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東証1部昇格期待のマザーズ銘柄はコレ!?

2019/10/9
投資情報部 長谷川 稔

大型台風19号が3連休の首都圏を直撃しそうです。前回の15号に次いでまたかという感じです。被害が出ないように、万全の準備をしておきたいものです。スポーツの話題で恐縮ですが、台風が通過するとみられる10/13(日)に、ラグビーW杯の日本vsスコットランドの試合が横浜で行われる予定です。無事開催できるとよいですね。仮に中止になった場合は、引き分け扱いの勝ち点2となり、日本がグループAで1位通過し史上初のベスト8入りとなります。多少複雑ではありますが、是非試合で決めてもらい、世界に日本チームの強さを認識してもらいたいものです。

新興株式市場に上場している企業の多くが、将来の東証1部への昇格を目指しています。投資家の立場からも、東証1部への昇格は株式の流動性が高まる上、TOPIXに連動する投資信託やETFがその昇格銘柄をポートフォリオに組み入れる必要が出てくるなど、需給面でのプラスが指摘できます。また、東証1部への昇格には企業の成長、収益の向上が条件となりますので、優良企業の証でもあるわけです。マザーズから東証1部に昇格が決まると多くの場合株価が上昇するのは、そうした背景があります。

東京株式市場は、米中貿易摩擦による世界経済の減速を懸念して調整しています。今週の「新興株ウィークリー」は、こうした環境下、東証マザーズ市場から東証1部への昇格が期待できそうな銘柄をピックアップしてみることにしました。皆様の銘柄選択のご参考にしていただければ幸いです。

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1東証1部への指定替えは、マザーズ銘柄に有利なルール

新興株式市場の銘柄が東証1部銘柄へと昇格していくコースは、主に以下の4通りとなっています。

(1)東証2部→東証1部
(2)東証マザーズ→東証1部
(3)東証JASDAQ→東証1部
(4)東証JASDAQ→東証2部→東証1部

このうち、一番多く見られるケースは(2)の「東証マザーズ→東証1部」のパターンです。これはそもそも、東証マザーズ市場の位置付けが「東証1部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場」となっているためです。このため東証マザーズ市場から東証1部市場への昇格基準のひとつである時価総額については40億円以上と、東証JASDAQから東証1部への移行に必要な250億円と比べハードルが大変低くなっています。

また、東証マザーズ上場銘柄は上場から5年経過すると東証マザーズへの継続上場か東証2部への市場変更かのいずれかを選択しなければなりません。東証マザーズでの上場継続を希望する場合は、東証に対し「高い成長可能性」に関する説明書の提出が必要となります。マザーズ市場の活性化のために取られている処置といえましょう。

決算期変更を行わない場合、東証マザーズから東証1部への昇格は、上場してから1年以上経過することが条件となっています。つまり、東証マザーズに上場してから最短で1年を経過した企業は、必要な条件を満たせば、東証1部へ昇格できることになります。東証1部への昇格を実現する企業への投資は、まずその企業が順調に成長し企業価値を高めている証明である上、東証1部への移行自体がその銘柄の投資家の関心を今後さらに集めることにつながる(TOPIXに採用、機関投資家がポートフォリオに組み入れるなど)ため、大変有効な手段だと思われます。

直近で東証マザーズから東証1部への昇格の発表があった2銘柄のチャート(図1および図2)を見てみましょう。10/7(月)に市場変更されたSHIFT(3697)、9/20(金)に市場変更されたアセンテック(3565)は、いずれも東証から昇格の発表があった日の直後に株価は上昇しています。

直近で東証1部へ昇格した銘柄のチャート

図1 SHIFT(3697)

図2 アセンテック(3565)

  • ※図1、図2ともに当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。

2東証1部昇格期待のマザーズ銘柄はコレ!?

東証マザーズ市場から東証1部市場への指定替え基準は、下記のような形式基準があります。

(A)株主数2,200人以上
(B)流通株式数2万単位以上
(C)時価総額40億円以上
(D)純資産額10億円以上
(E)直近2年間合計の経常利益5億円以上または時価総額が500億円以上
(F)直近5年間の有価証券報告書に虚偽記載がないこと

下の表1は2016年以降2018年9月までに東証マザーズ市場に新規上場した銘柄のうち、上記条件の(A)、(C)、(D)、(E)、(F)を満たす銘柄を上場年月日の早い順に並べたものです。この銘柄群の中から年内までに東証1部への指定替えを申請する企業が出てくる可能性が大きいと思われます。

ここで計算が複雑になる(B)の流通株式のスクリーニングは行いませんでした。また、(E)の「直近2年間」については、スクリーニング対象を「直近実績1年と予想1年」としました。最後に肝心なことは、「指定替え」はあくまでも企業の「申請」によるものです。企業が望まなければ、東証1部への「指定替え」は実現しないことになります。

なお、東証は現在、東証1部市場のあり方の見直しに着手しています。東証1部市場の上場企業数が全上場会社の6割近くを占めるまでに「肥大化」したことが背景です。既に「市場構造の在り方等に関する懇談会」を設けて、外部意見を取り入れながら市場制度の変更について検討を始めています。想定されるのは、現在は時価総額(流通株式ベース)で20億円以上となっている同市場への上場維持基準を大幅に引き上げることや、同市場上場への移行基準の見直しです。

東証1部上場企業数の削減や1部昇格基準の見直しは、上場企業から強い反発が予想されるため、新制度の導入には、十分な移行期間を設けることが想定されます。このため、現在新興市場に上場している企業にとっては、制度が改正される前に1部上場を目指す、いわば駆け込み的な動きが見られるのではないでしょうか。

表1 東証1部昇格が期待されるマザーズ銘柄はコレ!?

