年末も押し詰まり、新年度相場でパフォーマンスが期待出来そうな銘柄の選択に余念のない個人投資家も多いと思われます。
1月相場で特徴的なのは、ジャスダック指数などを構成する中小型銘柄が堅調なことです。

今回の「福の神レポート」では新年度相場に向けて、2014年10月31日の黒田バズーカ第二弾より大きく売り越した個人投資家の買いに期待して、20万円以下で買える出遅れで割安なジャスダック銘柄をご紹介致します。

需給関係から考えると、1月は中小型株式の需給は良好になりそうです。表1は、今年を含め過去8年間の新年最初の新規上場銘柄とその上場日の一覧です。ご覧の通り1月の新規上場は過去8年間で1社もありません。1月に新規上場したのは、ほぼ9年前の2006年1月30日のエスティック（6161　マザーズ）です。
今年2014年12月は、新規公開株の上場ラッシュとなり、1ヶ月間に28社も上場しています。新規公開株の大きな買い手は、個人投資家です。その購入資金を捻出するために、保有銘柄を売却することが多く、個人投資家の保有比率の高いジャスダック銘柄については、需給面で厳しい状況となっていました。
しかし、1月は上記のように、新規公開銘柄がほぼないと想定されるため、需給面は大きく改善されそうです。また、今年から始まったNISA（少額投資非課税制度）でも2015年分の新規非課税投資枠の利用が2014年12月26日約定分から開始されます。金融庁が発表した2014年6月末時点のNISA口座での上場株式の買付金額は4,949億円でした。SBI証券のNISA口座での上場株式の最大買い越し月は1月だったので、来年1月もNISA口座での大きな買い越しが期待出来ます。
個人投資家主体のジャスダック銘柄には、「1月は新規公開がなく、需給面が改善」、「2015年分のNISA新規投資枠」の二つの強い追い風が吹いていると言えそうです。

表2は、日経平均株価とジャスダック指数の月足星取り表です。1月の日経平均株価は、4ヶ月ある勝率40％の最弱月の1つです。
しかし、ジャスダック指数の1月は19勝6敗（勝率76％）と、最強月となっています。過去の株価通り来年も確実に動く訳ではありませんが、株式市場では、柳の下にどじょうが3匹も4匹もいることが多いので、1月のジャスダック銘柄の投資については、非常に心強いデータとなっています。

上記1、2で説明した2つの理由から、今回はジャスダック銘柄の中から個人投資家の買いが期待出来そうな出遅れ割安銘柄を選定してみました。

個人投資家が投資しやすいよう、最低投資金額を20万円以下に限定して、極端に流動性が低い銘柄を抜くために時価総額50億円以上としました。

・12月22日現在の東証ジャスダック全銘柄の
　　　　　平均予想PER16.89倍
　　　　　平均実績PBR1.35倍
　　　　　予想平均配当利回り　1.70％
　の3つの株価指標面より割安銘柄を絞り、出遅れ株を探すために、25日移動平均乖離率がマイナスの銘柄に限定しました。

　東証ジャスダック銘柄　　843銘柄
　↓
　金額：最低投資金額が20万円以下　615銘柄
　↓
　時価総額：時価総額が50億円以上　266銘柄
　↓
　割安基準：予想ＰＥＲ16.89倍以下・実績ＰＢＲ1.35倍以下・予想配当利回り1.70％以上　67銘柄
　↓
　出遅れ基準:25日移動平均乖離率が0％以下　24銘柄

こちらの検索はSBI証券の「スクリーニング〜テクニカル＆財務条件検索機能〜」で検索することが可能です。

表3が、先ほどの条件で検索した結果、選定された出遅れで割安なジャスダック24銘柄の一覧です。
この中から、ニッチな業界で強みを持ついわゆる「山椒は小粒でもぴりりと辛い」銘柄を5銘柄ご紹介致します。