中国発の世界的な景気減速懸念からWTI原油先物が40ドル近辺まで急落しました。世界各国の株式市場も、リスクオフの流れとなり、8/20のNYダウ終値は17,000ドル割れで年初来安値を更新しています。日経平均株価も、8/18から、4連続安となり、この間の下げ幅が1,184円の急落となりました。年初から日経平均株価の900円を超える急落局面が4/23〜5/7と6/24〜7/9の2回ありました。この2回では、その後新高値を更新するなど、東京株式市場は大きくリバウンドしています。今回の福の神レポートでは、「日経平均急落!3匹目のどじょうを狙え!リバウンド候補はコレだ!?」と題して、2回の急落・急反発局面で、日経平均株価より急落局面で大きく下げ、急反発局面で大きく上昇した銘柄を抽出、リバウンド候補銘柄としてご紹介いたします。
中国株安 図1 上海株価指数日足チャート1年
2015/6/12に上海総合指数が年初来高値5,178.19を付けてから、2015/7/9の安値3,373.54まで急落しました。中国政府の矢継ぎ早の株価対策などで一旦は、2015/7/24の高値4,184.45まで戻す局面もありましたが、反落しています。現在が、3,500ポイント近辺となっており、直近安値に近づいています。
原油安 図2 WTI原油先物 日足チャート1年
WTI原油先物は、米国のシェールガス・オイルの開発、中国発の世界景気減速懸念などから、2015/6高値107.73から下げ始め、2015/3/18の安値42.03まで急落しました。2015/5/6の高値62.58まで戻す局面もありましたが、また反落しています。8/19の安値40.40となっており、40ドル割れ目前の水準となっています。
図1:上海株価指数 日足チャート 1年
- ※当社WEBサイトより、SBI証券が作成
図2:WTI原油先物 日足チャート1年
- ※当社WEBサイトより、SBI証券が作成
中国景気の先行指標として注目されている8月の財新マークイット製造業購買担当者景況指数(PMI、速報値)は47.1と、約6年半ぶりの低水準に落ち込んでいます。内需の勢いが乏しい上に外需も弱く、中小企業を中心に業績悪化が進んでいるとみられます。
このように中国発の景気減速が、原油価格を押し下げることになり、新興諸国の景況感が悪化させています。頼みの米国の企業決算も、グローバル企業を中心に悪化しています。
結局、中国発の世界景気減速懸念となり、NYダウが17,000ドルを割り込む(図3 NYダウ日足チャート 1年)など、世界同時株安となっています。日経平均株価も、8/18から、4連続安となり、この間の下げ幅が1,184円の急落となりました。(図4 日経平均株価日足チャート 6ヶ月)
世界的なリスクオフの流れで、ドル円相場も122円台に入るなど、円高の流れとなっています。
図3:NYダウ 日足チャート1年
- ※当社WEBサイトより、SBI証券が作成
図4:日経平均株価 日足チャート6月
- ※当社WEBサイトより、SBI証券が作成
日経平均株価は、今年に入って900円幅以上の急落が2回ありました。その2回とも短期的に急反発しています。 図5 日経平均株価日足チャートの(1)と(2)の局面です。
(1) | 4/23高値 | 20,252.12 |
---|---|---|
5/7安値 | 19,257.85 −994.127 −4.9% | |
5/28高値 | 20,665.33 +1,407.48 +7.3% | |
(2) | 6/24高値 | 20,952.71 |
7/9安値 | 19,115.20 −1,873.51 −8.8% | |
7/21高値 | 20,850.00 +1,734.80 +9.1% |
図5:日経平均株価 日足チャート6月
- ※当社WEBサイトより、SBI証券が作成
今回は、今年3回目の日経平均株価の急落局面となっています。
(3) | 8/11高値 | 20,946.83 |
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8/21安値 | 19,435.83 −1,511.00 −7.2% | |
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図6:日経平均株価 日足チャート6月
- ※当社WEBサイトより、SBI証券が作成
今回も前回2回同様に、短期的な急反発する可能性が考えられます。もしリバウンド相場入りとなった場合、リバウンド候補銘柄として、日経平均採用銘柄の中から、
(1)(2)の下落局面において日経平均株価より大きく下落し、反発局面において日経平均株価より大きく反発した銘柄を選定したところ、20銘柄ありました。
この20銘柄を、(1)(2)に2回の反発局面の上昇率の合計順(降順)に並び変えたものが、表1です。
この20銘柄の過去2回のリバウンド相場の上昇率は12.9%です。今回は、この20銘柄を「3匹目のどじょうを狙え!リバウンド候補銘柄」として、ご紹介いたします。
さて、今回は3匹目のどじょうとなるのでしょうか?