取引 チャート ポート
フォリオ
コード 銘柄名 株価(円)
10月8日
上場日 事業内容
注目点
6192 6192 6192 6192 ハイアス・アンド・カンパニー 302 2016/4/5 中小工務店・不動産会社の支援
6198 6198 6198 6198 キャリア 552 2016/6/27 シニアや、介護施設への人材派遣
3479 3479 3479 3479 ティーケーピー 5,000 2017/3/27 貸会議室、飲食・ホテル経営
3990 3990 3990 3990 UUUM 5,230 2017/8/30 ユーチューバーの製作サポート
6554 6554 6554 6554 エスユーエス 624 2017/9/13 開発系技術者派遣・請負
3993 3993 3993 3993 PKSHA Technology 4,385 2017/9/22 深層学習などAI機能の開発
6556 6556 6556 6556 ウェルビー 1,628 2017/10/5 障害者の就労支援、職業訓練
9262 9262 9262 9262 シルバーライフ 2,795 2017/10/25 高齢者向け配食サービスのFC
9266 9266 9266 9266 一家ダイニングプロジェクト 956 2017/12/12 首都圏での和食居酒屋チェーン
6560 6560 6560 6560 エル・ティー・エス 1,344 2017/12/14 RPA(業務自動化)の活用支援
3446 3446 3446 3446 ジェイテックコーポレーション 3,640 2018/2/28 研究施設向けX線集光ミラー
6568 6568 6568 6568 神戸天然物化学 1,489 2018/3/15 有機化合物の研究・開発・量産
3489 3489 3489 3489 フェイスネットワーク 1,130 2018/3/16 投資家向けRC賃貸物件
4382 4382 4382 4382 HEROZ 12,520 2018/4/20 AI活用のインターネットサービス
1446 1446 1446 1446 キャンディル 703 2018/7/5 住宅、商業施設、ホテルの補修
7325 7325 7325 7325 アイリックコーポレーション 1,569 2018/9/25 未来型保険ショップの展開
  • ※表1は東証資料等よりSBI証券が作成。

それでは表1で抽出された銘柄群のうち数銘柄について、チャートと注目ポイントを簡単にご紹介したいと思います。

ティーケーピー(3479)は、2005年に設立され、ポータルサイトの「貸し会議室ネット」、「貸しオフィスネット」の運営を開始しています。法人向けの貸会議室事業が基本のビジネスモデルです。室内リニューアルやインターネット予約システムの活用による強い営業力を背景に稼働率を上げ、従前よりも高い賃料で貸せることがポイントです。5月末で会議室は全国に400拠点(14.5万坪)まで拡大しています。近年はホテル経営や社員研究所、レンタルオフィスなどの拡充にも注力して、成果を上げています。

UUUM(3990)は、YouTuberの製作サポート事業を展開しています。動画視聴数連動のアドセンス、広告収入が柱です。同社の特徴は、「はじめしゃちょー」、「HIKAKIN」などの人気専属YouTuberを多数揃えていること。新領域としては人気インスタグラマーによる動画広告の製作サービスも手がけています。日本の動画広告市場はTV市場に比べ10%未満程度と小さく、成長余地は高いと見られます。世代が若いほど動画メディアはTVからYouTubeへシフトしている点が強みです。

ウェルビー(6556)は、就労を希望する障害者に対して、職業訓練・求職活動・職場定着支援を行っている会社です。これまでは首都圏周辺の比重が高くなっていましたが、全国展開を進めており、就労移行支援事業所の「ウェルビー」は、2019年3月末で67事業拠点を数えます。障害者の就労促進は、政府の重要な施策となっているうえ、同社独自の要因として全国展開の進展により、高い成長が期待できそうです。

ジェイテックコーポレーション(3446)は、1993年に産学連携のベンチャー企業として創業した会社です。収益の主力は、放射光施設(生命科学や先端材料の構造解析などに利用)等で使用されるX線ナノ集光ミラーの製造です。同社の特徴はミラーの表面をナノレベルの精密度で仕上げることができる製造工程(世界で同社のみが有する化学処理技術)にあります。このため、世界の最先端の放射光施設ではほとんどが同社の製品を採用しています。このほかにも、自動細胞培養装置が注目されます。研究用途だけではなく、今後はIPS細胞など治療用の用途での需要拡大が期待されるためです。この分野では同社が60%のシェアを持ちトップです。自社開発した浮遊培養制御と呼ばれる方式ですが、細胞を傷つけにくく、生産性が高いのが特徴です。

