャートが右肩上がりで、25日移動平均線の上にある銘柄については、基本的にテクニカルでは「買い」と分析されますので、現時点では18銘柄が対象となってきます。株価変動率が高いので、現物での取引が適しています。

もう一つのデイトレードは、動き始めたバイオベンチャー銘柄の高い株価変動性を活かしての、順張り投資です。せっかくの高い株価変動率を活かすには、買いだけではなく、空売りも大きなチャンスがあります。一般的には空売りができない新興市場銘柄でも空売りが可能となるのが「HYPER空売りサービス」です。信用取引を上手く活用してください。

図3のように、東証マザーズのバイオベンチャー銘柄20銘柄を、トレーディングツール「HYPER SBI」の登録銘柄に登録しておきます。前日の終値ベースで、自分でここを上抜けたら買い、逆に下抜けたら売りなどのテクニカルポイントをチャート分析によって見つけておき、メモ欄に入力しておくなど、株価アラートを設定しても良いでしょう。また、TwitterなどのSNSで、株価に影響のありそうなことをつぶやいてくれる方をリストにして、チェックするのも有効な情報収集方法です。

登録銘柄の東証マザーズ・バイオベンチャー20銘柄の中から、その日の値動きで順張りの投資対象をチョイスし、機微にデイトレードを行い、株価の変動を上手く捕らえられるようにしましょう。

図3:HYPER SBI 登録銘柄 東証マザーズ バイオベンチャー

表1の東証マザーズ・バイオベンチャーの中から、テクニカル分析で5銘柄を選出してみました。

銘柄コード 4565 銘柄名

そーせいグループ 

概要

東京都千代田区麹町に本社がある創薬ベンチャーです。日本・英国に拠点があります。買収によって、有力な新薬候補を獲得しています。世界製薬大手アラガンとのアルツハイマー病などの中枢神経系疾患に対する新規治療薬の開発・販売提携を発表しています。

ココが
ポイント!

第二のそーせいグループは!?とタイトルにはありますが、25日移動平均線を割り込むまでは、この大相場に乗ってみるのもひとつの手法です。株式相場にも「青い鳥症候群」があると思います。理想の銘柄や投資手法を追い求めて、転々と銘柄や投資手法を変える投資家が多いのです。誰もが知っているど真ん中の銘柄が、意外なことに「青い鳥」であることが多いのです。今年秋にも、東証1部上場との日経新聞の報道もあったので、東証1部昇格発表までは、強気のスタンスでよさそうです。

銘柄コード 4593 銘柄名

ヘリオス 

概要

東京都港区浜松町に本社がある眼科専門のバイオベンチャー企業です。iPS細胞を使った眼科用再生治療薬を研究開発しています。大日本住友製薬と共同開発しています。

ココが
ポイント!

2/12以降は一貫した上昇相場が続いています。デイトレード・スイングトレードともに、25日移動平均線との乖離が小さくなったところで買い参戦し、乖離が大きくなれば手仕舞いする戦略で、何回も売買ができそうです。その場合の損切ラインは終値ベースで25日移動平均線を割り込んだ水準です。

銘柄コード 2160 銘柄名

ジーエヌアイグループ 

概要

東京都中央区日本橋本町に本社がある創薬ベンチャーです。中国に研究開発・製造拠点を保有する稀有な企業です。中国での新薬承認は日米など先進諸国に比較して早いケースが多いのが大きなメリットです。逆に新薬の市場規模が小さいことが難点ですが、中国で承認済みの薬を、先進諸国で再度治験を行い、承認を得て販売する戦略です。

ココが
ポイント!

2/12以降、株価3倍となりましたが、4/7から急騰し、4/12に高値をつけ急落しています。若干、保ちあいとなりそうなので、25日移平均線に近づいたところが、買いタイングとなりそうです。

銘柄コード 4583 銘柄名

カイオム・バイオサイエンス 

概要

東京都渋谷区本町に本社がある創薬ベンチャーです。世界初の遺伝子組換えによる画期的な迅速抗体作製技術「ADLib(R)システム」を核とした独占的なビジネス展開により、「抗体医薬品」の迅速な開発を行っています。

ココが
ポイント!

好材料のプレスリリースで急騰した後の急反落を繰り返しています。25日移動平均線に支えられての上昇が続いていますので、25日移動平均乖離が小さくなったところが買いタイミングになりそうです。

銘柄コード 4564 銘柄名

オンコセラピー・サイエンス 

概要

川崎市高津区に本社がある創薬ベンチャー企業です。東京大学発ベンチャーで、がんペプチドワクチンなどを研究開発しています。がん分子標的治療薬の開発に適した標的遺伝子を多数同定しており、様々な角度から創薬研究・開発を進めています。

ココが
ポイント!

バイオベンチャー銘柄の中では、低位株なので幅は小さくても騰落率が大きいのが魅力です。スイングトレードであれば、現時点25日移動平均線の上にありますので、買い参戦し、25日移動平均線を損切りポイントにする戦略が考えられます。デイトレードでは、前日の大幅安の後の、下ひげを上手く拾う戦略がよさそうです。

  • ※チャートは、すべて当社WEBサイトからSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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