表1:3匹目のどじょうを狙え!リバウンド候補銘柄
取引 | チャート | コード | 銘柄名 | 4/23-5/7 下落率 |
5/7-5/28 上昇率 |
6/24-7/9 下落率 |
7/9-7/21 上昇率 |
8/11-8/21 下落率 |
前2回 上昇率合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日経平均株価 | -4.9% | 7.3% | -8.8% | 9.1% | -7.2% | 16.4% | |||
6770 | アルプス電気 | -5.0% | 17.8% | -15.7% | 22.5% | -11.1% | 40.3% | ||
4911 | 資生堂 | -12.0% | 20.8% | -13.4% | 17.2% | -20.2% | 38.0% | ||
8411 | みずほフィナンシャルグループ | -5.2% | 21.6% | -11.7% | 12.0% | -8.1% | 33.6% | ||
7270 | 富士重工業 | -5.3% | 21.6% | -12.0% | 11.6% | -7.5% | 33.2% | ||
8630 | 損保ジャパン日本興亜ホールディングス | -5.4% | 19.9% | -14.4% | 11.3% | -12.3% | 31.3% | ||
8308 | りそなホールディングス | -6.6% | 15.8% | -13.8% | 12.0% | -12.5% | 27.9% | ||
8795 | T&Dホールディングス | -5.0% | 11.3% | -14.2% | 16.5% | -16.1% | 27.8% | ||
8306 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | -7.2% | 11.6% | -12.3% | 13.4% | -10.5% | 25.0% | ||
8309 | 三井住友トラスト・ホールディングス | -8.2% | 10.6% | -9.8% | 14.4% | -11.6% | 25.0% | ||
2914 | 日本たばこ産業 | -7.4% | 10.1% | -10.8% | 14.8% | -8.2% | 24.9% | ||
7261 | マツダ | -5.5% | 14.9% | -13.2% | 9.3% | -12.2% | 24.2% | ||
6506 | 安川電機 | -7.0% | 10.2% | -15.4% | 12.7% | -9.7% | 22.8% | ||
3099 | 三越伊勢丹ホールディングス | -9.7% | 7.9% | -10.9% | 14.9% | -13.3% | 22.8% | ||
5406 | 神戸製鋼所 | -12.6% | 12.4% | -21.2% | 10.3% | -15.9% | 22.7% | ||
6758 | ソニー | -8.2% | 11.7% | -16.1% | 10.9% | -12.3% | 22.5% | ||
6976 | 太陽誘電 | -9.2% | 12.4% | -19.4% | 9.2% | -8.7% | 21.6% | ||
5301 | 東海カーボン | -9.4% | 9.6% | -15.6% | 11.7% | -12.9% | 21.3% | ||
2531 | 宝ホールディングス | -8.9% | 10.9% | -8.9% | 9.4% | -9.8% | 20.3% | ||
6305 | 日立建機 | -8.1% | 9.6% | -14.8% | 10.3% | -11.3% | 19.8% | ||
9062 | 日本通運 | -7.9% | 8.4% | -13.7% | 10.9% | -7.8% | 19.3% |
- ※選定基準:日経平均採用銘柄から、上記のテクニカル基準で選定
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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