HEROZ(4382)は、2009年に設立、人工知能(AI)を活用したインターネットサービス会社です。もともとは将棋AIの開発として創業されましたが、2017年に同社の開発した将棋AIの「Ponanza」が、佐藤名人に勝利したことで一躍有名になりました。その後はソフト開発で蓄積された深層学習(ディープラーニング)を応用した製品開発に注力しました。この結果、将棋に限らず様々な課題を解決するAIとして進化した「HEROZ Kishin」を上梓しました。このBtoB向けサービスが軌道に乗りつつあり業績を牽引しています。AI関連の有望株として注目されます。

アイリックコーポレーション(7325)は、2018年9月にマザーズに上場しています。生損保の代理店として創業しましたが、独自のワンストップ型「保険分析・検索システム」を開発し、来店型の保険ショップ「保険クリニック」を展開中です。現在直営店を38店舗(19/6月末時点)展開しているほか、全国に159のフランチャイズ方式の店舗を有しています。2019年6月に、「TSUTAYA」と業務提携を行い、同社の店舗内でのテナントとして「保険クリニック」の拡大が見込まれる点が注目されます。

図3:ティーケーピー(3479)・日足

図4:UUUM(3990)・日足

図5:ウェルビー(6556)・日足

図6:ジェイテックコーポレーション(3446)・日足

図7:HEROZ(4382)・日足

図8:アイリックコーポレーション(7325)・日足

  • ※図3から図8は、当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。

2【新興市場Now】マザーズ指数は小幅続落、JASADAQは反発

東証マザーズ指数の10/8(火)終値は875.96と、10/1(火)終値877.04から0.1%の小幅続落となりました。JASDAQ平均は0.4%の反発でした。日経平均は1.4%の下落でしたから、マザーズ指数、JASDAQ平均ともに日経平均に対して、若干優位な値動きとなりました。

マザーズ市場では、時価総額で最大のメルカリ(4385)の下落が目立ちました。このほかサンバイオ(4592)、ミクシィ(2121)、ティーケーピー(3479)など時価総額の大きい銘柄も軒並み不振でした。代わって好調だったのが弁護士ドットコム(6027)、ロゼッタ(6182)、EduLab4427などの準主力級銘柄でした。その他の個別銘柄では、グッドスピード(7676)ヘリオス(4593)が好調でした。

JASDAQ市場では、時価総額が大きい日本マクドナルドホールディングス(2702)、ワークマン(7564)の堅調さが目立ちました。ワークマン、は引き続き既存店売上高の好調が株価を牽引しています。前回大きく上昇したハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)は下落しました。

※東証マザーズ指数について:東証マザーズ市場は近い将来東証1部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場です。マザーズ指数は、マザーズ市場に上場する全銘柄の時価総額加重平均型(浮動株調整後)の指数です。ただし、一部の時価総額の大きい銘柄の影響度が大きい点に注意を要します。ちなみに9月末のマザーズ市場の時価総額に占めるそーせいグループ(4565)およびメルカリ(4385)のシェアがそれぞれ7.4%づつ、サンバイオ(4592)が5.4%、ミクシィ(2121)が4.5%、ジーエヌアイグループ(2160)が3.5%、などとなっています。

図9:東証マザーズ指数(日足)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_dom_em_weekly_191009_11.gif

図10:JASDAQ平均(日足)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_dom_em_weekly_191009_12.gif
  • ※図9、図10ともに当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。

表2:主要株式指標の騰落率(10/1〜10/8)

指数 終値(10/8) 騰落率
日経平均株価 21,587.78 -1.4%
東証マザーズ指数 875.96 -0.1%
JASDAQ平均株価 3,399.54 0.4%

表3:主要新興市場銘柄の騰落率(10/1〜10/8)

コード 銘柄 終値(10/8) 騰落率
マザーズ市場の時価総額上位銘柄
4385 メルカリ 2,532 -5.4%
4592 サンバイオ 4,215 -3.5%
4565 そーせいグループ 2,417 -0.6%
2121 ミクシィ 2,075 -7.2%
3479 ティーケーピー 5,000 -2.2%
JASDAQ市場の時価総額上位銘柄
2702 日本マクドナルドホールディングス 5,530 4.7%
6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ 4,675 -4.8%
7564 ワークマン 8,390 8.7%
6425 ユニバーサルエンターテインメント 3,510 0.1%
4816 東映アニメーション 5,090 2.8%
直近上場銘柄・市場で話題の銘柄
3967 エルテス 1,721 -1.3%
4593 ヘリオス 1,294 2.4%
7676 グッドスピード 3,775 3.3%
4384 ラクスル 3,525 0.7%
7806 MTG 1,074 0.8%
  • ※表2・表3はBloombergデータをもとにSBI証券が作成。騰落率は10/1(火)終値と10/8(火)終値の比較による。時価総額は9月末基準。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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